1. トップ
  2. 眠れない夜も特別な時間になる。大人になっても本気で笑い合える、3人のマダムの愛おしい夜更かし【書評】

眠れない夜も特別な時間になる。大人になっても本気で笑い合える、3人のマダムの愛おしい夜更かし【書評】

  • 2026.7.29

【漫画】本編を読む

眠れない夜は、なんとなく心細い。でも、リビングの電気がついていて、誰かが起きている気配があるだけで、少し安心する。しかも、リビングに、一緒に時間を過ごしてくれる友人までいたとしたら……。

『マダムたちのルームシェア』(seko koseko/KADOKAWA)は、同じ家で暮らす3人のマダムたちの何気ない日常を描くコミックエッセイ。栞、沙苗、晴子は、眠れない夜も、退屈な時間も、少しの遊び心で特別なひとときに変えてしまう。大人になっても本気で遊び、本気で笑い合える関係が、ついうらやましくなってしまう。

たとえば、なかなか眠れない夜、晴子がひとりリビングへ向かうと、そこでは、栞と沙苗が何やら真剣な様子で遊んでいた。ふたりがしていたのは「賭け花札」。お金を賭けるのではなく、負けた人が1ピース1000円のケーキ3人分を買うという勝負をしていたのだ。

「暇つぶしにしては本気なのね…」という晴子に「そうよいつだって本気で生きていたいの」と沙苗。そこから始まる花札勝負が、なんとも楽しそうだ。「せっかくだから私も参加しようかしら ちょっと説明書見せて」という晴子に、対戦相手の沙苗は胸の内で「ごめんなさい晴子…私…花札には自信があるのよ…」とつぶやくのだが……。負けたら本気で悔しがり、勝てば容赦なく喜ぶ。大人になってから、ここまで真剣に遊べる相手がいることは、とてつもなく幸せなことだ。

しかも、戦いは何戦も続きそうで、眠れないから起きてきただけの夜は、いつの間にか楽しい夜更かしになっていく。こんなふうに、年齢を重ねても本気で遊び、本気で笑い合える友人がいたら、毎日はどれほどにぎやかになるだろう。マダムたちを見ていると、年齢を重ねても、こんなふうに夢中で遊べる時間を持ち続けたいと、きっとあなたもそう思えてくることだろう。

文=アサトーミナミ

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ