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「土日のお世話はお宅でいいね」幼稚園に生き物を持ってくる保護者。だが、思わぬ要求に絶句

  • 2026.7.29

両手いっぱいのケースを抱えて

連休の前日、お迎えに行くと、子どもが両手で飼育ケースを抱えて出てきました。

透明な箱の中で、小さな生き物が5匹、砂の上を歩いています。

誰が持ってきたものかは、聞かなくても分かりました。

同じ組のママです。休みのたびに、捕まえた生き物を園に置いていく人でした。

門の手前で、そのママとすれ違いました。

「土日のお世話はお宅でいいね」

相談ではなく、決まったことを伝える言い方です。

返事を待たずに、もう背中を向けています。

ケースには餌も土も入っていません。

帰りに店へ寄って、砂と餌を買いそろえました。

子どもは大喜びで、朝も夜もケースの前に座っています。

生き物を近くで見たい気持ちは、私にもよく分かるのです。

ただ、うちは捕まえに行ってもいなければ、頼まれてもいませんでした。

虫、カタツムリなど。

月曜の廊下には、いつもそのママのケースが並んでいました。

餌がないので、先生が葉っぱを探し、別のママが野菜くずを持ってくる。

誰かが引き受けて、なんとなく回っていたのです。

連休が明けて、私はまた大荷物を抱えて園へ向かいました。

相談した次の週の朝

ケースを返しに行った廊下で、別のママに声をかけられました。

「それ、うちも前にやったよ。餌代も出してね」

「うちもです」

近くのママまで加わりました。誰も言い出せずにいただけなのです。

その場で言い合っても、何も変わりません。私はその日のうちに先生を訪ね、順を追って話しました。

「持ってこないでほしいわけではないんです。餌と週末のことだけ、園で決めていただけると助かります」

先生は一つずつうなずいて、聞いてくれました。

次の週の朝、保護者が集まったところで、先生が全員に向けて言ったのです。

「生き物をお預かりするのは、餌と週末のお世話をご家庭で持てる場合だけにさせてください」

名前は一つも出ませんでした。

「連れてきてくれる気持ちは、とてもうれしいんです。ただ、命ですから、最後まで見られる形でお願いします」

いつも持ち込んでいたママは、下駄箱の前で立ち止まったままでした。

何か言おうと息を吸い、そのまま吐き出します。周りで何人かが、はっきりうなずきました。

結局、彼女は一言も返しません。荷物を持ち直し、先生に会釈をして出ていったのです。

翌週から、廊下のケースは一つもなくなりました。

代わりに、園庭で見つけた虫を観察し、帰りに草むらへ返す時間ができました。

子どもはダンゴムシを手のひらに乗せ、名残惜しそうに逃がしています。

金曜のお迎えで、子どもは手ぶらで走ってきました。私の腕にも、もう何もありません。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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