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純粋な親心で貸した800万が老後を脅かす……息子との関係に揺れた世帯年収350万・62歳女性がようやく気づいた真理

  • 2026.7.25

「子どもの夢を応援したい」。そんな純粋な親心から手を差し伸べたはずが、結果的に自分たちの老後を大きく脅かす事態に発展してしまったら……?福岡県で夫と年金生活を送る62歳の女性は、息子の独立資金として老後資金の800万円を貸したものの、店はすぐに潰れ、大きなお金だけを失うことになりました。信じていた息子への失望と将来への不安に揺れ動いた女性が、絶望の淵でようやくたどり着いた「真理」について教えてもらいました。

回答者のプロフィール

ママテナ編集部マネーチームは2026年5月、インターネット上で「お金にまつわるトラブル」について、エピソードを募集するアンケートを実施しました。今回紹介するエピソードは、そのアンケートに寄せられたものです。回答者である62歳女性のプロフィールは以下の通り。

回答者本人:女性(62歳)
居住地:福岡県
家族構成:自分(62歳)、夫(65歳)、子(30歳、28歳)
回答者の職業:年金生活
配偶者の職業:年金生活
現在の世帯年収:350万円
個人の年収:180万円
住居形態:戸建て(分譲・建売住宅)
現在の金融資産状況:800万円

純粋な親心から息子に800万円を融資。しかし1年後には……

福岡県の戸建て住宅で暮らす62歳の女性。30歳と28歳の子どもは既に家を出ており、65歳の夫と二人、合計で約350万の年金を受け取りながら生活しています。

夫婦2人での穏やかな老後……そんな日々を一変させたのは、実の息子の独立開業でした。

「息子が独立して小さな飲食店を始めたいと言い出した際、頭金が必要だということで、私たちが長年かけて貯めてきた老後資金から800万円を貸し出しました」と明かす女性。

親としてできる、最後の子どもへの協力として、息子の挑戦を後押ししたい——女性と夫は、親としての純粋な思いから大きな決断を下しました。

なお、800万円は贈与ではなく、あくまで貸与。息子には毎月少しずつでも返済するよう約束させたと言います。

ところが現実は、女性たち親子が思い描いた通りにはなりませんでした。

息子の店は「開店直後から客足が伸びず経営難に陥り、1年後には店を畳むことになってしまいました」と、あっけなく廃業に追い込まれます。

さらに「息子には返済する能力が全くなく、貸したお金は戻ってこないまま、自分たちの老後の生活が非常に苦しい状況に追い込まれました」。女性たち夫婦の老後生活は、根底から崩れ去ってしまいました。

信じていた息子への失望と絶望。「経済的な困窮は心まで貧しくさせる」

800万円という老後資金を失ったことで、女性の生活と心には深刻な影響が及びます。

「将来のために考えていた旅行や趣味の楽しみを諦めるのはもちろんですが、日々の食費や光熱費さえも切り詰めなければならないほど困窮しました」と、生活すら危うい状況に。

女性は「何より、親として子どもの夢を応援したいという純粋な気持ちが、結果的に自分たちの老後の生活基盤を破壊する原因になってしまったことに、深い後悔と悲しみを覚えています」と胸の内を吐露。

「経済的な困窮は心まで貧しくさせるということを、身をもって痛感しました」と続けました。

純粋な親心でお金を出したのに、事態は悪化し、息子に貸したお金は返ってこない——そんな現実に「信じていた息子に対する失望と、自分たちの将来への途方もない不安で、夜も眠れなくなりました」と女性。息子との関係性と将来への不安の間で激しく揺れ動きました。

友人たちが、自分には叶わなかった旅行を楽しんでいる話を聞くたびに、女性は「自分の将来に絶望し、世の中のすべてが嫌になり、ひどい鬱状態に陥ってしまいました」と絶望を抱えていたと言います。

「自分自身の無力さを呪う毎日でした」と、精神的にもどん底の状態に陥っていました。

FPへの相談と苦渋の決断。親がようやく気づいた「真理」とは

先の見えない絶望の毎日。「親戚の中には法的な手段を勧める者もいました」と女性。それでも、実の息子を訴えることだけはどうしてもできませんでした。

代わりに、女性たちが決断したのは、専門家への相談。地域のファイナンシャルプランナー(FP)による無料相談を利用することで「今後の老後生活を維持するための家計の見直しや、公的支援の受け方など、現実的な生活防衛策を徹底的に指導してもらいました」と、プロから具体的なアドバイスを受けました。

さらに、「夫と何度も話し合い、息子に対しては援助は今後一切できないと伝え、お互いに自立することを誓いました」と、親として苦渋の決断を下しました。

女性は、今も「息子との関係性は修復できていません」と明かします。それでも、専門家のアドバイスに従い、家計の見直しを行ったことで「最低限の生活レベルを維持することはできています」と、なんとか生活を保てていると言います。

「感情に流されると子どもの自立を妨げる」。痛恨の経験から得た親としての学び

もし、息子が事業資金を貸してほしい、と持ちかけてきた当時に戻れるなら?そんな質問に女性は「まずは息子にしっかりとした事業計画書を作らせ、金融機関からの融資を受ける手順を踏ませます」と答えます。

「安易に親が貯金を切り崩すようなことはせず、親子の間でも金銭消費貸借契約書をしっかりと交わし、貸し借りに対する責任感を共有させた上で判断します」。女性は、家族という親しい間柄こそ、冷静な対応が必要であると強調しました。

息子との金銭トラブルを経て「親子であっても金銭の貸し借りは明確なルールを持つべきだと悟りました」と明かした女性。

最後に「感情に流されると、かえって子どもの自立を妨げ、自分たちの老後も危うくすることを学びました」と、多くの親が見失いがちな、親子関係の「真理」を教えてくれました。

 

(文:ママテナ編集部マネーチーム)
※この記事は、ママテナ編集部マネーチームが2026年5月、「お金にまつわるトラブル」をテーマに実施したアンケート(インターネット回答)に寄せられたエピソードを元に作成しています。
※写真はイメージで本文とは関係ありません。

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