1. トップ
  2. エピソード
  3. 「なんで息子にはお祝いがないの?」外孫だけ祝儀を包んだ義母。だが、夫の一言で態度が一変

「なんで息子にはお祝いがないの?」外孫だけ祝儀を包んだ義母。だが、夫の一言で態度が一変

  • 2026.7.14

息子の七五三に届かなかった言葉

うちの息子が七五三を迎えた秋のことだった。

近くの神社に晴れ着でお参りし、家族だけでささやかにお祝いをした。

晴れ姿の写真を義母にも送ったのに、返ってきたのは短い一言だけ。

「そう、よかったね」で、それきりだった。

お祝いの言葉も、何かの気遣いもない。

その落差を、私は前の年から知っていた。義姉の娘の七五三のときは、義母の扱いがまるで違ったのだ。

「あの子の七五三は、ちゃんとしてあげたいから」

そう言って義母は高級ホテルの食事会を段取りし、代金を全額支払った。

そのうえで、祝いにと大きな金額まで包んでいた。同じ孫のはずなのに、この差は何だろう。飲み込んだ違和感が、少しずつ澱のように溜まっていった。

スピーカー越しの嫌味

もやもやを抱えていたのは、私だけではなかった。

夫が実家に電話をかけ、義母に直接尋ねたのだ。スピーカーにしていたので、私にも声は丸聞こえだった。

「なんで息子にはお祝いがないの?」

夫がそう切り出すと、義母はさらりと言ってのけた。

「女の子は衣装代がかかるの」

だから外孫にはお金をかけた、と悪びれない。孫を差別していると自分から認めるような言い分だった。

普段の夫は母親に逆らわない人だった。だから、私はこのまま流されるのだと半ば諦めていた。

けれど夫は、受話器を握ったまま黙り込んだあと、静かに口を開いた。

縁を切った電話

「そこまで孫で差をつけるなら、もう帰らない」

夫の声は落ち着いていて、それがかえって本気だと伝えていた。

「盆も正月も帰らない」

孫の顔も見せない、と夫は言い切った。

電話の向こうで、義母が明らかに動揺した。

「待って、そんな話じゃ」と早口で取り繕おうとする。それでも夫は引かなかった。

「じゃあ、どういう話だったの」

問い返されて、義母は返す言葉を失った。

声がだんだん小さくなり、最後には黙り込んでしまう。夫はそのまま、静かに電話を切った。

翌日から、義母は焦ったように何度も連絡してきた。あれほど孫を選り好みしていたのに、今度は会わせてほしいと言ってくる。

けれど夫はすべての着信をそのままにし、応じることはなかった。

義実家との行き来は、これでぷつりと途絶えた。もう理不尽に比べられることも、息子が軽んじられることもない。

三人で過ごす休日は、驚くほど静かで満ち足りていた。あの電話の日、夫が守ってくれたのは、息子とこの家の穏やかさだった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ