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「家族だからいいんだよ!」着替えの途中でもノックせずに勝手に入る義祖父。だが、正論をぶつけた結果

  • 2026.7.12
「家族だからいいんだよ!」着替えの途中でもノックせずに勝手に入る義祖父。だが、正論をぶつけた結果

ノックなしで開く部屋のドア

結婚してすぐ、私は夫の実家で義祖父母と同居を始めた。

義祖父はかくしゃくとした人で、しっかりしている。

ただ、他人との境目という感覚が、どうにも薄かった。

私の部屋のドアは、いつもノックなしで開いた。着替えの途中でも、洗濯物をたたんでいる最中でも、おかまいなしに入ってくる。

「お茶があったから持ってきたぞ」

悪気はない。それは分かっている。でも、留守のあいだに引き出しを開けられ、私物を勝手に並べ替えられていたときは、さすがに背筋が寒くなった。

「あの、部屋に入るときは声をかけてもらえますか」

思いきってそう頼むと、義祖父は心外だという顔をした。

「家族だからいいんだよ!」

その一言で、話は終わりだった。私が夫に相談しても、返ってくるのは煮え切らない言葉ばかりだった。

「じいちゃん、悪気はないからさ」

「でも、留守のあいだに引き出しまで開けられるのは、さすがに困るの」

「大げさだって。この家じゃ昔からそうなんだから」

夫はそう言って、テレビに目を戻す。事を荒立てたくないだけなのだ。私の部屋は、いつまでも誰でも入れる部屋のままだった。

きちんと引いた一本の線

ある朝、また断りもなく開いたドアの前で、私は義祖父にはっきり向き直った。

「必ずノックしてください」

声は震えなかった。義祖父が目を丸くする。

「なんだ、急に」

「家族だから、なんでもしていいわけじゃないんです。私にも、一人になりたい時間があります」

できるだけ穏やかに、でも一歩も引かずに続けた。

「入る前にノックする。留守のあいだは入らない。それだけ守ってもらえたら、私も気持ちよく暮らせます」

義祖父はしばらく黙っていた。それから、ばつが悪そうに頭をかいた。

「……そうか。わしは、そこまで嫌がられてるとは思わなんだ」

言い訳をするでも、逆上するでもなかった。筋の通った頼みだと、ちゃんと分かってくれたのだ。

そばで聞いていた義祖母が、こらえきれずに笑い出した。

「おじいさん、若い子の部屋にずかずか入るからよ。私だって、そんなことされたら嫌ですよ」

義祖父は、ますますばつが悪そうに首をすくめた。

「悪かったな」

翌日から、私の部屋のドアは、必ずノックの音のあとに開くようになった。ときどき「入っていいか」と、廊下から声がする。

それだけのことが、こんなにも心を軽くするとは思わなかった。夫はばつが悪そうにしていたが、それきり義祖父との小さな緊張は消え、私はようやく自分の部屋で息がつけるようになった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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