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「いつ産まれてもおかしくないんだよ!」妻を家に残しハワイ旅行へ行こうとした夫。出発前夜、妻が怒って破いたのは

  • 2026.7.5

臨月の妻とハワイ旅行

出産予定日まで、あと二週間を切っていた。おなかは重く、いつ陣痛が来てもおかしくない臨月の日々。

両家の実家は遠く、近くに頼れる人は誰もいなかった。

仕事から帰った夫が、スマートフォンの画面をこちらに向けてきた。

友人たちとの旅行の計画で、行き先はハワイ。期間は一週間だという。

「え、今から?」思わず声が漏れた。

「たった1週間だろ?」

夫はあっけらかんと言った。前から誘われていて、もう航空券も取ってしまったらしい。

「私、いつ産まれてもおかしくないんだよ!」

そう伝えても、夫は画面から目を離さなかった。

「予定日はまだ先なんだから、大丈夫だって。何かあったら電話してよ」

海の向こうから電話で何ができるというのだろう。開いた口が塞がらなかった。

出発前夜の一撃

出発の前夜。夫は上機嫌でスーツケースに荷物を詰めていた。テーブルの上には、真新しいパスポートが置かれている。

今回の旅行のために、初めて取得したものだという。

私はそれを、そっと手に取った。夫がこちらを見る。

「それ、大事なやつだから触らないで」

返事の代わりに、私は表紙に指をかけた。

そして本人の目の前で、そのパスポートを端からびりびりと破いていった。

夫の顔から、みるみる血の気が引いていく。

「な……なにして……」

声が続かないようだった。破いた紙片を、私はゴミ箱に静かに落とした。

「行きたいなら、どうぞ。でも、これがなきゃ飛行機に乗れないよね」

夫はスーツケースの前に座り込んだまま、しばらく動けずにいた。やがて、絞り出すように口を開いた。

「…ごめん」

その一言に、私は黙ってうなずいた。結局、旅行は中止になった。

数日後、夫は分娩室で私の手を握り、生まれてきた我が子を前に泣いていた。

震える手で子どもを受け取ったその横顔を、私は一生忘れないと思う。次に同じことをしたら、そのときは迷わない。

それだけは、静かに心に決めている。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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