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55歳で突然父親になり、娘とふたり暮らし開始!? ギャグマンガ家が実体験を描いた理由と、家族の反応は?【著者インタビュー】

  • 2026.7.1

【漫画】本編を読む

55歳、独身。このまま一生、ひとりで生きていくものだと思っていたけれど……。ギャグマンガ家・渡辺電機(株)さんは、55歳の時にふたりの娘を持つ女性と結婚。突然二児の父となった。当時大阪に住んでいた長女のアユちゃんを年度途中で転校させないよう、一足先に東京で父と娘のふたり暮らしを始めることに! そんな実体験を描き出したのが『父娘ぐらし 55歳独身マンガ家が8歳の娘の父親になる話』(渡辺電機(株)/KADOKAWA)とその続編『父娘ぐらし それから 55歳まで独身だったマンガ家が8歳の娘と過ごした4か月間』(渡辺電機(株)/KADOKAWA)だ。

8歳の娘との生活で経験した驚き、ひとりでは味わえない苦労と、幸せ。初めて経験する子育てに悪戦苦闘する様子をコミカルに描き出したこのコミックエッセイは、どのように生まれたのか。著者・渡辺電機(株)さんにお話を伺った。

——渡辺電機(株)さんは元々全く別のジャンルのマンガを描いていました。そんな中、育児マンガを描こうと思ったキッカケと、その時のお気持ちを教えてください。

渡辺電機(株)さん(以降 渡辺):純粋に「お金になったのが育児マンガだけだった」ということです。出版不況が本格化する中で、ニッチなギャグマンガを得意としていた私を受け入れる媒体はほとんどなくなっていました。アユたちの母と入籍して同居を始めた翌年に長男が生まれ、「売れないねぇ」と笑っている余裕もなくなり、家族のための最後の手段という気分でした。

それ以前から「描けば絶対話題になるから」と妻に再三勧められていたのですが、まあ実際そうだろうと思いつつも、娘をネタにすることへの抵抗感はありました。また、今までの作風を支持してくれていた読者からの反発も怖かったです。

——体験や事実を描くコミックエッセイというジャンルで、気を遣っていることや描く難しさを感じるのはどういったところでしょうか。

渡辺:やはりプライバシーには気を遣います。自分や家族はもちろん、登場していただく方にも迷惑をかけられないので、場所や日時を意図的にずらしたり、建物の外観を変えたりします。また、自分のしてきたことすべてが正解というワケでもなく、偶然や他人の助力、子どもの明るさに助けられた部分がかなりあるので、あんまり偉そうな描き方はしないようにしています。「自分は道化」くらいのポジションに置いています。

——本作でこだわったポイントを教えてください。

渡辺:子育てコミックエッセイのトップランナーであるKADOKAWAさんの培った、しっかりと完成されたフォーマットを守りつつ、どこまで異色作として爪痕を残せるか。個人的には、かなりやれたのではないかと自己採点しています。

——この本を読んだアユちゃんの反応、元々渡辺電機(株)さんのファンだという奥さまの反応はいかがでしたか。

渡辺:アユが嫌がったら即止める覚悟はあったのですが、そんなにイヤではないみたいです。かといってことさらに自慢するでもなく、自然に受け止めてくれています。奥さんは職場の人に読ませて、普及と拡散に余念がないです。

取材・文=アサトーミナミ

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