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母から届いた「助けて」の電話。急いで実家へ向かうと →『予想外の光景』に「胸を突かれた」

  • 2026.6.25

友人A子から聞いた話です。ある日、母から珍しく「ちょっと助けてほしい」と電話がかかってきて……?

画像: ftnews.jp
ftnews.jp

珍しくかかってきた母からの電話

母は昔から人に頼るのが苦手な人でした。
困っていても「大丈夫」が口癖。
そんな母から平日の昼間に電話がかかってきたのです。
「ちょっと助けてほしいんだけど……」
その声はどこか元気がありませんでした。
私はすぐに心配になりました。
体調を崩したのではないか。
転んでケガでもしたのではないか。
嫌な想像ばかりが頭をよぎります。
「今から行く!」
そう伝えて急いで実家へ向かいました。

実家で見た意外な光景

玄関を開けると、母はいつも通り元気そうでした。
ホッとした反面、「何かあったんじゃないの?」と聞きます。
すると母は少し困ったように笑いました。
「実はね……」
そう言いながら母が持ってきたのは一冊のアルバムでした。
古い写真がたくさん入っています。
「これを整理したいんだけど、一人だとなかなか進まなくて」
私は拍子抜けしました。
でも母は続けます。

写真を見ながら知った本音

アルバムには私の小さい頃の写真が並んでいました。
運動会。入学式。家族旅行。母は一枚ずつ眺めながら話します。

「あっという間だったなぁ」
「この頃は毎日忙しかったなぁ」

そして少し笑いながら言いました。

「お父さんも昼寝ばっかりだし」
「あなたたちも忙しいでしょう?」

母は何気なく言いました。でもその言葉に、私は少し胸が詰まりました。
本当はアルバム整理が目的ではなかったのかもしれません。

写真を整理しながら数時間。昔話をして笑ったり、忘れていたことを思い出したり。
気づけば母はずっと楽しそうでした。
帰る頃になると、「今日はありがとう」と何度も言います。

本当の理由

車に乗り込む直前、母がぽつりと呟きました。

「たまには顔見たかったのよ」

その一言で全て分かりました。
私は胸を突かれる思いがしました。
助けてほしかったのはアルバム整理じゃない、娘と一緒と過ごす時間だったのです。

その瞬間、これまでの自分の行動が次々と思い出されました。
仕事が忙しい。子どもの予定がある。休日は家のことで精一杯。
実家へ行こうと思いながら、「また今度でいいか」と先延ばしにしたことが何度あっただろう。

母から電話があっても、「あとでかけ直すね」と短く済ませてしまったこともある。私は勝手に、母はいつまでも元気で、自分が会いたいと思った時に会える存在だと思い込んでいました。
でも違ったのです。

私が子どもの頃、母はどんなに忙しくても私との時間を作ってくれていました。運動会も授業参観も、何気ない学校の話も、いつだってちゃんと向き合ってくれていました。

それなのに私は、大人になってから「忙しい」という言葉を理由に、母との時間を後回しにしていたのです。

アルバムの中の写真には、私を見つめて笑う母の姿がたくさん残っていました。
その笑顔を見ながら、胸の奥がじんわりと痛みました。親はずっと変わらない存在だと思っていたけれど本当は、親にも会いたい人がいて、寂しい日があって、誰かと話したい日がある。
それなのに私は、「大丈夫」という母の言葉をそのまま受け取り続けていたのです。

あの日の電話以来、私は用事がなくても実家に顔を出すようになりました。
母は相変わらず「大丈夫」と言います。でも今は分かります。
本当に大丈夫かどうかは、言葉だけでは分からない。
会って、一緒に笑って、同じ時間を過ごして初めて見えるものがあるのだと。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。

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