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フォロワー数が序列を決める、ママ友インフルエンサーの非情な世界。「映え」と「いいね」の裏にある虚飾と見栄の行き着く先は?【書評】

  • 2026.6.23

【漫画】本編を読む

『ママ友クラッシャー』(寺田御子:脚本、タ楼:作画、漫画のシュララ:企画/KADOKAWA)は、SNS時代のママ友インフルエンサー界隈を舞台に、見栄と承認欲求によって崩壊していく人間関係を描いたママ友サスペンスである。

主人公・雨宮文月は、SNSフォロワー数5,000人ほどの地味ママ。ママ友会では雑用係のような立場で、フォロワー40万人を誇る人気インフルエンサーママ・宮内紗理奈を中心とした華やかなグループのなかで目立たない存在として過ごしていた。ところが、そこへフォロワー数500人の新人ママ・立花美沙緒が現れたことで、このママ友コミュニティは大きく変わり始める。

当初、美沙緒は文月の味方のように見えた。派手なママ友たちのなかで孤立気味だった文月に優しく接し、寄り添ってくれる存在だったのだ。しかし、彼女はいつの間にか文月の夫に近づき、さらにフォロワー数を増やすと、別のママ友グループへも巧妙に入り込んでいき、不倫や借金などママ友たちの「虚飾」を次々と暴いていく。

誰が一番フォロワーを持っているのか。どんなホテルへ行ったのか。どんなランチを食べたのか。表面的には優雅でキラキラした世界も、その実態は承認欲求とマウントの応酬だ。フォロワー数が、そのままコミュニティ内の「序列」になっている構図が非常に現代的である。

美沙緒の存在も実に不穏だ。悪女というより、「空気を読むのが異様にうまい人間」の怖さである。誰に近づけば得か、どの情報を流せば人間関係が崩れるのかを、本能的に理解しているように見えるのだ。しかも本人は悪意を露骨に見せない。その静かな破壊行動が実に恐ろしい。

本作は、承認欲求社会が生み出した、現代を映し出す人間関係ホラーである。

文=馬風亭ゑりん

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