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「中に入れてください」インターホンを鳴らした見知らぬ女性→信じられない要求に恐怖を覚えた

  • 2026.6.24
「中に入れてください」インターホンを鳴らした見知らぬ女性→信じられない要求に恐怖を覚えた

引っ越したばかりの部屋で鳴った昼のチャイム

家賃を抑えるために少し古いマンションに越して、まだ片付けも終わらない平日の昼だった。

在宅で仕事をしていた手を止め、突然鳴ったインターホンに身構えた。

モニターには、化粧気のない四十代くらいの女性が映っている。

宅配や勧誘の雰囲気ではない、私服のままの近隣住民にも見える普通の姿だった。

受話器を取ると、相手はやけに落ち着いた声を出した。

「中に入れてください」

挨拶も自己紹介もなかった。何の用かを尋ねると、相手は同じ声色のままで言い直した。

話したいことがあるから一度だけ部屋に入れてほしい、それだけだと。

当然断った。

玄関を開ける選択肢はなかった。すると相手は声色を一切変えないまま、要件を別の言葉に置き換えてきた。

「千円か二千円、貸してください」

金銭の無心だと分かった瞬間、はっきり断ってインターホンを切った。

それで終わるはずだった。窓から廊下側を覗くと、女性はそのまま廊下を歩いて去っていく後ろ姿が見えた。

普通の歩き方で、迷いがない。

手の動きにも、振り返って様子を確かめる素振りにも、追い払われた人間の落ち込みがまったく感じられなかった。

仕事に戻ろうとしたが、画面の文字がしばらく頭に入らなかった。

同じ階の他の部屋にも回っているのだろうか。それとも、この部屋だけが標的だったのだろうか。

3時間後、同じ顔で繰り返された語り口

夕方前、もう一度インターホンが鳴った。

モニターに映ったのは、同じ女性だった。

同じ服、同じ髪型、同じ表情。

受話器を取った私の前で、相手はまったく同じ抑揚で口を開いた。

「お話したいことがあるので、中に入れてください」

つい数時間前と寸分違わない言い方だった。覚えていないのか、覚えていて試しているのか。問い返す前に、相手は続けた。

千円か二千円貸してください、と。先ほど断った私の顔を覚えていないようにも、覚えたうえで同じ部屋を再び選んだようにも見えた。

どちらだとしても異常だった。受話器越しに沈黙が広がる間、相手の表情は一ミリも動かなかった。

その日のうちに管理会社に連絡し、同じ階の他住戸でも同様の訪問があったか確認した。何件かで似た報告が出ているとだけ伝えられた。玄関の覗き穴と二重ロックを確かめ、しばらく在宅中もチェーンを外さないと決めた。

あの女が記憶を失っていたのか、こちらが揺らぐと思って繰り返したのか、結局分からない。ただ、同じ顔が同じ語り口で二度立っていたあの夕方の廊下だけは、いまも消えない。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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