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旧NISAで“年120万”運用→資産2,900万に成長「いつ売っても大丈夫」と思いきや…銀行員からの一言に60代男性が“驚いたワケ”

  • 2026.7.12
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

「NISAで運用してきたお金だから、いつ売っても大丈夫」そう思っていたら、売る順番を間違えて、今必要な資金が税金で目減りしてしまった──そんな話を窓口でお聞きしました。今回は、リフォーム資金の取り崩しで後悔した60代男性Bさんのエピソードをご紹介します。

「NISAで積み立ててきたから、税金の心配はいらないはず!」

2015年から一般NISAで毎年コツコツ投資してきた60代のBさん。

海外株と日本株の投資信託を中心に、一般NISAの非課税枠(年間120万円)をフルに活用してきました。相場の追い風もあり、Bさんの資産は約2,900万円にまで成長していました。非課税期間が終了した分は、自動的に課税口座(特定口座)へ移されていました。

2025年10月、自宅のリフォームを決めたBさん。費用は総額325万円。その資金の一部にあてるため、ネットで投資信託を300万円分解約することにしました。「せっかくなら一番値上がりしているものを売ろう」と考え、最も古くに購入し、含み益が大きかった課税口座の投資信託を解約したのです。

「窓口で相談してから売ればよかった…」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

数日後、銀行から「2021年に購入した一般NISA分の非課税期間が2025年末で終了します」というお知らせが届きました。気になったBさんは、銀行の窓口に相談に訪れました。

「一般NISAの非課税期間は5年間です。2021年に購入した分は2025年末で終了し、それまでに売れば利益は非課税です。年を越すと課税口座へ移り、その後の利益は課税対象になります」と担当者。

「課税口座の資産を解約すると、その利益に対して約20%の税金が差し引かれるため、手元に残る現金(手取り額)が目減りしてしまいます。 一方、非課税期間内のNISA資産を解約すれば税金はかかりません。たとえば、まず非課税期間が終わるNISAの分から解約していれば、リフォーム資金として必要な『今現在の現金』を、税金で引かれることなく丸々確保できたのです。」

Bさんははっとしました。「利益が大きいものを選ぶことばかり考えて、非課税期間のことも、売る順番のことも考えていませんでした。自分で判断せず、先に窓口で相談していれば…」と肩を落としていました。

「これからは非課税期間が終わる年を意識して取り崩されるといいですよ。詳しい税額は税理士や税務署にご相談くださいね」と担当者。Bさんは今後の取り崩し計画を見直すことにしました。

NISAは「取り崩す順番」まで考えることが大切

では、同じ状況を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。

  • 購入した年ごとに終了時期が異なる(2021年購入分は2025年末にすでに終了しており、2022年購入分は2026年末に終了するなど)
  • 非課税期間内に売却すれば利益は非課税だが、売却せずに年を越すと課税口座へ移される。このとき「年末の時価」が新しい購入金額(取得価額)となるため、NISA期間中の値上がり分に遡って税金がかかるわけではないが、移された「その後」の利益は課税対象になる
  • 資金が必要なときは、利益の大きさだけでなく「非課税期間が残っているか」も考慮し、非課税期間が終了間近の資産から売却を検討すると非課税のメリットを活かしやすい
  • なお2024年から始まった新しいNISAは非課税保有期間が無期限のため、今回のような非課税期間終了の心配はない。この取り崩し順序の注意が必要なのは、2023年までの旧NISA(一般NISA)で購入した資産に限られる
  • どの資産をどの順番で売るかによって税負担が変わるため、まとまった資金を取り崩す前に、金融機関の窓口や税理士に相談することをおすすめする

「NISAで買ったから安心」ではなく、「いつ・どの順番で取り崩すか」まで考えることが、非課税メリットを活かすポイントです。特にまとまった資金を取り崩すときは、自分だけで判断せず、事前に窓口へ相談することをおすすめします。資産の取り崩しについてお悩みの方は、ぜひ早めにご相談ください。


参考:
NISAを知る(金融庁)

執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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