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「電気代高騰に備えよう」|お金の教科書Vol.92

  • 2026.6.9

毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか?「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず! “お金初心者”の3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。

今回の先生

「電気代高騰に備えよう」|お金の教科書Vol.92

「今からできる電気代削減術を紹介します!」

節約アドバイザー・和田由貴

わだ・ゆうき 消費生活や家電製品、食生活など、暮らしや家事の専門家として多方面で活動。“節約は、無理をしないで楽しく!”をモットーに、快適と節約を両立したスマートな節約術を提唱する。

生徒代表

「電気代高騰に備えよう」|お金の教科書Vol.92

「夏の電気代、一体いくらになるんでしょう…」

散財好美

さんざい・よしみ 31歳・フリーランス。5年交際中の彼と同棲中。貯めたい意思はありつつも、推し活とちょこちょこ散財する癖が抜けず、気づくと残高減。夏の旅はすべて推し活関連の予定。

電気代が値上がりする背景にあるのは…?

好美

今年の夏は電気代が一気に上がるという話を耳にしましたが、本当ですか?

和田

残念ながら、本当なんです。2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降、世界的に燃料価格が高騰したことや円安の影響を受けて、電気代が上がっています。加えて、電力使用量に応じて徴収される再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)もじわじわ上がり続けていて、電気代高騰に拍車をかけているんです。

好美

なるほど…。

和田

これまでは夏や冬など電力使用量が増える時期は政府から補助金が出ていたので、家計への影響は若干抑えられていました。その補助金が今年3月で終了し、現時点で再開の予定はありません(※取材時点)。

好美

じゃあ、いよいよこれから本格的に私たちの暮らしに影響が出るということ…!?

和田

そうですね。さらに最近ニュースを賑わせているホルムズ海峡問題による原油価格の高騰で、発電コストが上がります。これにより電気料金に含まれる燃料費調整単価が上がるので、今後も電気代は高くなる一方かと…。

好美

致し方ないとはいえ、物価高を考えると厳しいですね…。

※2026年5月26日、政府は7〜9月の「電気・ガス料金負担支援事業」を決定。

暑さの前に対策したい電気代削減アクション

好美

電気代が跳ね上がる夏の前に、できる対策はありますか?

和田

普段の生活のなかで節電を意識することは重要ですが、あまり細かくやると気疲れしてしまいますよね。

好美

確かに、心にゆとりがなくなりそう…。

和田

しかも最近の家電は省エネ性能が高いので、細かく電源をオン・オフしたところで極端に電気代が減るわけでもないんです。

好美

そうなんですか!?

和田

なのでおすすめは、基本料金など電気代のベースを下げるためのアクションをすることです。

好美

それは効果が大きそう!

和田

まずは、契約内容の見直し。アンペア制の電力会社を利用している場合、契約アンペアを下げることで電気代を削減できます。

好美

ふむふむ…。

和田

また、電力会社の乗り換えを検討するのも一案です。検針票やWeb明細に記載されている番号があれば、簡単にシミュレーションできるのでぜひ検討してみて。

好美

早速やります!

和田

それ以外に、消費電力が大きい機器の使い方を見直すことも有効です。詳しくは左側にまとめているので、ぜひチェックを。今からやれば、夏に間に合いますよ。

好美

ありがとうございます!

「電気代高騰に備えよう」|お金の教科書Vol.92

今夏から値上がり必至の電気代。いまのうちにやるべき節電対策は?

電気代のベースを見直そう

契約アンペア数を見直す

アンペア制の電力会社を利用している場合、契約アンペア数を下げることで基本料金を安くすることができる。「東京電力の場合、毎月の基本料金は20アンペアで約623円、30アンペアで約935円なので、年間だと大きな差に。一人暮らしだと20~30アンペア、二人暮らしだと30~40アンペアが目安ですが、同時に使用する電化製品が多いかなど、ライフスタイルを基準に考えてみて」

注意点

契約アンペアを変更できるのは、基本的に年1回のみ。一年で最も電気を使う冬場に合わせて設定するようにしたい。

電力会社の乗り換えを検討する

新電力のプランや、ガスやインターネット、スマホの契約とのセット割引などがある割安な電力会社に乗り換えることで、電気代が下がる可能性が。「夜間によく電気を使う、一人暮らしなど、使用量やライフスタイルにマッチしたプランがある電力会社があれば、変更することで効率的に削減できます。まずは電気料金比較サイトでシミュレーションするのがおすすめです」

注意点

市場連動型プランを採用している電力会社の場合、市場価格によっては料金が大幅に高くなるリスクがある料金設定になっていることも。乗り換え前にしっかり確認を。

消費電力が大きい機器の使い方を見直そう

電球をLEDに変える

長時間使用するため累積での消費電力が大きく、家庭内で消費電力が高い家電第3位に入る照明。60W形を10時間使用した場合の電気代は、白熱電球約14.6円、蛍光灯約3.2円、LED約2.4円となり、照明をLEDに変えることで電気代の節約につながる。「LED照明は白熱電球や蛍光灯より高価ですが寿命が長いため、トータルで考えても節約になります。またLED以外の電球は、点灯時に熱を発するため室温が上がる一因に。冷房効率などを考えても、暑くなる前にLED電球に変えることを検討してみて」

保温機能は極力使わない

炊飯器や電気ポットなどの保温機能は、消費電力が高いためなるべく使わないようにしたい。「たとえば炊飯器の保温機能は、1時間あたり0.3~0.6円の電気代が。保温する時間にもよりますが、ご飯が残ったら冷凍し、次に食べる際に電子レンジで解凍した方が電気代は安くなります。電気ポットも、お湯が沸いたら保温ポットに移し替えるなどの工夫で電気代を節約することが。また見落としがちなのが、便座のヒーター機能。夏場はオフにすることを検討しても」

イラスト・小迎裕美子 取材、文・宮尾仁美

anan 2496号(2026年5月20日発売)より

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