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「着なくちゃ」「コレ、どうしよう」「やっぱり似合わないかも」…服を3分の1に減らした60代インフルエンサーが手に入れたものとは?

  • 2026.6.6

59歳のときに持っていた服の7割を手放したインフルエンサーの山岡まさえさん。その先にはいくつもの嬉しい変化が待っていました。

60代のインフルエンサー・山岡まさえさんの著書『60歳、服を7割手放して「ときめく暮らし」がはじまった』より一部抜粋してご紹介します。


服を手放すことは、自分の過去や感情と向き合うこと

服を手放すことは、自分の過去や感情と向き合うこと。

服の取捨選択は自分自身の本音を知ることだとも思います。

一着一着と向き合うと、着ない服を買ってしまった自分、無駄遣いをしてしまった自分、買ったことを正当化しようとしていた自分……。そんな過去の自分を目の当たりにし、少しつらい気持ちにもなります。でも、この過程を経ることで、自分の本当に好きなものや大切にしたいことが少しずつ見えて、結果的に心が軽くなりました。

向き合わなければ、服も自分の価値観も過去に置き去りのまま。向き合うことによって、新しいステージに進むための準備が整ったように感じます。

目的は、減らすことじゃない。心の負担を軽くすること

目的は、減らすことじゃない。心の負担を軽くすること。

手放すことは、単にクローゼットの中身をすっきりさせることではなく、心の負担を軽
くすることだと思っています。

例えば、クローゼットの中にずっと眠っている服。着ないのにずっと置いてあると、「着なくちゃ」「コレ、どうしよう」「やっぱり似合わないかも」……。そんな雑念が心をしきりにざわつかせます。たった1枚の服が心の中に負担を生み、日々積み重なっていく感覚がありました。

単に数が減ればいいのではなく、クローゼットを自分の困惑や、悩みを生む場所にしないことが大切。そのための、手放しなのだと思います。

無理をして“ちゃんとした人”に見せなくてもいい

写真左:かつては、かしこまった服ばかり買っていました。人前に立つなら、フォーマルなスタイル。そんな先入観から、かしこまった服ばかり購入。当時の私にとって服は自分を強く見せるための、鎧のような存在だったのかも。写真右:大量に抱えていたのは、誰かに見せるための服だった。誰かのためでなく、「今の私」に似合うものを着る。

若い頃の私は、「他人からどう見られるか」で服選びをしていました。特に起業したての頃は、「これを着たら好印象だ」「ちゃんとした人に見られたいから、これを着る」というように――。

当時はその基準で選んだ服こそが、「自分らしい」とも思っていたし、頑張って着飾ることも必要だったのかもしれません。

でも、60代になった今、“あの頃”の服にはもう手がのびません。反対に、今の私が着たいと思うのは「着ていて心地がいい服」や「心が落ち着く服」です。それが、今の自分には似合う服だと思っています。

“あの頃”は、「ちゃんとした人に見られたい」という気持ちを服に託していました。でも、もう無理にちゃんとした人に見せなくてもいい。無理に、若く見せようとしなくていい。

おしゃれはもっと純粋に楽しむものだと思えています。

今、私にとって服は、“人に見せるため”ではなく“自分自身のため”のものになったのだと思います。

「いつか」のための服よりも、毎日の服を楽しみたい

“今日着たい服”を大事にする。
Tシャツとジーンズを毎日着てもいい。

かつてのクローゼットの中には、「いつか着るかも」という理由で置いてあった服がたくさんありました。でも、その「いつか」って、いつだろう? そう、実際、ほとんどこないのです。そのことに気づき、「いつかのための服」を手放すことに。

今、クローゼットにある「いつかのための服」は喪服だけです。

大事なのは、「いつか」より日常。「いつ着るかわからない」、いや、「いつまでたっても着ない」服よりも、「毎日の服」を大事にしたい。それが、服と向き合って、芽生えた私の気持ちです。

私が、「毎日着たい」と思う服って、どんな服? それは、着飾る服じゃない。人に見せるための服じゃない。「日常的に着ていて、気持ちがいい服」「どこにでも気軽に着ていける服」です。

以前は、「いつも同じ」に抵抗がありました。でも、それは他人の目を気にしていたからなんですよね。

好きならば、Tシャツとジーンズを毎日着たっていい。そう自分に許可したら、心もすっと軽くなった気がしています。

減らしたら、本当に好きなものが見えてきた

【フリル】フリルアイテムは、マイブーム。白のシャツはもともと息子の入学式や卒業式用に購入したものですが、今はカジュアルに着ています。

クローゼットにお気に入りだけを残すと、自分の「好き」「大切にしていること」が、みるみる浮き彫りになりました。例えば、フリル。実はクローゼットの中にはいくつものフリルシャツがあったのですが、40代の頃は、甘すぎたりエレガントすぎたりする気がしてあまりしっくりこなかったんです。でも、60代の私にはいい感じに甘さや上品さを加えてくれる存在。服の見直しで魅力を再発見した今、フリルが大好きです。

【リネン】リネンは着れば着るほど肌になじみ、独特の風合いが出てきます。買いたての頃のシャリ感が次第に柔らかくなっていきます。その変化も楽しい。

素材ならリネン。涼しくて着ていて気持ちいいし、アイロンがけなしでも着られてラク。ワンピースやシャツもフル稼働中です。服を減らすと自分に似合う色がわかってきて、その過程で好きになったのがエクリュカラー。最近は、この色のアイテムが増えています。

【エクリュカラー】生成りともベージュとも少しトーンが違う絶妙な色合いが、ブルー ベースでグレイヘアの私とも相性がいいんです。私の冬の定番カラーになりました。

好きなテイストのアイテムは、コーディネートのアイデアも次々と浮かんできます。だから、一見、似たようなものもあるのだけど、増えても眠らせることはないです。

山岡まさえ

50代後半ではじめたSNSで、日々の暮らしや「60代の1週間コーディネート」などを発信。フォロワー20万人以上に(2026年3月現在)。雑誌や講演などでも活躍。60代ライフスタイルブランド 「DIGNITY」や、一般社団法人日本グルーデコ協会を主宰。「グルー継ぎ®」「グルーデコ®」というハンドメイドの技法の普及や講師育成も行っている。

『60歳、服を7割手放して「 ときめく暮らし」がはじまった』

定価 1,650円(税込)
Gakken

文=山岡まさえ

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