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親切のつもりで人気のシールを大量に買い集めていた私→聞こえてきたある子どもの問いかけ

  • 2026.6.6
ハウコレ

まとめて買う私のおかげで、このシリーズは続く。私はそう信じていました。「感謝してほしいくらい」と言い切った私に、列に並ぶ小さな子が向けた問いかけが、すべてをひっくり返したのです。

私は親切なほうだと思っていた

人気の限定シールが発売されると知って、私は開店後すぐに向かいました。お目当ては、いちばん人気のキャラクター。そのために何枚も手に入れて、あとで交換に出すのが狙いだったのです。

棚には「お一人様3枚まで」と貼り紙がありましたが、私はそれを目安としか思っていませんでした。むしろ、私みたいにまとめて買う人がいるから、このシリーズは売れて、次もまた出る。自分はいいことをしていると思っていたのです。

足元に紙袋をいくつも広げ、近づいてきた女の子に「ちょっと、どいてくれる?」と声をかけたときも、悪いことをしている自覚など、かけらもありませんでした。

「むしろ感謝してほしいくらい」

両手いっぱいにシールをつかんだとき、後ろから遠慮がちな声がしました。

「あの、お一人様3枚までみたいですよ」

振り返ると、若い女性が困ったような顔で立っています。それでも私は、自分が責められる理由がわかりませんでした。

「私みたいにまとめて買う人がいるから、このシリーズは続いてるの。むしろ感謝してほしいくらい」

胸を張ってそう言い返したのです。先に来て、自分のお金で買っているだけ。しかも、お店の売り上げにも貢献している。文句を言われる筋合いはない。本気で、そう信じ込んでいました。

子どもの問いかけ

ところが、です。さっき私が払いのけた小さな女の子が、あたりをぐるりと見回して、こう言ったのです。

「でも、みんなこまったお顔してるよ。ありがとうって、いってる人、いないよ?」

責めるでもなく、ただ見たままを口にしただけ。

けれどその瞬間、まわりの人たちがいっせいに小さくうなずき、あちこちから、そうだという声がもれたのです。私が信じ込んでいた「親切」は、たくさんの視線の前で、あっけなく崩れていきました。

この場にいるのが恥ずかしくなりました。あわてて紙袋を抱えた拍子に、腕いっぱいのシールが床に散らばってしまいました。それでも拾う余裕などなく、私は集まる視線から逃げ出すように、半ば駆け足でその場をあとにしたのです。

そして...

家に帰っても、あのときの視線が、しばらく頭から離れませんでした。テーブルに紙袋の中身を出すと、シールがいくつも重なっています。交換に出せば、ほしいものと取り替えられる。そう思って必死に集めたはずなのに、ながめていても、気持ちは少しもはずみません。

みんなのため、なんて言い訳をぶら下げて、結局ほしかったのは自分の取り分だけ。そう認めてしまうと、恥ずかしさでいっぱいでした。正直なところ、しばらくはあの売り場に近づく気にもなれません。

余ったぶんは、本当にほしい人に譲ろう。次に行くときは、ルールを守ろう。そう反省しました。

(30代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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