1. トップ
  2. マンガ
  3. 「稼いでる男の余裕だよ」と笑っていた僕→彼女に貯金額を聞かれて顔が引きつった

「稼いでる男の余裕だよ」と笑っていた僕→彼女に貯金額を聞かれて顔が引きつった

  • 2026.6.6
ハウコレ

店員にカードを手渡すとき、僕はいつも少しだけ得意な気持ちになっていました。彼女が隣で申し訳なさそうにする、その顔が好きだったのです。付き合って半年、僕は彼女の前で、頼れる男を演じ続けていました。

ずっと演じていた「余裕のある男」

彼女とのデートで、財布を出すのはいつも僕の役目でした。伝票が来れば、見もせずにカードを置く。彼女が「半分出すよ」と言っても、僕は笑って首を振りました。そうしている自分が、好きだったのです。

本当は、給料のほとんどを使い切る暮らしでした。アクセサリーもホテルのディナーも、貯金からではなく、その場の見栄から生まれたものです。彼女が値段を気にするたび、僕は決まってこう言いました。「稼いでる男の余裕だよ」余裕なんて、どこにもなかったのに。

彼女のひとこと

半年がたったころ、彼女が将来の話を始めました。結婚や暮らしのことを、楽しそうに話す彼女。そんな流れで、彼女はこう尋ねました。「貯金って、どれくらいあるの?」

彼女に悪意がないのは、表情を見ればわかりました。それでも僕は、いつものように笑ってみせることができませんでした。グラスをテーブルに戻し、視線を手元に落とすのが精一杯です。この質問にだけは、どうしても言葉が出てこなかったのです。

本当のこと

僕は観念して、本当のことを話しました。貯金はほとんど残っていないこと。毎月の支払いを分割で回していること。給料が入っても、その月のうちに消えてしまうこと。

口にするほど、自分の暮らしの危うさがはっきりしていきました。彼女に見せていた「余裕」は、足元に何もない、見せかけの景色だったのです。それを一番わかっていなかったのは、ほかでもない僕自身でした。

そして…

彼女は僕を責めませんでした。ただ、少しさみしそうな顔で「正直に話してくれて、よかった」とだけ言いました。その言葉が、僕にはこたえました。

見栄を張り続けるのは、思っていたよりずっと疲れることでした。貯金額を聞かれたあの瞬間、苦しかったけれど、どこかでほっとしている自分もいたのです。これからは、背伸びした景色ではなく、本当の自分の財布の中身から、彼女と向き合っていきたい。そう思えたことは、確かな前進でした。

(20代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる