1. トップ
  2. エンタメ
  3. 原作累計1000万部を突破!ネトフリ“3位”に君臨した『至高作』“桁違いの完成度”に「とんでもないアニメだ…」

原作累計1000万部を突破!ネトフリ“3位”に君臨した『至高作』“桁違いの完成度”に「とんでもないアニメだ…」

  • 2026.6.14

これまでは視聴率や円盤売上などで語られることが多かったアニメのヒット。しかし配信時代に入った現在、評価の基準は変わりつつあります。Netflixでの週間ランキングや視聴時間のように、作品の影響力はさまざまな数字に表れるようになったのです。今回は、そんな“驚異の功績を残したアニメ”を5本セレクトしました。

本記事ではその第2弾として、アニメ『PLUTO』(Netflix)をご紹介します。浦沢直樹先生と故・手塚治虫先生、そして長崎尚志氏プロデュースによる漫画を原作としており、Netflixにてアニメが配信開始された直後の2023年秋、日本国内の“今日のシリーズTOP10”で第3位にランクインした一作です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

undefined
※Google Geminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(配信):アニメ『PLUTO』(Netflix)
  • 配信期間:2023年10月26日~現在独占配信中

人間とロボットが共生する時代で、強大なロボットが次々に壊される事件が起きます。調査を担当したユーロポールの刑事ロボット・ゲジヒト(CV:藤真秀)は、犯人のターゲットが大量破壊兵器となりうる、自分を含めた7人の世界最高水準のロボットだと確信します。

同じ頃、ロボット法に関わる要人が次々に犠牲になる事件が発生していました。ロボットは人間を傷つけることはできないにもかかわらず、事件現場には人間の痕跡がまったく残っていなかったのです。2つの事件を追うゲジヒトは、標的の1人であり、世界最高の人工知能を持つロボット・アトム(CV:日笠陽子)のもとを訪ねます。まるで本物の人間のようなアトムと出会い、ゲジヒトにも変化が起きていきます。そして2人は、世界を破滅へと導く存在に行き着くのでした。

原作の累計発行部数は1000万部を突破

アニメ『PLUTO』は、Netflixの独占配信作品であり、さまざまな功績を残しています。配信が開始された直後の2023年秋に、日本国内の“今日のシリーズTOP10”で第3位にランクインする大ヒットを記録しました。さらに、“ビッグコミックス”(小学館)より刊行されている浦沢直樹先生(漫画)と手塚治虫先生(原作)による原作の累計発行部数は、1000万部を突破しています(2023年時点)。

手塚先生は、1964年に代表作『鉄腕アトム』の一遍として人気を集めた『地球最大のロボット』を手がけています。そして2003年に『地球最大のロボット』は、『20世紀少年』『YAWARA!』などの大ヒット作を手がけてきた浦沢先生と、長崎尚志氏のプロデュースにより、『PLUTO』として復活しました。

上質なサスペンスドラマである本作は、第4回手塚治虫文化賞マンガ大賞を筆頭に、“漫画界のカンヌ”と称されるアングレーム国際漫画フェスティバルのインタージェネレーション賞を受賞(2011年)するなど、国内外で高い評価を得ています。2015年に舞台化された後、2018年には再演も行われており、日本以外にもイギリス、オランダ、ベルギーと欧州ツアーも敢行されました。

数々の功績を残したアニメ『PLUTO』についてSNSでは「とんでもないアニメだ…」「凄まじい」「たまらなく好き」「神アニメ」との声が。ちなみに、本作がアニメ化された2023年は、日本初のTVアニメ『鉄腕アトム』の放送から60年という記念すべき年でした。

アニメ『PLUTO』は原作を大胆に再解釈し、現代のアニメとして高い完成度で映像化しました。手塚作品が持つロボットと人間の共存、戦争への問いかけを受け継ぎながら、浦沢先生ならではの重厚なサスペンスや緻密な人物描写といった深みを与えたことで、過去の名作をなぞるだけでない作品になったのです。2人をつなぎ、『鉄腕アトム』が描いたテーマを現代の視聴者にあらためて届けた点も、大きな功績と言えるでしょう。

重厚な空気を支えた藤真秀さんの低い声

ゲジヒト役を演じる藤真秀さんは、抑制された声の芝居によって、ロボットらしさだけでなく、その中にある悲しみをにじませています。感情を大きく表に出すのではなく、言葉の間や低い声で心情を伝える演技が、作品全体の重厚な空気を支えているのです。

また、藤さんは俳優や声優、ナレーターとして存在感を放っています。近年は吹き替えでも活躍しており、『007シリーズ』のダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンド役など、主役級のキャラクターを数多く担当。アニメ『PLUTO』でも、ゲジヒトというキャラクターの人間以上に人間らしい深い悲しみを表現し、本作のドラマ性を際立たせました。本作が忘れがたい物語になっているのは、藤さんの芝居がひとつの理由になっているのではないでしょうか。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari

の記事をもっとみる