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「転勤があったら、まだプロポーズしてなかったかも」結婚3年目に笑いながら告げる夫→選ばれた理由が揺らいだ瞬間

  • 2026.5.29
「転勤があったら、まだプロポーズしてなかったかも」結婚3年目に笑いながら告げる夫→選ばれた理由が揺らいだ瞬間

何気ない夜の会話

結婚して3年目の秋のことだった。

夕食が終わり、ふたりでソファに並んでテレビをぼんやり眺めていた。

夫が急に、「最近また人事異動の話が出てるんだよね」とぼやくように言った。

職場で転勤の可能性が浮上しているらしかった。

近隣の支店への異動ではなく、別の地方への転居を伴うかもしれない話だという。

夫も乗り気ではなさそうで、ため息混じりに話していた。

転勤になったらどうしようか、引越しはどうなるか。

ふたりで少しだけ話していると、夫が急にふっと笑って言った。

「もし転勤があったら、まだプロポーズしてなかったかも」

冗談っぽい口調だった。

テレビの音が流れていて、夫はすでに画面に目を向けていた。それでもその言葉は、ふわりと宙に浮いて消えなかった。

環境が整ったから、だったの

少し間があってから、「どういう意味?」と聞いた。

夫は「いや、落ち着いてたから踏み切れたってことだよ。転勤になってたら先が読めなかっただろうし」と笑顔で答えた。

悪意はなかった。むしろ丁寧に説明しようとしていた。でも、頭の中でその言葉を何度も繰り返してしまった。

環境が落ち着いていたから、決断できた。

(私じゃなくて、状況が整ったから、だったの?)

そんな風に考えてほしくなかった。

夫を責める気持ちはない。ただ、ふたりの結婚の始まりを、もう少し違う場所に置いておきたかった。

「君と一緒にいたい」という気持ちが先にあって、それからプロポーズを決めた、という順番であってほしかった。

転勤の有無が引き金だったというのは、論理的には正しいのかもしれない。でも、それを笑いながら口にしてしまえる夫との間に、小さな温度差を感じた。

消えないまま、今も

その夜、夫はもう気にしていないようだった。

翌朝もいつも通りで、転勤の話も立ち消えになった。日常は普通に続いている。

夫のことは好きだし、結婚して後悔はない。

一緒にいると楽しいし、支え合っている感覚もある。それは本当のことだ。

それでも、あの一言がなければよかったと、今でも思う。大きな傷ではない。

ただ、ちくりと刺さったままになっている感じがして、思い出すたびに少しだけ胸が揺れる。

夫はあの夜のことを覚えているだろうか。

たぶん、もう忘れている。それも少し、寂しい。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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