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「税金はもう納めたのに…」定年退職後、タワマンを高値売却した60代男性、翌年の夏に届いた“想定外の通知”

  • 2026.7.8
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以来10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。最近は不動産の価格が高騰しており、所有している住まいを高く売却できたという話をよく耳にします。

住み替えで手元に多くの資金が残れば、新しい生活をゆとりを持って始められるでしょう。しかし、不動産を売って得た利益には税金がかかるだけでなく、思わぬ落とし穴が潜んでいます。

今回は、マイホームを売却したあとに予想外の出費に見舞われた事例を紹介します。

3,000万円控除を使っても残った利益と想定外の通知

定年退職して国民健康保険に加入している60代男性のDさんは、数年前に購入したタワーマンションを住み替えのために売却しました。近年の不動産価格の上昇で、購入時よりかなり高く売れ、大きな利益が出ます。

Dさんは「売却益は出たけれど、マイホーム用の特例があるから税金はあまりかからないはずだ」と考えていました。マイホームの売却では、利益から最高3,000万円を差し引ける特別控除が使えるからです。

しかしDさんの場合は、かなりの高値売却となったため、控除を差し引いてもまだ多くの利益が残りました。そして翌年の夏、届いた国民健康保険料の通知書を見て、Dさんは驚きました。

「税金はもう納めたのに、なぜ保険料まで上がるのだろう」と、想定外の負担に首をかしげます。

国民健康保険料が上がった理由と、影響を受ける人

国民健康保険料は、前年の所得をもとに計算されます。3,000万円の特別控除を差し引いたあとの売却益も、この所得に含まれます。そのためDさんのように控除を超える利益が出ると、翌年の保険料が大きく上がります。

65歳以上であれば、介護保険料も同じように上がることがあります。一方で、会社員などが加入する健康保険は、給与額で保険料が決まるため売却益の影響を受けません。

保険料が増えるのは、国民健康保険や後期高齢者医療制度、介護保険に加入している人です。

税金と保険料をまとめて見積もっておく

税金や保険料の負担は、控除などの制度を活用することで抑えられます。マイホームの売却では3,000万円の特別控除に加え、売却した年の1月1日時点で所有期間が10年を超えると税率が下がる軽減税率も使えます。

購入時の代金や、仲介手数料などの経費を漏れなく差し引けば、課税される利益が小さくなり、翌年の保険料の上昇も抑えられます。そして、国民健康保険や介護保険に加入している人は、売却の翌年に保険料が増えることを見込んでおきましょう。

具体的な金額や影響は、自治体や税務署の窓口で確認できます。売却前に税理士などに相談しておくと、税金と保険料を合わせた見通しを立てやすくなるでしょう。

参考:
No.3302 マイホームを売ったときの特例(国税庁)
No.3208 長期譲渡所得の税額の計算(国税庁)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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