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「そっちが急に止まったからだろ!」追突されたのにまさかの責任転嫁…事故現場の理不尽な主張を一変させた“客観的な記録”

  • 2026.6.19
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

「追突されたのだから、自分に過失はない」

そう思うのは当たり前のことです。実際、後方から追突された事故では、追突した側の責任が重くなるのが一般的です。しかし事故の現場では、相手が必ずしも事実をそのまま認めるとは限りません。

「急に止まった」「予想外のブレーキだった」など、事故の原因について双方の認識が食い違うこともあります。

そんな時に大きな役割を果たすのがドライブレコーダーです。

「追突された側なのに疑われた」Aさんの事故体験

ある日、交通事故に遭ったAさんが来社されました。事故が起きたのは市街地の交差点付近です。

当時、Aさんは前方の信号が黄色に変わったため、無理に交差点へ進入せず、十分に減速して停止することを選びました。後続車との距離も極端に近いとは感じておらず、自身としては普段通りの運転だったといいます。

しかし、停止して間もなく、後方から「ドン」という衝撃を受けました。後続車がそのままAさんの車に追突したのです。幸い大きなケガはありませんでしたが、突然の出来事にAさんは驚きを隠せませんでした。

ところが、事故後のやり取りで思わぬ展開になります。相手側のドライバーが、

「急ブレーキを踏まれた。急に止まったので避けられなかった」

と、主張し始めたのです。この主張にAさんとしては納得できませんでした。なぜなら、自分は黄色信号を確認してから徐々に減速しており、急停止したという認識は全くなかったからです。むしろ、「黄色だから無理に行かず止まろう」と判断しただけでした。

一方で、相手側は「予想以上に早く止まったように見えた」と説明していたそうです。

事故直後はお互いに動揺していることもあり、同じ出来事でも受け止め方が異なることは珍しくありません。ただ、その場では双方の主張が食い違い、

「本当に急ブレーキだったのか」
「通常の停止だったのか」

という点について認識のズレが生じていました。Aさんは「停車中に追突されたのだから状況は明らかだと思っていたのに、まさか自分の運転を問題視されるとは思わなかった」と話していました。

ドラレコ映像が映していた停車中の事実

幸いだったのは、Aさんの車にドライブレコーダーが取り付けられていたことでした。

映像を確認すると、Aさんの車は、減速をしてから停止し、そのまま動いていないことがはっきり記録されていました。急ブレーキや急停止と呼べるような動きも確認できず、「急に止まった」という相手の主張と実際の映像が一致しなかったのです。

たとえドラレコがなくても、後続車には前車との車間距離を十分に保ち、安全に停止できるよう運転する義務があります。

道路交通法では、前方の車両が急に停止した場合でも危険を回避できるよう、適切な車間距離を取ることが求められています。信号待ちや渋滞中は前車が短時間で停止・再発進を繰り返すことが多いため、「前の車が動いたから自分も進む」という感覚だけで運転していると、追突事故につながりやすくなるのです。

もちろん、相手が「急ブレーキだった」と主張したからといって、直ちに追突された側が加害者扱いになるわけではありません。しかし、事故状況について食い違いが生じた場合には、その確認や交渉に時間がかかることがあります。

その点で、映像という客観的な記録があったことで、状況の確認がスムーズに進んだ案件といえるでしょう。

ドラレコは無用な揉め事を防ぐための証拠になる

交通事故では、事故直後の緊張や動揺から、お互いの認識が食い違うことは珍しくありません。また、中には自分に有利なように状況を説明しようとするケースもあります。そんな時、ドラレコ映像は事故状況を客観的に確認するための重要な資料になります。

今回の事故でも、ドラレコがあったからこそ、「本当に停車していたのか」「急ブレーキだったのか」といった点を早い段階で確認することができました。

もちろん、追突事故では後続車に車間距離保持義務があるため、ドラレコがないからといって直ちに被害者側が不利になるわけではありません。

事故の当事者同士では記憶や認識に違いが生じることもありますが、映像はその時の状況を客観的に記録してくれます。だからこそ、ドラレコは事故後のトラブルを減らすための有効な備えといえるでしょう。

万が一に備えドラレコの録画環境を定期的に見直そう

せっかくドラレコを取り付けていても、録画されていなければ意味がありません。実際、SDカードの不具合や録画容量不足によって、肝心な事故映像が残っていなかったというケースもあります。また、前方だけでなく後方も録画できるタイプであれば、追突事故やあおり運転などの状況確認にも役立ちます。

ドラレコは取り付けて終わりではなく、定期的に録画状況を確認し、正常に作動しているかを点検することも大切です。

今回のAさんのケースでは、たまたま映像がしっかり残っていたことで事故状況を客観的に証明することができました。万が一の時に慌てないためにも、一度ご自身のドラレコの状態を確認してみましょう。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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