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「軽自動車なのに…」タイヤ交換の見積もりを見た客が絶句した、数年で値上げした“意外な費用”

  • 2026.6.17
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

「またガソリンが上がった…」

そんな話題を耳にすることは珍しくありません。しかし、実は値上がりしているのはガソリン代だけではありません。タイヤやバッテリー、修理に使う部品など、自動車に関わるさまざまなものがここ数年で価格上昇を続けています。

普段はあまり意識しないかもしれませんが、こうした値上げは車検費用や修理代にも影響し、知らないうちに家計を圧迫しています。

なぜ車の維持費は高くなっているのでしょうか。その背景と、私たちドライバーができる対策について考えてみましょう。

「軽自動車なのに…」タイヤ交換の見積もりに驚いたAさん

先日、軽自動車のタイヤ交換に来店されたAさん。今と同じ銘柄のタイヤへ交換する予定でした。

Aさんは以前、所有する普通車のタイヤを交換した経験があり、「軽自動車だから、今回はもう少し安く済むだろう」と考えていたそうです。

ところが、見積もり金額を見て驚きました。想像していたほど安くならず、以前交換した普通車のタイヤと大きく変わらない金額になっていたのです。Aさんから理由を尋ねられたため、

「タイヤそのものの価格だけでなく、交換作業にかかる費用や廃タイヤの処理費用なども以前より上がっています」

と説明させていただきました。タイヤ価格は近年何度も改定されており、物流コストや人件費の上昇なども影響しています。説明を聞いたAさんは、

「高いとは思ったけれど、事情を聞くと強くは言えませんね」

と苦笑いしていました。

ドライバーからすると、タイヤ交換は数年に一度の出費です。そのため、前回交換した時の金額をイメージしている人も少なくありません。しかし、その数年の間にタイヤ本体だけでなく、車の維持に関わるさまざまなコストが上昇しており、「前より高くなった」と感じる場面が増えているのが現実です。

部品によっては30%値上げも…整備現場が直面する現実

車の維持費が上がっている背景には、タイヤだけでなく自動車部品全体の価格上昇があります。

実際に整備工場には、部品メーカーや部品商から価格改定の案内が定期的に届いています。値上げ幅は部品によって異なりますが、中には30%近い価格改定が行われるケースも。もちろん、これは整備工場が仕入れる際の価格であり、一般消費者向けの販売価格が一律30%上がるという意味ではありません。しかし、仕入価格が大幅に上昇すれば、その影響をまったく受けずに修理や整備を行うことは困難です。整備工場としては、できるだけ利用者の負担を増やしたくないという思いがあります。

特に、地方では車が生活必需品であり、「修理代が高いから」と簡単に車を手放せる人ばかりではありません。一方で、部品価格や物流費、人件費などが上昇し続ける中で、従来と同じ価格を維持することにも限界があります。そのため、整備工場によっては料金の見直しを行わざるを得ない状況も出てきています。

利用者から見ると「整備代が高くなった」と感じるかもしれません。しかし、その背景には整備工場の利益だけではなく、部品そのものの価格上昇という大きな問題があるのです。今後も原材料価格や輸送コストの動向によっては、車の維持費がさらに上昇する可能性もあり、整備業界も利用者も頭を悩ませる状況が続きそうです。

維持費上昇時代にドライバーができること

車が生活必需品となっている地域では、維持費の上昇は家計に直接響きます。そのため、「少しでも出費を抑えたい」と考えるのは当然のことです。ただし、その結果として点検や整備を後回しにしてしまうのには注意が必要です。

例えば、タイヤの溝が少なくなっているのに交換を先送りすると、雨の日の制動距離が延びたり、パンクのリスクが高まったりします。また、小さな異音や不具合を放置した結果、本来は数千円で済んだ修理が数万円、場合によっては十万円単位の修理になることもあります。

維持費が高くなっている今だからこそ「壊れてから直す」のではなく、「壊れる前に点検する」という考え方が不可欠です。

定期的な点検やオイル交換、タイヤの空気圧管理といった基本的なメンテナンスを欠かさず、余計な出費を防ぐよう努めましょう。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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