1. トップ
  2. ビジネス・マネー
  3. “70代母の介護”で休職→「給与が出ないのは仕方ない」と思いきや…50代息子が“見落としていた制度”に「早く知っていれば…」

“70代母の介護”で休職→「給与が出ないのは仕方ない」と思いきや…50代息子が“見落としていた制度”に「早く知っていれば…」

  • 2026.6.26
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、お母さまの介護のために仕事を休まれた50代Bさんの体験談です。

「会社から給与が出ないのは仕方ない」と諦めていたものの、雇用保険の介護休業給付金を知らないまま手続きが遅れ、危うく手当を受け取りそこねるところだった経緯をご紹介します。

「介護で休んでも、給与が出ないのは仕方ない」

Bさんは50代男性の会社員。70代のお母さまが入院されたことをきっかけに、しばらく仕事を休む必要に迫られました。

有給休暇を使い切ったあとは、無給の介護休業を取り、合わせて2か月ほどお休みされたといいます。その間は収入がなく、貯蓄を取り崩して生活されていました。

「介護で休む以上、給与が出ないのは仕方ないと思っていました」

同僚の一言で「介護休業給付金」を知る

ある日、職場の同僚から「雇用保険の介護休業給付金があるはずだ」と教えられ、Bさんは初めて制度の存在を知ります。

介護休業給付金は、家族の介護のために休業した会社員が、雇用保険から手当を受け取れる制度です。Bさんは申請期限の直前で気づき、ぎりぎりで手続きを間に合わせました。

「もっと早く知っていれば、慌てずに済みました」

Bさんはそう振り返ります。

賃金のおよそ3分の2、最大93日分

介護休業給付金は、休業前の賃金のおよそ3分の2(67%)が支給されます。対象となるのは、家族1人につき通算93日までで、3回まで分けて取得できます。

対象家族は、親、配偶者、子、配偶者の親などで、常時介護を必要とする状態にあることが条件です。「常時介護を必要とする状態」かどうかは、要介護認定の有無だけでなく、日常的な介助の必要度合いなど一定の基準で判断されます。詳細はハローワークに確認してください。また、介護休業を始める前の2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あることなどの要件もあります。

申請は勤務先を通じてハローワークへ行い、原則として介護休業が終わった日の翌日から2か月を経過する月の末日までが期限です。なお、有給休暇を使って介護した期間は対象外です。給付の対象となるのは、会社に届け出た介護休業の期間に限られます。この期限を過ぎると受け取れなくなるため、早めの確認が必要です。

介護が始まる前に、使える制度を確かめておく

家族の介護は、ある日突然始まることが少なくありません。慌ただしさのなかで、使えるはずの制度を見落としてしまうこともあります。

介護で仕事を休むときは、まず勤務先に介護休業給付金の手続きを確認してみてください。

休んだら収入はゼロと諦める前に、使える制度がないか確かめておくことが、介護と家計を両立させる第一歩になります。


執筆・監修:中川 佳人

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

の記事をもっとみる