1. トップ
  2. エピソード
  3. 「無視しときな」嫌がらせを受けながらも耐えていた友人が泣いた。だが、担任の先生が放った一言で救われた

「無視しときな」嫌がらせを受けながらも耐えていた友人が泣いた。だが、担任の先生が放った一言で救われた

  • 2026.5.29
「無視しときな」嫌がらせを受けながらも耐えていた友人が泣いた。だが、担任の先生が放った一言で救われた

くるくると呼ばれていた中学時代

今から思えば、中学の教室はずいぶん息苦しい場所だった。

髪型のせいで、クラスの何人かには「くるくる」と呼ばれていた。

本名ではなく、その呼び名だけで声をかけられる。

廊下でも、体育の着替えの前でも。無視しようとすればするほど、呼び声は大きくなった。

同じ時期に標的になっていたのが、仲の良い友達だった。

体が柔らかいことで「やわめ」と渾名にされ、廊下に出るたびに笑い声が飛んできた。

それでも彼女はいつも強気だった。

「無視しときな」と言いながら、隣を歩いてくれていた。

その言葉に何度も助けられた。担任の先生には一度話しかけようとしたこともあったが、結局うまく言い出せなかった。

大人に頼っても変わらないだろうという諦めが、どこかにあった。

チョークで汚されたブレザー

ある朝、登校すると教室の雰囲気がおかしかった。

友達が自分の席で、制服のブレザーを膝の上に広げている。

よく見ると、白いチョークで文字が書かれていた。

誰かが前日の放課後にやったのは明らかだった。

強気な彼女の目に、涙がにじんでいた。

初めて見る顔だった。声をかけても首を横に振るだけで、ブレザーを膝に押しつけたまま動かなかった。

周りの生徒たちは気づいているはずなのに、誰も何も言わない。

担任の先生も、まだ来ていない。教室に重い沈黙だけが広がっていた。

(このまま朝のホームルームが始まるんだろうか。)

そう思ったとき、ガラリと扉が開いた。

教壇を蹴った先生の声

正義感の強い担任の先生が教室に入ってきた。出席簿を持ち、いつもと変わらない歩き方で教壇に向かう。

そして泣いている彼女の顔を見た瞬間、足を止めた。

「誰だこんなことしたやつは?!」

声が天井まで届くような怒り方だった。

怒鳴るのではなく、腹の底から絞り出すような声。教室が静まり返り、誰一人動かなかった。

先生は生徒全員の顔を順に見回した。

視線が合うたびに、目をそらす者が続いた。

やった側も、見て見ぬふりをしていた側も、同じように下を向いた。

チョークで汚されたブレザーは、その日のうちに取り替えてもらえた。

やった生徒が誰だったかは最後まで明かされなかったけれど、その後ふたりへの嫌がらせはぴたりと止んだ。

それを思い出すたびに、あの教室でひとりじゃなかったことを感じている。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる