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コレクターじゃない夫婦がKAZUKIのアートを6作品も買ったわけ

  • 2026.5.22
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根岸辰也・菜緒夫妻が、絵画を買ったのはKAZUKIの作品が初めて。ポスターやリトグラフを飾っていたけれど、なんだか物足りないと感じ始めていたのだという。アートコレクターではないという2人は、およそ一年半の間に6作品を求め、今は家と仕事場に飾っている。KAZUKIと一緒に彼らの家を訪れて話を聞いた。

SATOSHI TAMURA

絵のエネルギーに驚いた

辰也さんはこう話す。
「いつかアートを置きたいと思っていたけれど、これだ、と感じるものがありませんでした。KAZUKIさんの絵を見た時に『カッコいい!』と思ったんです。エル・デコのKAZUKIさんのインタビュー記事に掲載されていた黄色系がダイナミックな作品を見て、こんなにエネルギーを持っている絵があるんだと。ELLE SHOPのサイトをずっと眺める日々が続いて。妻に『あのアート欲しいんだよね』と話しました」

<写真>取材日に開封した新作を前に語らうKAZUKI(右)と根岸夫妻。

SATOSHI TAMURA

ただ、すぐに購入とはならなかった。まずサイズが住まいに合うかどうか、わからなかったからだ。アートは難しそうという不安もあった。

「僕らの間でかなり話し合いました。どれがいいか、実物を見ないとわからないねと。ある時、展示されているのを知って観に行きたかったのですが都合が合わず。でもすごく欲しい(笑)。そこで、一点買ってみることにしたんです」

最初に購入したのは上の写真の『Living Art/ X』。中央の緑色が、家の雰囲気に合いそうだという直感を手掛かりに決めた。実際に作品が届いて、2人が驚いたのが絵具の盛り上がりや絵筆の動きを感じさせる、絵のテクスチャーだった。

「こんなに立体感があるんだ!と。ウェブサイトで見ていると平面として認識しているんですよね」(辰也さん)

「オリジナルの物体としての存在感というのでしょうか、強く感じるものがありました」(菜緒さん)

SATOSHI TAMURA

毎朝、家族で共有するアート

最初に購入したこの作品は2階の廊下に飾ることに。誰か一人の個室に閉じ込めてしまうような飾り方はしたくなかったと2人は話す。

「廊下は窓があって光が入るし緑も見えて、気に入っている空間です。鳥のオブジェや花瓶にも思い入れがある。朝起きて、寝室や子ども部屋から出て来て、必ず通るところなんです。一日の最初に家族みんなで共有するアートになって、ここから動かせなくなりました。今は床に直接置いています。本当は絵を台などの上に置いた方がいいんじゃないかと悩みますがなじんでいて。遊びに来た友人たちにもこのスペースの雰囲気がいいねとよく言われます」

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リノベーションして住み始めたこの家の壁に漆喰が使われていたのも、KAZUKI作品との相性の良さの理由ではと辰也さんは考えている。

「この家を選んだ決め手の一つが漆喰。質感が好みなんですが、漆喰の風合いとKAZUKIさんの絵がよく合っているなと」

KAZUKIの手法は、絵具やクレヨンなどいろいろな材料を使うミクストメディア。実は普段から漆喰や壁の塗料なども自分の絵具として使っているので、自然と合うのかもしれないとKAZUKIも話す。

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菜緒さんは額を必要としないというところも魅力に感じている。

「ガラスが入っていないから反射がなくて表面をじっくり見ることができます。側面にも描き込みがあってそれもきれいですね。小学2年生から4歳まで3人子どもがいるんですが、時々、絵を用心深くさーって触っているんです。絵は触らないで、大切にしてねと話してあります。怒られるのはわかっているけど、触りたくなるんでしょうね、子どもたちもとても気になっているんだと思います」

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KAZUKIは、絵を触ってみたい子どもの気持ちはよくわかるとほほ笑む。

「家庭の中で少し触らせてもらえるのは子どもにとっていいこと。アートは触っちゃだめだよ、ということを家で学べるのもいいですよね」

以降2人は、ELLE SHOPで白やアイボリーに黒の入った落ち着いた作品を購入。これは自然とデスクスペースが定位置に。

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別の機会に、青が軽やかに入る小品や、ピンクと黄色の愛らしい小品を入手。部屋のあちこちに飾ってみて、ヴィンテージの北欧家具や小物とのコーディネートを楽しんでいる。

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絵のピンクが花とリンク

取材に訪れた日は、夫婦が通っているというお花屋さんが選んでくれたチューリップと作品のピンクが上手くリンクした。

KAZUKIにとって花は創作の大きなインスピレーション源。ガーデニングが趣味の両親の下で育ち、花から色を学んだという。この花と作品とのハーモニーも納得だ。

SATOSHI TAMURA

最初に惚れ込んだ絵をオフィスに

KAZUKIのアートに出合ってから約1年が経った頃、最初に惹きつけられた黄色を大胆に使った作品を購入。約162×130cm、F100号の大きな絵画だ。

「初めて欲しいと思ったアートなので、やはり買いたいと思いました。家にかけるにはやや強い感じがして、オフィスに飾っていますが本当に良かったです。ミーティングにいらしたお客さまからの評判がいいですし、社のメンバーからは『やる気が出る』と言われます」(辰也さん)

SATOSHI TAMURA

初めてアートをオーダー

こうして少しずつ日常を彩る作品が増えていくうちに、2人には夢が生まれた。この家に合う作品を描いてもらえたら……。けれど面識もなく、オーダーを依頼するにはためらいがあった。

「SNSにKAZUKIさんの作品を部屋に飾った写真をアップしたら、美容師の知人から『すごくいいね、最近、美容室をリニューアルしてアートが欲しいと思っていたんだけど、オーダーで描いてもらえないだろうか』と連絡が来たんです。そこで、2件一緒に問い合わせることにしました」

初めてのアートのオーダー。KAZUKIは家族の好きな色や思い出などさまざまなものをヒアリングしF100号のキャンバスに絵筆を走らせたという。

「写真を見せていただいたり、お住まいが海の近くなので海を思い浮かべたり。光や風を感じる、より暮らしにフィットするような作品を意識しました。ご家族5人の個性が豊かだから、いろんな筆を使って、個性が混ざり合うように」

TATSUYA NEGISHI

開封した時の喜びを夫妻はこう話す。「こんなにくみ取っていただけたというか、本当に私たち家族とこの家とに合っていて感動しました。オーダーってすごいなと」

作品を前に、好きなところについてさまざまに語り合う2人。リビングの高い位置に飾る予定と話し、後日設置された写真を送ってきてくれた。

「話しながら気付いたのですが、アートについて夫婦で、家族で話し合えるのがとてもいいなと。抽象的で答えがないものについて語り合うっていいですね。ともすれば、日常生活の中で、パートナーの感性に触れる機会は少なくなってしまう。絵を見て話しながら、この色が好きだったっけ?って発見することも。アートは、家族のことをもう一度知るきっかけにもなるんですね」(辰也さん)

KAZUKIの作品は、単にアートコレクションという言葉では収まらない、根岸さん家族の日々に欠かせない大切な存在なのだ。

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