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配達員大好きなポメラニアンが亡くなった…「私が名前を呼んだから?」→沈み込む女性を救ったまさかの“訪問者”の正体【作者に聞く】【作者に聞く】

  • 2026.5.14
人なつこい元気なポメラニアンだった 送達ねこ(@jinjanosandou)
人なつこい元気なポメラニアンだった 送達ねこ(@jinjanosandou)

これは郵便配達員が実際に経験した不思議な体験談だ。いつも配達で訪れる山口さんの家には、とても元気なポメラニアンのココがいた。配達員がおやつやおもちゃを運んできてくれるため(実際は飼い主が注文したものを運んでいるだけだが)、ココは配達員が大好きで、いつも歓喜して出迎えてくれていた。

そんなある日、山口さんの家に書留を届けに行くとココの姿はなく、鳴き声も聞こえない。家中が静まりかえっていた。「ココ、亡くなったんです」。山口さんは静かにそう言い、「私のせい」「私がココの名前を呼んだから」と自分を責めていた。一体何が起こったのか…。

ココや_P02 送達ねこ(@jinjanosandou)
ココや_P02 送達ねこ(@jinjanosandou)
ココや_P03 送達ねこ(@jinjanosandou)
ココや_P03 送達ねこ(@jinjanosandou)
愛情いっぱいに育てられ、家族の一員だった 送達ねこ(@jinjanosandou)
愛情いっぱいに育てられ、家族の一員だった 送達ねこ(@jinjanosandou)

かける言葉も見つからなかった配達員だが、2カ月ほど経ったころ、突然山口さんが明るい笑顔を浮かべていた。珍しく思い「何かいいことがありましたか」と尋ねると、山口さんの身に世にも不思議なことが起こっていたのだという。

「俺は猫に守られている」配達員が語る不思議な動物の力

この漫画は実話をベースに描かれた体験談だ。現役の郵便局員が実際に経験した不思議な話や怖い話を漫画化したのが『郵便屋が集めた奇談』であり、作者の送達ねこ(@jinjanosandou)さんも現役の郵便局員である。同僚たちが体験した話を漫画化するうちに、他局からも体験談が届くようになったという。

送達ねこさんによると、配達先の犬や猫と顔なじみになることは少なくない。「ワンちゃんをおびやかさないためにも、配達が難しそうな場合は近寄らずに戻ってくることになっています。それでも犬好きの局員などは、じゃれられて制服に毛をつけてニコニコ帰ってきますし、ポストから猫の手が伸びてタッチされそうになったり、交流を楽しんでいる者も少なくありません」

送達ねこさん自身ではないが、ある配達員は「ノラ猫に用心棒されている」と語ったそうだ。「道でときどき見かけるノラ猫がいるらしいんです。ある場所で、どうしてか気持ちが悪く、鳥肌がたって踏みこむのをためらっていたときに、いつのまにかその猫が彼を追い越していって前方を『シャー』と威嚇したそうです。そうしたら急に何かが晴れたように空気が変わって入りやすい場になったといいます」。周りからは笑われていたが、本人は「俺は猫に守られている」と心強くしていたという。「作中のワンちゃんもそうですが、彼らは人間の気持ちを察したり、ときに人間にははかり知れない世界とつながっているような気もします」と、送達ねこさんは振り返る。

心の地図にピンを足す。町と配達員の温かな関係

作中には「あの辺に犬を放し飼いしてる家はないはずだけどなあ」というセリフが出てくる。配達員は毎日のように町を回るため、細かなことに気づきやすいのだ。「街のことは知ってこそ仕事の精度もあがりますし、把握することで各々の配達員の中でより大切な聖域になっていると思います。街を回りながら、窓辺に寄ってくるワンちゃん猫ちゃんの姿に癒やされている配達員もたくさんいます。配達地図とは別に、それぞれに心の地図があって、ホッとするピンを足してもらっているのかもしれません」

『郵便屋が集めた奇談』は、読者から「こういう不思議で怖い話って好き」「けっこう背筋がゾクッとしたけど、めちゃくちゃおもしろい…!」と好評だ。日本のどこかの町でひっそりと起こっている“怪異”を覗き見してみてはいかがだろうか。

取材協力:送達ねこ(@jinjanosandou)

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