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義母「息子の浮気で離婚だなんて…ごめんなさい」私「聞いてないんですが?」嘘が暴かれた夫の哀れな末路とは

  • 2026.5.13

夜11時半。スマホの画面に光ったのは、普段は盆と正月にしか連絡を取らない義母からのメッセージでした。

食い違う事実

「夜分にごめんなさい。さっき息子から電話があって、聞いたわ……」

「息子の浮気で離婚することになったって……」
「あなたも公認だと聞いたけれど、それでも傷つけたわよね。本当にごめんなさい」

私はその文章を3度読み返しました。寝室からは夫のいびきが聞こえています。指先が冷たくなるのを感じながら、そして少しためらいながらも、私は「お義母さん……私、聞いてないんですが?」とだけ打ち込んで送信ボタンを押しました。

すぐに既読がつきました。けれど、返ってきたのは、短いひと言だけ。

「え?」

その一文字を見た瞬間、胸の奥が嫌な音を立てた気がしました。続けて届いた義母からの返信は、私の頭を真っ白にさせるものでした。その晩、夫は実家に帰り、義母に事情を説明したというのです。

「妻と夫婦関係がうまくいっておらず、離婚することになった」

「自分には結婚を前提とした彼女がいるが、妻も公認の浮気だから安心してほしい」

「もう夫婦で話はついているから、母さんは心配しないで。俺もちゃんと考えているし、ただ見守っていてくれればいい」

義母はそのとき、夫の話を信じていたそうです。それでも、『息子がしたことであなたを傷つけたなら、親として一言謝りたい』と思い、夜遅くにもかかわらずメッセージをくれたのだと言います。

「公認浮気」も離婚の話も、私にとってはすべて初耳です。夫は、義母に先に話を通しておけば、離婚後も責められず、新しい生活を応援してもらえると考えたのかもしれません。義母と私はもともと盆と正月にあいさつを交わす程度の関係でした。だから夫は、義母が私に直接確認することはないと思っていたのでしょう。

寝室で眠る夫を起こして問い詰めたい衝動に駆られましたが、心臓が脈打ち、足に力が入りません。私はベッドの端に座り込み、窓の外を見つめて朝を待ちました。

翌朝―。

私はまず、「昨日、お義母さんから連絡があったんだけど。浮気が原因で離婚するって、どういうこと?」と切り出しました。

夫は寝ぼけた顔のまま固まり、すぐに眉をひそめました。

「……母さん? なんでお前に連絡してるんだよ。何年もろくに連絡なんか取ってなかっただろ」

その反応で、胸の奥がすっと冷えました。

「私が了承済みだって、お義母さんに話したの?」

義母とのメッセージ画面を見せると、夫は舌打ちし、目をそらしました。

「お前とはだいぶ前から気持ちがすれ違ってただろ。もう夫婦関係は破綻してると思ってたんだよ」

そう言ってしばらく言い訳を並べたあと、観念したように吐き捨てました。

「……職場の後輩で、真剣に考えてる相手がいる。部屋も探してるところだ」

悪びれる様子すらありません。浮気の理由を問うと、「お前が去年昇進してから、でかい態度取るようになっただろ」「家の中がピリピリしてたから、外に癒しを求めたんだ」と責任転嫁。

最後には、「お前にも責任がある」「だから慰謝料は払わない」とまで言い放ったのです。

そこから数日間、私はまともに固形物を口にすることができませんでした。コンビニで買ったゼリー飲料を流し込んでも、すぐに胃酸が込み上げてきます。

開き直ったのか、夫は外泊を繰り返すように……。今まで帰りが遅かったのも、残業だと思っていたのに。夜食を作って夫の帰りを待っていた過去の自分を思い出すたびに、吐き気がしました。

義母の告白

義母へは、夫の言い分をそのまま伝えました。「公認浮気」も「円満離婚」もすべて嘘であり、夫は私のせいにした上で慰謝料も払わずに後輩と再婚するつもりだと。義母は電話口で絶句し、しばらく言葉を失っていました。

「……本当に、ごめんなさい」

絞り出すような声の後、義母の口から思いもよらない事実が語られました。義母は夫から「妻に渡す慰謝料の足しにしたい」と泣きつかれ、2週間ほど前に300万円を夫の口座に振り込んでいたというのです。

「必ず慰謝料を渡してね」というメッセージのやり取りも残っているとのことでした。もちろん、私はお金を1円も受け取っていませんし、そんな話すら聞いていません。そのお金をどう扱えるのかは、弁護士に確認する必要がある。そう思いながらも、夫が義母の気持ちまで利用していたことだけは、はっきりわかりました。

「私、あの子の言うことを鵜呑みにして……あなたに渡すためのお金だと思っていたのに……」

「本当に情けない。親として、何を見てきたんだか」

義母の声が途中で掠れ、短い嗚咽が混じりました。私は何と返せばいいのかわかりませんでしたが、義母もまた、夫の身勝手の被害者だということは理解していました。夫は私を傷つけただけでなく、実の親の申し訳ないという気持ちすら利用していたのです。

義母はその日のうちに知人を通じて離婚問題に詳しい弁護士を紹介してもらい、その連絡先を私に教えてくれました。

「私が口を出しすぎるのも違うと思う。でも、あなたが一人で抱える話じゃない」と、義母は何度も言いました。その声は怒りというより、自分の息子がしたことを受け止めきれない人の震えた声でした。

これ以上義母を巻き込まず、自分の問題としてきちんと向き合うためにも、私は翌日に初回相談を受けました。弁護士事務所の会議室で、証拠のスクリーンショットや通帳のコピーを並べながら話していると、夫への怒りや悲しみが、少しずつ冷めていくのを感じました。指先は震えていましたが、弁護士の質問に答えるたびに、もう夫婦としてやり直すことはないのだと、頭の中がはっきりしていったのを覚えています。

弁護士の助言は明確でした。離婚届にこちらが署名する前に必ず条件を決めること、話し合いの場では記録を残すこと、感情的に責め立てず、夫自身の言葉で事実関係を話させること。私は怒りと不安でいっぱいになりながらも、淡々と準備を進めていったのです。

最後の話し合い

数日後――。

私は外泊中の夫に『離婚届のことで話したい』とだけ伝え、自宅に呼びました。テーブルには、夫が置いていった離婚届。私の欄は未記入のままです。そして、弁護士に確認したうえで、万が一に備えて話し合いの内容を記録できるよう準備していました。

玄関のチャイムが鳴った瞬間、心臓が小さく跳ねました。手元のメモを握りしめ、深呼吸します。メモには、弁護士と決めた質問が順番に書いてありました。それを一度だけ見直して、私は玄関へ向かいました。

「で、署名は? 早く終わらせようぜ」

夫はヘラヘラと笑いながら離婚届を指で叩きます。私はテーブルの下で両手を握りしめ、平坦な声で答えました。

「条件を詰めてから、ね。浮気は浮気。慰謝料はきちんと払ってもらうから」

夫の顔から笑みが消え、あからさまな舌打ちが聞こえました。

「ふざけんなよ。浮気に走らせたお前が悪いんだ」

「それに、俺には払う金なんてない。彼女との新居の敷金礼金や家具家電で貯金は全部消えたんだよ」

「……貯金もないの?」と尋ねると、「おう、全然ないぜ! だから物理的に無理。諦めろ」と夫は勝ち誇ったように鼻で笑ったのです。

「……ちょっと、あなた何を言ってるの!?」

声を荒らげ、リビングの隣の部屋から出てきたのは義母でした。夫が最初から義母の同席を知れば話をそらすかもしれない。そう考え、私は事前に義母と相談し、途中から同席してもらうことにしていたのです。

「さっきからずっと聞いてたのよ。新居の敷金礼金や家具家電でお金がなくなったって、どういうこと?」と義母が言うと、夫の顔から急速に血の気が引いていきます。

「いや、母さん、それは……事情があって……」と口ごもる夫に、義母は畳みかけます。

「事情って何よ? 私があなたの口座に振り込んだ300万円、あれはどうしたの?」

「慰謝料として渡してねって、メッセージでも念を押したわよね。振込履歴も、弁護士の先生にもう全部お渡ししたから!」

「まさか、その彼女との新生活のために使ったなんて言わないでしょうね」

夫は口をパクパクさせ、私と義母を交互に見るばかりで声が出ません。額には脂汗が滲み、さっきまでの余裕は完全に崩れ去っていました。

「私の300万円は返してもらいます。あとはもう、弁護士の先生を通してちょうだい」

義母にそう言われて、力なく椅子にへたり込み、頭を抱えた夫。私は弁護士に依頼済みであることを伝え、「正式な書面は弁護士から届くから。今後の連絡は弁護士経由で。直接の連絡は控えてちょうだい」と事務的に告げました。

消えた義実家

3カ月後――。

そのころ、夫は浮気相手と借りた部屋で暮らし始め、私とは別居状態になっていました。離婚に向けた話し合いは弁護士を通じて進み、私の慰謝料や財産分与に加え、義母も夫に300万円の返還を求める準備を進めていた時期です。直接の連絡は控えるよう伝えていたにもかかわらず、ある日、私の携帯に夫から着信がありました。何度も鳴り続けるため、仕方なく出てみると……。

「母さんの居場所を教えてくれ! 実家に行ったら、もう誰も住んでなかったんだよ!」

電話口の夫の声は、ひどく上ずっています。

聞けば、夫は浮気相手との新生活にお金を使い込み、弁護士を通じて慰謝料や300万円の返還を求められたことで、すっかり資金繰りに詰まったそうです。新居の家賃も滞り始め、とうとう浮気相手を連れて実家に転がり込もうとしたとのことでした。しかし、そこに義母の姿はなく、管理会社の看板が立っていたといいます。

義母は以前から、夫の独立を機に住み替えを検討していたそうです。いくつか不動産会社にも相談していたところに今回の件が起き、息子と距離を置く決意が固まったのだといいます。旧宅は売却に向けて手続きが進み、義母自身は別の地域の賃貸マンションに転居していました。携帯番号も、必要な人にだけ知らせて変えたそうです。

「母さん、俺を見捨てるのかよ! 行くところがないんだよ! お前からも頼んでくれよ!」

甘えと怒りが混じったすがるような夫の声に、私はため息をつきました。

「無理ね。教えません。それに、今後の連絡は弁護士経由で、って言ったわよね?」

それでも「なんでだよ!」と食い下がる夫。

「自分が何をしてきたか忘れたの? お義母さんが距離を置くのも当然よ」

「これ以上、恥ずかしい息子にならないであげて」

それからは、夫からいくら着信があっても出ないようにしました。着信履歴はスクリーンショットで残し、弁護士にも共有しました。もう、夫の感情に振り回される必要はない。そう思えるようになっていました。

その後――。

時間はかかりましたが、離婚は成立しました。風のうわさでは、元夫とその浮気相手は職場でも関係を知られ、かなり居づらくなったそうです。しばらくして二人とも退職したと聞きましたが、私はもう、その話に心を乱されることはありませんでした。二人が選んだ結果が、きちんと二人に返っていったのだと思います。

元義母とは月に一度くらいの頻度で電話をしています。食べ物を贈り合うこともあり、先日は義母から新しい住まいの近くの和菓子が届きました。

元夫との縁は切れましたが、不思議なことに元義母との縁はこうして続いています。これからは自分のことを本当に大切に思ってくれる人とだけ、交流を深めていきたいと思っています。

◇ ◇ ◇

嘘を重ねた身勝手な振る舞いは、やがて大切な人たちからの信頼を失わせていくのだと考えさせられます。実の親子であっても、決して越えてはいけない一線があり、愛情を都合よく利用してよい理由にはならないのではないでしょうか。誰と距離を置き、誰との縁を大切にするのか。人間関係のあり方を、あらためて見つめ直したいですね。

【取材時期:2026年3月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

ベビーカレンダー編集部

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