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「あの子とデートしてきたんだよね」バイト先で平然と話す彼→仲良し雰囲気の夏が終わった瞬間の苦さ

  • 2026.5.15
「あの子とデートしてきたんだよね」バイト先で平然と話す彼→仲良し雰囲気の夏が終わった瞬間の苦さ

バイト先で芽生えた、確かな距離感

大学3年の夏前のことを、今でもときどき思い出す。

同じバイト先に、ひとつ下の男の子がいた。同じ大学の後輩で、シフトが重なると自然と話す仲になっていた。

特別なことをしたわけじゃない。休憩中に話して、帰り道が同じ方向なら少し並んで歩く、そういう関係だった。

付き合っているわけじゃなかった。

ただ、互いにそれ以上を意識していたのは確かだったと思う。

少なくとも私はそうだった。一緒にいると楽しかったし、次のシフトが楽しみだった。

夏休みに入ると、彼は地元へ帰った。

遠くはない場所だったが、バイトが休みになれば自然と連絡も減る。

そんな距離感を、私はどこか心地よく思っていた。

帰省中の飲み会でケンカになった

夏の半ば、地元に戻った彼と、共通の知り合いを含めた数人で集まる機会があった。

久しぶりに会えて嬉しかった反面、場の空気が思ったよりもざわついていた。

何がきっかけだったか、細かいことは覚えていない。

ただその夜、私たちはちょっとしたことでケンカになった。大したことではないはずなのに、なぜかうまく話が噛み合わず、後味の悪いまま別れた。

(気にしすぎかな。また会えばいつも通りになるだろう)

そう思っていた。

夏が終わってバイトが再開すれば、元に戻れると信じていた。

ところが、夏明けに出勤した日、彼の様子が明らかに変わっていた。

「あの子とデートしてきたんだよね」

休憩中、彼はほかのスタッフと話しながら、さらっとそのひと言を口にした。

「あの子とデートしてきたんだよね」

誰に向けたでもない、近況報告のような口ぶりだった。

バイト仲間の何人かが「いいじゃん」と笑った。

彼も笑っていた。私はその輪の少し外に立っていた。

胸に何かが刺さったような感覚があったが、表情には出さなかった。

ただ、その場の雰囲気に合わせてうっすら笑って、自分の持ち場に戻った。

仲良しだったと思っていたのは、私だけだったのか。

それとも彼にとって私はそういう存在ではなかったのか。ケンカが何かを決定づけたのか、それとも夏前からそういうことだったのか。何もわからないまま、その夏は終わった。

今となっては若い頃の話だ。ただ、あのとき感じた静かな苦さは、今も記憶の中にきちんと残っている。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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