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「余計なことはしなくていい」提案を一蹴した直属の課長→数日後に他人の意見として採用された

  • 2026.5.13

気分で態度が変わる課長

数年前まで勤めていた職場は、社内全体の人間関係が穏やかで、淡々と仕事を進められる環境でした。四十代に入ったばかりの私は、家庭との両立を考えながら静かに働いていたのです。

しかし同じチームの直属の課長だけは、日によって態度が大きく揺れる人でした。

機嫌のよい朝は冗談まで飛び出すのに、その日の気分次第でこちらへの当たりが急に冷たくなります。

少しでも意に沿わない発言をすれば、周囲に分かるように圧をかけ、こちらの担当業務をひと声で増やすこともありました。

理由は説明されないまま、ただ予定だけが膨らんでいくのです。

業務の流れに小さな穴がいくつも見えていたので、改善案をまとめて持っていったこともありました。返ってきたのは短い言葉ひとつでした。

「余計なことはしなくていい」

他人の名前で通った私の案

その数日後、別のメンバーから同じ趣旨の発言が出ると、課長は穏やかな顔でうなずいていました。

先日まで余計と切り捨てていた話が、別の人の意見としてすんなり通っていきます。

悔しさを抱えながらも、また同じ流れになるのを避けるため、私は一冊の手帳に記録をつけ始めました。トラブルの兆しが出ているメール、放置された案件、関係者のやり取り。誰に見せるためでもなく、自分用の覚書のような形でした。

そのなかに、特に気になる案件がひとつありました。

他部署と曖昧なまま放置されているメールがあり、対応が遅れれば確実に苦情につながる内容だったのです。

私は手帳の記録を整理し、対応の優先順位と改善案を一枚の文書にまとめました。提出するつもりはなく、いざという時の備えとして机の引き出しにしまっておきます。

引き出しから出した提案書

一週間ほど経った頃、その案件はやはり他部署とのトラブルへと発展しました。緊急で対応会議が組まれ、現場の状況を一番把握していた私が、説明役として呼ばれることになります。

私は引き出しから記録と提案書を取り出し、両方をまとめて場に出しました。経緯と原因、再発を防ぐための業務フローの案を、淡々と読み上げていきます。

会議の流れが変わり、私の提案書をもとに業務フローの正式な見直しが進められることになりました。決定の場には課長も同席していて、その表情だけが場の空気に置いていかれていたのです。

その日以降、課長の態度は少しずつ変わっていきました。意に沿わないことがあっても、以前のように当てつけのような業務追加が降ってくることはなくなったのです。

声を荒げて反論したわけではありません。記録と紙一枚が、長く飲み込んでいた言葉の代わりに動いてくれた気がしています。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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