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【自転車】「手信号なしは違反」警察官かたる詐欺に注意…もし支払ってしまったら返金請求できる?弁護士に聞く

  • 2026.5.8
警察官をかたる人物から反則金を請求され、その場で支払ってしまった場合、どうする?(画像はイメージ)
警察官をかたる人物から反則金を請求され、その場で支払ってしまった場合、どうする?(画像はイメージ)

自転車の交通違反に対する青切符制度が始まってから1カ月がたちましたが、この制度を悪用した詐欺行為が相次いでいます。警察官をかたる人物が自転車に乗っている人に「手信号しなかったから違反」「今すぐ支払った方がよい」などと脅し、金銭をだまし取るというもので、警察庁は「警察官はその場で反則金を徴収しない」「すぐに支払ってはいけない」などと注意を呼び掛けています。

もし警察官をかたる人物から反則金を請求され、その場で支払ってしまった場合、相手に返還を求めることは可能なのでしょうか。芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士に聞きました。

返金請求は可能だが証拠が必要

Q.青切符制度を悪用し、警察官をかたって他人から金銭をだまし取る行為が相次いでいます。警察官をかたった詐欺行為はどのような罪に問われる可能性があるのでしょうか。通常の詐欺行為より罪が重くなる可能性はあるのでしょうか。

牧野さん「今回のケースは他人の財産をだまし取る行為であり、刑法246条の詐欺罪で処罰されます。刑罰は10年以下の拘禁刑です。

警察官をかたって人をだましたということで、量刑で悪質性が考慮される可能性がありますが、特に刑が重くなる犯罪類型や特別法はありません。そのため、通常の詐欺罪として処罰され、警察官をかたったことが理由で自動的に罪が重くなることはありません。

また、加害者は、刑事犯罪で処罰されるだけではなく民事責任を負います。被害者は、民法96条の詐欺による返還請求ができます。だまされて契約した意思表示を取り消し、民法703条で定められている不当利得返還請求として金銭を取り戻すことができます。不当利得返還請求とは、正当な理由なく利益を得た相手に対し、被害者が支払った金銭の返還を求めることができる制度です。

また、被害者の財産を故意に違法に侵害しているため、民法709条の不法行為により、支払った金銭の損害賠償請求ができます」

Q.もし自転車に乗っていて警察官をかたる人物から「自転車の交通違反をした。反則金を支払え」などと声を掛けられた場合、どのように対処したらよいのでしょうか。正しい対処法、やってはいけない対処法について、それぞれ教えてください。

牧野さん「他人から『自転車の交通違反をした。その場で反則金を支払え』と言われたら、完全に詐欺ですので、全て無視すべきです。

新聞やテレビなどでは、高校生が被害に遭った事件や、中学生が危うく金銭をだまし取られそうになった事件が報じられていますが、そもそも、自転車の反則金制度は、16歳以上が対象であり、15歳以下の人が反則金の対象となることはありません。また、16歳以上であっても、警察官が反則金をその場で徴収することはありません」

Q.もし警察官をかたる人物から「自転車の反則金を払え」といわれて支払ってしまった場合、どうすればよいのでしょうか。加害者側が詐欺罪で起訴されていなくても金銭の返還を求めることはできるのでしょうか。

牧野さん「偽の警察官に金銭をだまし取られてしまった場合、一刻も早い対応が重要です。すぐに110番または最寄りの警察署へ通報してください。

加害者が詐欺罪で起訴されなくても、民事の金銭返還請求や損害賠償請求ができます。ただ、被害額が数千円で加害者が支払ってくれない場合、少額訴訟などの法的措置を取るしかないでしょう。その場合は警察署に提出した被害届の写しが、お金をだまし取られた事実に関する重要な証拠になります」

オトナンサー編集部

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