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「一回起きてあげるからさ」出産前に夫が約束した夜泣き担当→子が生まれてから一度も守られない約束

  • 2026.5.10

救われたはずの一言

妊娠後期、夜中に何度も目を覚ましてしまう私を見て、夫はこう言ってくれた。

「一回起きてあげるからさ」

「夜泣きは交代しよう。負担は分けないと、君が倒れちゃうから」と続けた声は、確かに優しかった。出産への不安で眠れない夜が続いていた私にとって、その一言は本当にお守りのようだった。

育児書を一緒に開いて、ミルクの作り方も練習してくれていたし、産院の母親学級にも一緒に通ってくれた。

沐浴の手順を熱心にメモする横顔を見ながら、私は静かに胸をなでおろしていた。

(この人と一緒なら、きっと大丈夫)

そう思える夜が、確かにあったのだ。

守られない約束

けれど、子どもが生まれてからの現実は違った。

夜中の二時、三時、明け方の四時。子は短いサイクルで何度も泣いた。私はそのたびに飛び起きて、おむつを替え、ミルクを温め、げっぷをさせ、寝かしつける。隣でぐっすり眠る夫を、何度も小さく揺すろうとしては、結局自分でやってしまっていた。仕事に響くのが怖かったし、起こした分の罪悪感に耐えるくらいなら自分で動いたほうが早い、という諦めもあった。

最初のうちは、夫もリビングまで顔を出してくれた日があった。けれど、抱っこを少ししただけで「やっぱり君のほうが上手だね」と笑って寝室に戻っていく。それが二週間ほど続いたあたりから、夫は泣き声がしてもまったく目を覚まさなくなった。

夫がようやく起きてくるのは、決まって九時半か十時。私が一晩中バタバタして、子もようやく機嫌よく笑い始めた頃だった。

「お、おはよう。かわいいねぇ」

そう言って子をあやす夫の後ろ姿を、私はキッチンで見ている。シンクには夜中の哺乳瓶。床にはおむつのゴミ袋。やわらかい朝の光の中で、夫だけが「いいところどり」をしているように見えた。

飲み込まれた違和感

「一度起きるって言ってたよね」と、何度も口の手前まで出かかった。

けれど、言ったところで何が変わるのだろう、という疲れがいつも勝ってしまう。私が抱える疲労感を言葉にしたところで、夫はきっと「ごめんごめん、明日は起きるね」と返すだけ。そして次の朝にはまた、寝起きの顔で「かわいいねぇ」と笑うのだ。

今日も泣き声で目を覚まし、暗い部屋でひとり子を抱き上げる。窓の外はまだ真っ暗で、世界中で起きているのは自分だけなんじゃないかと思えてくる。

(私は、何をしているんだろう)

救われたあの言葉を信じて結婚を決めたはずなのに。モヤモヤを抱えたまま、今日もまたバタバタと一日が始まっていく。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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