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『OXANA/裸の革命家・オクサナ』闘う女オクサナの知られざる本当の素顔とは?

  • 2026.5.6
映画『OXANA/裸の革命家・オクサナ』場面写真 (C)2024 ‐ Rectangle Productions ‐ 2.4.7. Films ‐ Hero Squared ‐ France 3 Cinema ‐ Tabor Ltd width=
映画『OXANA/裸の革命家・オクサナ』場面写真 (C)2024 ‐ Rectangle Productions ‐ 2.4.7. Films ‐ Hero Squared ‐ France 3 Cinema ‐ Tabor Ltd

映画『OXANA/裸の革命家・オクサナ』が5月22日より全国公開される。本作で描かれるのは、21世紀で最もセンセーションナルなフェミニスト活動団体「FEMEN」を創設し、情熱と芸術を武器に、裸で世界へあらがい、生涯を闘いにささげた女性オクサナ・シャチコの壮絶な半生。オクサナとはどんな人物だったのか。

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ウクライナ出身のアーティストであり、フェミニスト運動「FEMEN」の共同創設者として知られるオクサナ・シャチコ。だが、彼女は、メディアが描く“闘う象徴”とは異なる、繊細で、ユーモアに満ち、そして驚くほど人間的な女性だった。

幼い頃から宗教画に魅せられ、8歳でギリシャ人画家に弟子入りしたオクサナは、金箔(きんぱく)やテンペラを自在に操る技巧を身につけた。敬虔(けいけん)な子どもだった彼女は、成長とともに無神論者、唯物論者、共産主義者、そしてフェミニストへと思想を変化させていく。晩年の作品では、聖母がニカブをまとい、大天使が虹色の象徴を帯びるなど、宗教的図像を政治的言語へと翻訳する独自の表現を確立した。

一方で、彼女は驚くほど気さくで、よく笑い、そして“遊ぶ”ことを忘れない人でもあった。フランス語も英語も習得途中だった彼女は、言葉を補うように全身でコミュニケーションをとった。額をたたき、同じ言葉を繰り返し、フランス語の同義語を添え、笑いながら話す。その姿は、活動家としての“強さ”とは別の、柔らかい魅力に満ちていた。

しかし、パリでの生活は決して安定したものではなかった。政治難民としての立場は、彼女の自由を常に制限した。重要なFEMENの抗議行動を、移民局の面談のために欠席しなければならないこともあった。彼女は「家とは母の家のこと。でも私には自由のほうが大事」と語っている。帰国すれば危険があると信じ、ウクライナへ戻ることはかなわなかった。

2018年7月、パリ郊外のアパートで、彼女は自ら命を絶った。最後のInstagram投稿には「YOU ARE FAKE」とだけ書かれた絵が残された。だが、その言葉は絶望の叫びではなく、むしろ彼女が生涯向き合い続けた“本物であること”への問いの延長線上にある。オクサナ・シャチコは、決して“象徴”ではなく、矛盾とユーモアと創造性に満ちた、一人の生きた人間だった。

本作は、芸術と抵抗のあいだで生きたひとりの女性の軌跡を、静かな親密さと強烈な情熱をもって描き出す。幼い頃に描いたイコンの光。仲間とともに叫んだ抗議の熱。亡命者としての孤独な夜。そして芸術に救いを求めた時間。それらの断片が重なり合い、ひとりの女性の“自由への渇望”が鮮やかに浮かび上がる。

映画『OXANA/裸の革命家・オクサナ』は、5月22日より全国公開。

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