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「今年一番の期待作」“異色のふたり”がW主演『万引き家族』監督“8年ぶり”オリジナル新作映画に相次ぐ期待の声

  • 2026.5.28

綾瀬はるかと大悟(千鳥)がW主演を務める映画『箱の中の羊』は、『万引き家族』の是枝裕和監督のオリジナル脚本による最新作。第79回カンヌ国際映画祭・コンペティション部門に正式出品され、綾瀬や大悟らがレッドカーペットを歩く様子が、テレビなどでも報じられた。本作で、2人は夫婦を演じており、息子を亡くした喪失感を体現している。

息子の姿をしたヒューマノイドを迎え入れる夫婦を描く映画『箱の中の羊』

『万引き家族』以来、8年ぶりに是枝監督がオリジナル脚本を執筆。“亡くなった人を最新のテクノロジーで蘇らせる”という発想から、本作の企画はスタートしたという。綾瀬と大悟が演じる夫婦が、亡き息子の姿をしたヒューマノイドを受け入れるところから、この映画の物語は展開していく。

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(C) 2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
息子を亡くして2年、建築家の音々と工務店の二代目社長を務める健介の甲本夫婦は、息子・翔の姿をしたヒューマノイドを迎え入れることになる。彼が到着した日、「おかえり」と駆け寄り喜びを隠さない音々と、戸惑いを隠せない硬い表情の健介。「パパだよね」と問いかけられた健介は、「おじさんでええよ」と答えるのだった。少しずつ動き始める家族の時間。静かに広がっていく波紋。ほどなく予期せぬ事態が起こり、夫婦がそれぞれに抱く息子の死への想いが露わになっていくのだった。夫婦とは? 家族とは? 彼らは大きな決断に迫られる。そんな中、ヒューマノイド翔は密かにヒューマノイドの仲間たちとつながり始める──。
出典:『箱の中の羊』公式サイト

SNSには「ヒューマノイドの子どもの話というのが考えさせられる」「すごく気になる」「自分の目で確かめたい」「今年一番の期待作品」といったコメントが。また、綾瀬と大悟が夫婦役を演じることについては「異色の共演に注目している」といった声も上がっている。

夫婦の葛藤を表現する綾瀬はるかと大悟

“遠くない未来”が、本作の舞台。綾瀬が演じる音々と、大悟が演じる健介の甲本夫婦は、とても素敵な一軒家で暮らしている。それは、音々が自ら設計した家だ。そこへ、ドローンで報せが届く。事件や事故で家族を亡くした遺族を対象に、最新型ヒューマノイドを無償でレンタルするというサービスの案内だった。音々と健介の一人息子・翔は、2年前に7歳で他界していた。

気が進まない健介と違い、ヒューマノイドを迎え入れることに積極的な音々。健介は音々に押し切られる形で、渋々承諾する。翔のデータでカスタムされたヒューマノイドの“翔”(桒木里夢)は、まるで本物の息子のようで、音々は笑顔で「おかえり、翔」と受け入れる。だが、“パパ”と呼ばれることに抵抗がある健介は、“おじさん”と呼ばせることに。

3人での生活が始まり、健介も“翔”と過ごすうちに、その愛らしさに心がほぐれていく。その一方で、本物の翔とヒューマノイドとの違いを、少しずつ感じ始めた音々は、違和感を抱くようになる。

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(C) 2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.

広島県出身の綾瀬と、岡山県出身の大悟は、それぞれセリフに方言を織り交ぜているようで、自然な空気感で夫婦に扮していると感じた。2人は、音々と健介が息子を亡くした悲しみから立ち直れていない、その内面を繊細に表現。喪失感を共有しつつも、どこか気持ちがすれ違っていることが伝わってくる。やがて、翔が亡くなった時の状況が明らかになっていき、どこにぶつけたらいいのか分からない夫婦の葛藤が綴られていく。

AIが人間にもたらすものとは…?

是枝監督は、本作の着想について、「死者をAIとして蘇らせるビジネスが中国で人気だという記事を目にしたこと」だとコメント。近年、こういった内容を取り上げている映画やドラマをいくつか観たが、少し怖いと思っている。人工知能はどんどん学習するので、人間がコントロールできると高を括っていても、AIはその先を行くだろうと思ってしまうからだ。

公式サイトのストーリーに、「ヒューマノイド翔は密かにヒューマノイドの仲間たちとつながり始める」とあるが、ここでもAIならではの物語が繰り広げられていく。是枝監督は、それを子どもの愛らしい姿で描きつつ、AIに依存してしまうことへの警鐘をならしているのではないかと感じた。喪失感から生じた心のすき間が、主人公たちにもたらすものとは何か。音々と健介、そしてヒューマノイドの“翔”が向かう先とは……? ぜひ本作を観て、確かめてみてほしい。

映画初出演となった子役・桒木里夢

是枝作品に出演する子役の演技は、非常に秀逸だということは有名だ。『誰も知らない』の柳楽優弥をはじめ、近年の『怪物』に主演した黒川想矢と柊木陽太など、その後の活躍ぶりでも知られている。『箱の中の羊』の桒木里夢は、200人以上のオーディションから抜擢され、本作が映画初出演となった。彼の演技も素晴らしく、ヒューマノイドという難しい役をナチュラルに好演している。

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(C) 2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.

NHK大河ドラマ『光る君へ』で、一条天皇の幼少期を演じた柊木は、『怪物』に続いて、『箱の中の羊』にもヒューマノイド役で出演。現在14歳だが、本作の柊木は大人っぽい雰囲気を醸し出しているので、注目してほしい。桒木や柊木のほかにも、本作では複数の子役たちが活躍しており、是枝作品と子役との親和性の高さを感じた。

主演の綾瀬と大悟のほか、清野菜名、寛一郎、角田晃広(東京03)、野呂佳代、中島歩など、多くの作品で活躍中の話題のキャストも共演している『箱の中の羊』。それぞれ、味のある演技を披露しているので必見だ。


※制作の裏側についてはプレス資料・公式サイトより引用

『箱の中の羊』5月29日(金)公開
出演:綾瀬はるか、大悟(千鳥)、桒木里夢、清野菜名、寛一郎、柊木陽太、角田晃広、野呂佳代、星野真里、中島歩、余貴美子、田中泯 ほか
監督・脚本・編集:是枝裕和
配給:東宝 ギャガ
公式サイト:https://gaga.ne.jp/hakononakanohitsuji/
(C) 2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.

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ライター:清水久美子(Kumiko Shimizu)
海外ドラマ・映画・音楽について取材・執筆。日本のドラマ・韓国ドラマも守備範囲。朝ドラは長年見続けています。声優をリスペクトしており、吹替やアニメ作品もできる限りチェック。特撮出身俳優のその後を見守り、松坂桃李さんはデビュー時に取材して以来、応援し続けています。
X:@KumikoShimizuWP

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