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「ETCなら3割引で安いはず…」はもう古い?GW高速道路、思い込みが招く“思わぬ出費”

  • 2026.5.1
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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

「今年のゴールデンウィーク(GW)は、車で遠出をしよう」そんな計画を立てながら、「高速道路の料金はETCの休日割引で少し安くなるはず」と安心していませんか。実はその認識、もう古くなっているかもしれません。すでに多客期や通常の3連休は割引対象外となっており、2026年の連休も適用されません。

本記事ではルール変更の背景や深夜割引の活用、注意点などを整理し、家計に優しい考え方を詳しくお伝えします。

「ETCなら安いはず」という思い込みが思わぬ出費に

GWに車での帰省や旅行を計画している方にとって、真っ先に気になるのが渋滞予測や混雑回避の方法ではないでしょうか。家族や友人と「どこへ行こうか」とスマホで検索し、出発時間を工夫したり、抜け道を調べたりする方はとても多いはずです。しかし、いざ旅行の予算を立てる際、移動コストの面で無意識のうちにある思い込みをしているケースがあるかもしれません。

それが、「GWは祝日だから、ETCを使えば自動的に休日割引が適用されて交通費が安くなるだろう」という誤解です。以前の感覚のまま、なんとなく3割引くらいの料金で見積もっている方は、今でも多いのではないでしょうか。

ですが、残念ながらその認識は現在では通用しない可能性が高いです。実は2026年のGWも、この休日割引は適用されないルールになっているのです。この「安くなるはず」という前提を持ったまま出発してしまうと、後日の請求時に想定外の出費に驚くことになりかねません。

そこで今回は、最新のルールを整理しながら、お出かけ前に知っておきたい料金の常識について詳しく解説していきます。

GWの高速、2026年も休日割引なし

まずお伝えしたいのが、今年のGWは割引されないという事実です。国土交通省や高速道路各社からの発表のとおり、2026年4月25日から5月6日までの期間中は、土日や祝日であっても休日割引の対象外となります。

カレンダー上で休日となっているため、「少しは安くなるはず」という感覚は根強いかもしれません。しかし、ETCカードを利用してゲートを通過しても、請求されるのは通常料金となります。いわゆる飛び石連休の間にある平日に有給休暇を取得して移動した場合も、もちろん平日扱いですので休日割引はありません。つまり、この期間に高速道路を利用する場合、基本的には通常料金がかかる前提で予算を立てておくのが賢明といえます。

せっかくの連休なのに、いつの間にそんな厳しいルールになってしまったのだろう、と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。実は、ここ数年で高速道路の割引制度は、私たちの知らないところで着実に変化を遂げています。

いつから変わった?休日割引ルールの変化

以前は、土日や祝日といえばETCの休日割引が適用されるのが当たり前でした。しかし、その常識が変わり始めた大きな転換点となったのは2022年度。

この年から、GWやお盆、年末年始といった多客期が、休日割引の適用除外となりました。さらに、2024年度にはシルバーウィークが対象外となり、2025年度からはすべての3連休についても除外対象に追加されるというルールの見直しが行われています。そして、この方針は2026年度もそのまま継続して実施されることがすでに発表されています。

つまり、「休日ならいつでも安くなる」というかつての常識は、段階的に縮小されており、現在では通用しなくなっているといえます。昔の感覚のまま旅行の計画を立ててしまうと、実際の出費との間に大きなズレが生じてしまうかもしれません。

このように適用除外の日が増えていくことに対して、「なぜ連休なのに安くしてくれないのか」と不満を感じる方も少なくないはずです。これには、道路を利用する私たち全員に関わる、社会的な理由が存在しています。

なぜ連休なのに安くしないのか

多客期に休日割引が適用されない最大の理由は、交通集中の緩和と観光需要の平準化にあります。GWなどの連休は、ただでさえ全国的に交通量が増加します。そこに割引制度を適用してしまうと、さらに多くの車が集中し、激しい渋滞を引き起こす要因になりかねません。

激しい渋滞は、移動の疲れを増大させるだけでなく、追突事故などのリスクを高めたり、周辺地域の生活道路に車が流れ込んだりする原因にもなります。また、特定の時期に人が集中しすぎるオーバーツーリズムの抑制も、現代の重要な課題となっています。

つまり、制度の目的が、休日に出かけやすくすることから、混雑を避けて時期や時間を分散してもらう方向へシフトしているわけです。社会全体の渋滞を減らし、安全な移動を実現するための措置だと考えれば、少し納得できる部分もあるかもしれません。

とはいえ、たまの連休にしか休めない私たちにとっては、やはり家計への影響は無視できません。こうした背景を踏まえた上で、今年のGWはどのように移動の計画を組むべきなのでしょうか。

2026年のGW、高速代はどう考えるべきか

家計を守りながら連休を楽しむために一番大切なことは、休日割引ありきで予算を組まないことです。まずは通常料金がかかることを前提に、ガソリン代や宿泊費なども含めた総額で移動コストを把握しておくことが重要です。

その上で、少しでも交通費を抑えたい場合に有効なのが、深夜割引の活用です。多客期であっても、毎日午前0時から午前4時までの間に高速道路を利用すれば、料金が約3割引になる深夜割引は引き続き適用されます。夜間の運転に慣れている方であれば、出発や帰宅の時間を深夜にずらすことで、渋滞を避けつつ移動コストも抑えられるかもしれません。

一方で、注意が必要なのが周遊パスの利用です。各高速道路会社が販売しているお得な周遊パスは、平日利用を促進する目的で設定されていることが多いのですが、実はGWやお盆などの多客期は、平日であっても利用が制限されています。2026年のGW期間も、多くの周遊割引が対象外となる見通しですので、事前の確認が欠かせません。

もし時期をずらしてGW以外の平日に休みを取れる方であれば、そのタイミングで周遊パスを活用するのが、最も合理的な選択肢と言えそうです。出発前に各社の公式案内をチェックする習慣をつけるだけで、想定外の出費を防ぐことができるはずです。

正しいルールを知り、家計に優しい連休の移動計画を

GWの高速道路を利用する際、私たちが気をつけるべきなのは渋滞の予測だけではありません。料金ルールの変化を知ることも、家計と心の平穏を守るために大切なポイントです。

2026年のGWも休日割引はありません。「連休だから安いはず」という前提を一度捨てて、現在のルールを正しく把握することが、無理のない移動計画への第一歩となります。その上で、深夜割引の利用や時期の分散などを検討すれば、賢く楽しい連休を過ごせることでしょう。

制度の変更を嘆くのではなく、知っておくことで見通しを立てやすくなると前向きに捉えてみてはいかがでしょうか。事前の準備をしっかり整えて、安全で思い出に残るお出かけの時間を過ごしてください。



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。

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