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仕事中に突然、“奥歯の痛み”に襲われた50代女性→「虫歯になったのかも」受診したところ…医師から告げられた“思わぬ原因”に驚き

  • 2026.7.2
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。歯科医師の鷹巣多紀です。鼻づまりや頬の重さを伴う上の奥歯の痛みでは、口と鼻の両方から経過を見ることが大切だと感じています。

上の奥歯が痛いと、多くの方はまず虫歯を考えます。けれども、痛む歯が1本にしぼれないときは、歯だけでは説明しにくい場合もあるのです。

今回は「上の奥歯が全部浮く感じがする」と受診した50代女性の体験を紹介します。

Aさんに起きたこと

Aさんは、忙しい仕事の合間に左上の奥歯が重く感じるようになりました。冷たい飲み物が強くしみるわけではなく、鏡で見ても黒い穴は見えません。
それでも、噛むたびに奥歯全体が押されるような感覚があります。「何本も虫歯になったのかもしれない」と思い、歯医者を受診しました。

問診で話を聞くと、同じ頃から左だけ鼻づまりが続き、頬の奥が重い感じもありました。Aさんは「鼻のことは歯医者で話しても関係ないと思っていました」と言います。

歯医者では、虫歯、歯茎の腫れ、噛み合わせ、過去に治療した歯の状態を確認しました。1本の歯だけに原因をしぼりにくく、鼻づまりと頬の重さも同じ側に出ていたため、耳鼻科で副鼻腔の状態も相談する流れになったのです。

その後、耳鼻科で副鼻腔炎の有無を確認しながら、歯医者でも上の奥歯の経過を追うことになりました。Aさんは、口と鼻の症状を別々に考えていたことが、受診先に迷う原因だったと気づいたそうです。

上の奥歯と副鼻腔は近い

上顎洞(じょうがくどう)は、頬の奥にある副鼻腔の一つです。上の奥歯の根の近くにあるため、副鼻腔に炎症が起きると、頬の重さや鼻づまりだけでなく、上の奥歯の痛みとして感じることがあります。

反対に、上の奥歯の根の先や歯周病の炎症が、上顎洞の炎症に関わる場合もあります。特に片側だけ鼻づまり、頬の痛み、上の奥歯の違和感が続くときは、歯と鼻の両方から経過を見ることが大切です。

虫歯の痛みは、冷たいもの、甘いもの、噛んだ刺激などで1本の歯にしぼれることが多いです。一方で、副鼻腔が関係する痛みでは、複数の上の奥歯がまとめて重い、頬や目の下まで重い、頭を下げると響く、といった訴えになることがあります。

ただし、感じ方だけで原因を決めることはできません。歯の検査、レントゲン、鼻の診察などを組み合わせて判断します。

歯医者で伝えたいこと

上の奥歯が痛むときは、歯のことだけでなく、鼻や頬の症状も一緒に伝えてください。
いつから痛いのか、左右どちらか、痛む歯が1本にしぼれるか、鼻づまりや膿のような鼻水があるか、頬の重さがあるかをメモしておくと話しやすくなります。耳鼻科で副鼻腔炎と言われたことがある場合や、過去に上の奥歯の根の治療を受けたことがある場合も、歯医者に伝えましょう。

歯医者で調べても歯だけでは説明しにくいときは、鼻や副鼻腔の状態について耳鼻科でも相談しましょう。反対に、耳鼻科で片側の副鼻腔炎を指摘されたときは、上の奥歯に原因が隠れていないかを歯医者で確認しておくと、経過を整理しやすくなります。

まとめ:上の奥歯の痛みは鼻の症状も一緒に伝える

上の奥歯と上顎洞は近いため、虫歯だけでなく副鼻腔の炎症が痛み方に関わることがあります。歯だけ、鼻だけと分けて考えると、経過の説明が抜けてしまうかもしれません。

複数の上の奥歯が同時に痛む、片側の鼻づまりや頬の重さが続く、耳鼻科と歯医者のどちらへ行くか迷うときは、症状の始まりと同じ側に出ている変化をまとめて伝えてください。受診先で話す情報が増えるほど、次に確認すべきことが整理しやすくなります。


執筆・監修:鷹巣 多紀
大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。
歯科医師ママkiki|note: https://share.google/uUYsDiSMnkNKZCrOw
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