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『金色のコルダ』呉由姫が描く新たな逆ハーレム! イケメン下宿人たちとの共同生活にときめく『文目さん家の下宿人』【書評】

  • 2026.4.7
文目さん家の下宿人 呉由姫 / 白泉社
文目さん家の下宿人 呉由姫 / 白泉社

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『金色のコルダ』(白泉社)などで知られる漫画家の呉由姫さんが描く新連載『文目さん家の下宿人』(同)の第1巻が発売された。

物語の主人公は、女子高生の文目恵(あやめ・めぐみ)。彼女は高齢の曽祖母に代わって下宿の管理人を務めることになる。下宿による固定収入と「年上のお姉様方との潤いある生活」を求めていた恵は女性限定で下宿人を募集するつもりだったが、手違いによって男子校である海棠(かいどう)学院高等部で募集されてしまっていたことに気づく。

そして、気づいたときには時すでに遅し。すでに契約済みの男子高校生5人が続々と下宿に集合し、恵とイケメン高校生たちとの同居生活が始まってしまうのであった。

新たに下宿に住むことになったのは、丁寧な物言いながらも厳しい印象の芦屋壮一郎(あしや・そういちろう)と、上から目線のお坊ちゃまの家森直晴(いえもり・なおはる)、そんな彼に仕える樫杢工(かしの・たくみ)、やけに距離が近い岸藤吾(きし・とうご)、口が悪く当たりが強い西院菫(さいいん・すみれ)……と、イケメン揃いではあるものの、全員くせ者の男ばかり。

恵も気の強い性格なので、特に菫とは衝突を繰り返してしまう。とはいえ「貴重な収入減」ではあるので、なんとか管理人として頑張ろうとする姿は真面目で健気だ。そして、そんな彼女だからこそ、一緒に暮らす男子高校生たちも心を動かされていく。冷たい印象だった壮一郎はずぼらな恵にスキンケアをしてくれるし、奔放な性格の直晴と彼に仕える工も彼女に対して好意的に接してくれる。口が悪い菫も、なんだかんだ言って恵のことを気にかけたり、裏でフォローしてくれたりするなど意外な一面がある。

そんな彼らの中で気になるのは、最初から距離が近かった藤吾だ。相変わらずの距離感ではあるものの、決して彼になびかずハッキリと物を言う恵に対して、明らかに他の女の子とは違った感情を持ち始めているように見える。

イケメンたちとの同居ラブコメということで、やはり気になるのは恵が誰と恋に落ちるのかというところだが、第1巻ではまだ関係は動かない。というより、まだ共同生活が始まったばかりだ。そもそもなぜ高校生の恵が曽祖母と二人きりで暮らしているのか、なぜそれほどまでに“収入”を求めるのか(彼女は下宿の管理人だけではなく、株式の投資もしているのだ)、その理由もまだ明かされていない。その一方で、お風呂上がりに壮一郎に髪を乾かしてもらっているときに、嬉しそうに「髪の毛をうちで乾かしてもらうのなんて初めてかも」と漏らす彼女の背景には何か悲しい物語があるのではないかとも感じてしまう。

手違いで始まった男子高校生たちとのドタバタ共同生活ではあるが、きっと曾祖母と二人だけで暮らしてきた彼女にとっては全てが新鮮で、きっとこれからも「ドライヤーで髪を乾かしてもらう瞬間」のようなあたたかい時間が彼女に何度も訪れるだろう。そう期待してしまうほどに、くせ者イケメンたちはどうやら性根がよさそうなのだ。恋愛要素はもちろん、これから彼らと恵がどのように関係を深めていくのかとても楽しみな作品だ。

文=園田もなか

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