1. トップ
  2. 「正解のコーディネート」をなぞるだけは「コスプレ」デザイナー芸人が教える【本物の服選び】とは

「正解のコーディネート」をなぞるだけは「コスプレ」デザイナー芸人が教える【本物の服選び】とは

  • 2026.4.5

テレビ朝日のポッドキャスト番組『アルコ&ピースの#文化人が1番やばい〜Produced by しくじり先生〜』は、お笑いコンビ『アルコ&ピース』の平子祐希さんと酒井健太さんがさまざまな分野の文化人ゲストを招き、その人生や本性に迫る番組。

2026年3月24日の配信回には、お笑いトリオ『四千頭身』のメンバーであり、自身のファッションブランド「HIROKI TSUZUKI」のデザイナーとしても活動する都築拓紀さんが登場。90年代裏原宿カルチャーへの憧憬と、現代のファッションシーンに関する悩みが語られました。

「エルメスにスニーカーを合わせていいんだ!」平子が語る、裏原宿カルチャー爆発の衝撃

undefined
(C)テレビ朝日

コーデ談義とSNS時代のファッション論で盛り上がる中、話題はいつしか90年代の裏原宿カルチャーへ。「藤原ヒロシさんがエルメスのオレンジのコートをストリートの解釈で着始めた時、『エルメスってそうやって着ていいんだ』『スニーカー合わせていいんだ』という衝撃があったんですよ」と、ファッション好きの平子さんが当時を熱く語ります。

ハイブランドとストリートカルチャーを自由に混ぜ合わせ、日本独自の解釈で爆発させた90年代の裏原宿。そのカルチャーは、ヨーロッパのファッションの「正しい着方」や「知識」をあえて無視したところから生まれたものでした。

海外文化を独自のフィルターで勝手に解釈し、自由に爆発させてしまう。それこそがこの国の強みだった…と、都築さんも平子さんの話を聞きながら深く頷きます。

その爆発が終わった後の世代である都築さんは「その爆発がもう一旦静まり返った後みたいな街しか知らなかった」と、タイムリーに当時の空気を体験できなかった悔しさをにじませました。

「コスプレ」化する現代のファッションシーン

undefined
(C)テレビ朝日

現代のファッションシーンへの話題に移ると、都築さんのトークはさらに熱を帯びました。「ファッションの言語化」に助かっている人がいることを認めつつも、SNSで流れてくる「正解のコーディネート」をなぞるだけの服選びを、都築さんは「コスプレ」と表現します。自分の感性ではなく「情報」を身にまとっているだけ、だというのです。

本来、服は見て「かっこいい」と思うかどうかがすべてであり、言葉で背景を説明して「じゃあいいな」となるような服は、服として負けているのだそう。

最後に都築さんは、「(ファッションは言葉で説明するものではないと言いつつ)言葉で説明しているというこの事実に矛盾が生じてますけど…本当に申し訳ない」とオチをつけました。言葉でファッションを語ることへの自己矛盾を笑いに変えてしまうのは、さすがです。これには、平子さんも酒井さんも大笑い。和やかな雰囲気がスタジオに流れました。

ネット普及以前は「心で記憶」していた、今は「脳で記憶」している

undefined
(C)テレビ朝日

さらに、ネットが普及する前の時代は、現場に赴き、生地を触り、着てみた「温度感」でファッションアイテムを記憶していたと平子さんは語ります。

都築さんはこれを「心で記憶する」と表現。「僕ら(ネット普及以降に青春を過ごした人)はどうしても文字で、脳で記憶しようとしているから、結局なんか『授業』になってしまう」と続けます。

自習のように頭で「情報」を処理するだけでは、カルチャーは根付いていかないと苦悩する都築さん。現代のファッションや文化が薄くなりがちな理由は、「心で記憶していない」ことにあるのかもしれません。

「心で記憶する」ことの大切さ

情報があふれる今の時代、ファッションはどこか「自習室」のようになってしまった、と都築さんは語ります。頭で処理するのではなく、現場の熱量の中で感情として記憶していく…その積み重ねが、本物のカルチャーを作っていくのかもしれません。

人々の感情を「笑い」で動かす芸人さんだからこそ語れる、世代を超えたカルチャー論が印象的な回となりました。


アルコ&ピースの#文化人が1番やばい〜Produced by しくじり先生〜【テレビ朝日】
HIROKI TSUZUKI×アルコ&ピース ファッション対談! #108

[配信日時]2026年3月24日
[出演者]平子祐希(アルコ&ピース)、酒井健太(アルコ&ピース)、都築拓紀(四千頭身)
[番組URL]https://www.youtube.com/watch?v=DX3N1qcQgq0

(C)テレビ朝日