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新しいパパ活の相手は売れない女性小説家!? 正反対の女性ふたりの出会いが紡ぐ、心にほろ苦い余韻を残す恋物語【書評】

  • 2026.3.20

【漫画】本編を読む

パパ活で生きている女性の前に現れた新しいパパは、落ちぶれた女性小説家だった。そんなキャッチーな展開から始まる『マーブルビターチョコレート』(幌山あき/KADOKAWA)は、単なる女性同士の恋愛では終わらない、「消費」というテーマを掲げた、まさにビターな読後感を残す作品だ。

かわいいと楽しいを得るためだけにパパ活で生きている女性・りこは、太客の金回りが悪くなったために新しいパパを探し、会うことになる。しかしそこに現れたのは東と名乗る女性だった。東は過去に最年少で文学賞を受賞した実績を持つ小説家なのだが、今は鳴かず飛ばずの日々を送っていた。そんなところに、パパ活ルポルタージュ執筆の仕事が入ったために、りこと接触したのだ。執筆を依頼した編集者いわく、文章は上手いが綺麗事ばかりの小説を書き、加えて潔癖な性格の東が、下世話な記事を出すことによって、いわゆる「バズ」を狙っているとのこと。全く気が進まず利用されていることを知りながらも、東は仕事ほしさにその依頼を受けたのだった。

りこは一見、若さだけを頼りに男性をエサにして生きているような女性だ。東はそんなパパ活のテンプレートのような人物であることを期待していた。しかしりこが持つ自分にはないものを見ていくうちに、彼女を大衆向けのエンタメとして「消費」させることができなくなり、そして自分の覚悟のなさに絶望する。しかし――。

明るくあっけらかんとしたりこと、真面目を絵に描いたような東のやり取りはとてもコミカルで、ふたりがどんどん打ち解けていくまでは素敵なラブストーリーだ。しかし、りこが持つ過去と人生観、そして東との出会いが、冒頭に述べた通りほろ苦い結末に導いていくのだが、それはぜひ自身の目で確かめてほしい。やるせなさや無力感などがないまぜになった何とも言えない感情を、静かに、そして大きく揺さぶってくる物語だ。

文=nobuo

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