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賞金10億円が通じない? デスゲーム主催者を困惑させた参加者たちの“強欲ぶり”とは…【書評】

  • 2026.3.20

【漫画】本編を読む

漫画家・イラストレーターの雪のヤドカリさん(@yukinohotel)が手がける『文学的なオチが癖になる 雪のヤドカリ4コマ劇場』は、食や動物ネタなど多彩なテーマを扱い、ラストに予想を裏切る結末が待っている4コマ漫画。ときにブラックユーモアを前面に押し出し、後味の残る展開を見せることも少なくない。

舞台は、とあるデスゲームの会場。不敵な笑みの仮面を被った主催者が開会を宣言すると、参加者からは「早くここから出せ!!」とクレームの嵐が。そこで主催者は、生き残った者に「賞金10億円」を贈呈すると説明し、「これでもご不満ですか?」と問いかける。しかし返ってきたのは、想定外のリアクションだった。

今回のテーマは、ずばり“欲望”。ほかのエピソードでも、人間の欲深さを「ランプの魔人」の話になぞらえたものや、頭の中の天使と悪魔が問答を繰り広げる定番の構図が登場する。それらを雪のヤドカリさんならではの“黒い視点”で切り取り、人間の欲の浅ましさをユーモラスに浮かび上がらせている。

とりわけ「ランプの魔人」のエピソードはシンプルな構成でありながらも、魔人に思わず同情してしまう切ない結末が見どころ。人間は欲望の前には、ここまで露骨になってしまうのかと考えさせられる1編だ。

こうした人間の本音をすくい上げる視点もまた、『雪のヤドカリ4コマ劇場』の大きな魅力なのかもしれない。

文=ハララ書房

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