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「冬のなんかさ、春のなんかね」結婚に経済力やコスパ・タイパを重視する価値観が広まった現代だからこそ考えたい――"無駄"のなかに幸せはないのか?

  • 2026.3.18

こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。

現在(2026年1月期)、毎週水曜・22時から放送中のドラマ「冬のなんかさ、春のなんかね」(日本テレビ系)は、杉咲花さんが主演の恋愛ドラマ。

カメラ位置を固定して長回ししたりBGMをあまり使わなかったりし、俳優たちが誇張した演技をせずに自然体な会話劇を繰り広げており、単館系映画的な空気感が魅力で話題を集めている作品です。

ドラマ内で7分もの長尺で延々と描かれた“無駄話”

第8話後半で杉咲さん演じる主人公・文菜は、付き合っている恋人ときちんと向き合いたいからという理由から、浮気相手の男性にもう2人では会わないようにしたいと告げていました。

実は第8話前半で、文菜は自身の誕生日に、成田凌さん演じる恋人・ゆきおと温泉旅行に出かけていました。

旅館で過ごす夜、なにか大きな出来事が起こるわけではないのですが、2人は延々と他愛のない会話で盛り上がります。

まず、ゆきおがコース料理の小さな鍋を温める青い固形燃料を見ると、温泉きたな~と感じるのだと感慨深げに語ります。次に文菜が耳は聴く専門、目は見る専門なのに、口だけ食べることと喋ることの役割があって負担が多いと語り、それに対してゆきおは喋る器官がおでこにあった場合や片耳の位置にあった場合など、一生懸命考えていました。

これらの話題は物語の本筋には関係はなく、言ってしまえば無駄話。けれどこのくだらない雑談シーンは、ドラマ内で7分もの長尺で描かれたのです。

そして、文菜にとってそんな旅行がとても楽しかったゆえに、きちんと彼氏を大事にしたいと考えるようになったのでした。

“愛すべき無駄”を共有できるのは相性が良い証拠?

この一連の他愛もない会話シーン、みなさんはどのように感じたでしょうか?

生産性のない無駄な時間に思えるかもしれません。

しかし、パートナーとくだらない無駄話をしているときほど幸せを感じられるという人など、無駄な時間から幸福を享受できるのは“人間ならでは”だという考え方もあるでしょう。

また、会話や感性といったコミュニケーションの波長が合って、“愛すべき無駄”を共有できるのは、いわゆる“相性が良い相手”ということなのかもしれません。

一方、結婚相手には相性よりも経済力を重視するという価値観は以前からありましたし、結婚はコスパが悪いという考え方があったり、婚活をするにしてもタイパを求めるようになったりと、昨今はなにかと効率の良し悪しが注目される傾向もあります。

みなさんのなかにも、無駄なことにも愛情やときめきを感じて幸福を見い出せるタイプと、無駄なことは必要とせずに現実的な収入や効率を見据えたタイプ、どちらもいらっしゃるのではないでしょうか。

幸福の感じ方は人それぞれ、価値観は多様性がある

価値観とは多様性があるもので、それは結婚においても同じでしょう。

近年は特に、経済力やコスパ・タイパを結婚の指標にするという考え方が浸透してきていますが、かといってそれらを気にせずに、一緒にいると“無駄な時間さえも愛おしく思えるかどうか”という指標で、結婚相手を選んだっていいと思うのです。

経済力は高いに越したことはないのかもしれませんが、お金があまりない生活のなかにもプライスレスな幸福がたくさん詰まっているという考え方もあります。

ですから、もし現在お付き合いしている恋人を選んだ際、年収やパフォーマンスは考慮しておらず、“一緒に無駄な時間を共有していて楽しい相手だったから”といったシンプルな理由だったとしても、決して不安がる必要はないと思うのです。

幸福の感じ方は人それぞれ。

世帯年収が高いことで生活への安心感が得られて幸せを感じやすいという人もいれば、仮に経済力に少し不安があったとしても、パートナーとの無駄な会話・時間のなかに幸せを感じられるという人もいるでしょう。

もちろん現代ならではの効率を求める考え方もいいのですが、無駄を楽しむという考え方が再評価されてもいいのではないでしょうか?

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