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【満開間近!】ソメイヨシノより早く春を告げる桜「安行寒桜」 約1.2kmのピンクの桜並木、埼玉『北浅羽桜堤公園』

  • 2026.3.14

春を代表する花といえば桜。多くの人が思い浮かべるのはソメイヨシノですよね。ですが、日本にはそれより少し早く咲く「早咲きの桜」が何種もあります。濃い紅色の花を咲かせる寒緋桜、やわらかなピンク色が人気の河津桜。そして、埼玉県坂戸市では早春の風景を彩る「安行寒桜」の並木が3月中旬に見頃を迎えます。 ひと足早く春の訪れを感じられる、早咲きの桜の魅力とともに、約1.2kmに渡る桜並木が続く「北浅羽桜堤公園」をご紹介します。

早春に咲く、個性豊かな早咲きの桜

桜
SSH1755/Shutterstock.com

桜といえば春の象徴ですが、品種によって開花時期は大きく異なります。特に早咲きの桜は、まだ寒さの残る季節に花を咲かせ、春の始まりを感じさせてくれる存在です。

寒緋桜
5枚の花びらで鐘形の花がうつむいて咲く寒緋桜。東京・舎人公園、2026年3月上旬撮影。

南の地域で多く見られる「寒緋桜(カンヒザクラ)」は、濃い紅色の花を下向きに咲かせるのが特徴。寒さの中でも鮮やかな色合いが際立ち、冬から春へ移ろう季節を印象づけます。

河津桜
寒緋桜と大島桜の自然交雑種とされる河津桜、ソメイヨシノよりピンク色が濃く、1カ月早く咲く。東京・舎人公園、2026年3月上旬撮影。

また、静岡・河津町で知られる「河津桜(カワヅザクラ)」は、早咲きでありながら花の期間が比較的長く、濃いピンク色の花が枝いっぱいに咲く華やかな桜です。河津町以外にも各地で植栽され、早春の花景色を楽しめる桜として人気があります。

大寒桜と春めき桜
左/寒桜(カンザクラ)の園芸品種で、淡紅色の一重花の「大寒桜(オオカンザクラ)」も早咲きの一種。東京・舎人公園、2026年3月上旬撮影。右/神奈川・南足柄市が発祥で、2000年に品種登録された早咲きの「春めき桜」。濃いピンクのつぼみは開花とともに淡く優しいピンクに。東京・清川、2026年3月上旬撮影。

こうした早咲きの桜は、ソメイヨシノが咲く少し前に春の気配を運んでくれる存在。まだ冬の空気が残る季節に、ふと目に入る桜の花は、季節の移ろいを実感させてくれます。

約1.2kmの桜並木が続く北浅羽桜堤公園

桜
以降ご紹介する写真は2025年3月23日に撮影。

埼玉県坂戸市にある北浅羽桜堤公園は、関東でもひと足早く桜を楽しめる早春の名所として知られる場所です。越辺川の堤防沿いには、約200本の「安行寒桜(アンギョウカンザクラ)」が植えられ、やわらかなピンク色の花がひと足早く春の訪れを告げてくれます。

この桜並木は、身近な自然を生かした新たな桜の名所として整備されたもの。2000年(平成12年)に、入西北部土地改良区が施工する事業の一環として堤防敷地を活用し、国土交通省や入西北部土地改良区の協力のもと整備が進められました。幅約18mの歩道に、延長約1,200mにわたって桜が植えられ、現在の美しい桜並木が形づくられています。

桜

堤防に登って並木を見下ろしたり、並木道を歩きながら頭上に広がる桜のトンネルを楽しんだりと、視界の開けた風景のなかでゆったりと花見を楽しめるのも魅力です。空の青と桜のピンクが織りなすコントラストも印象的で、早春ならではの穏やかな景色が広がります。

安行寒桜
安行寒桜は、寒緋桜と大島桜の雑種と推定されています。ピンク色が濃く、やや小ぶりな花が特徴。別名、大寒桜。6月頃には小さな実をつけるのも特徴です。

関東地方でもひと足早く春を感じられる桜として知られている安行寒桜は、埼玉県川口市の安行地区に由来する早咲きの桜です。淡い紅色の一重の花を咲かせ、一般的なソメイヨシノよりも2~3週間ほど早く開花するのが特徴。例年の見頃は3月上旬から中旬頃(2026年は、例年より少し早く3月10日時点で8分咲き)。まだ本格的な春を迎える前の景色をやさしい花色で彩ります。

早咲きの桜をこれほど長い並木として楽しめる場所は全国的にも多くなく、安行寒桜の列植景観を満喫できる貴重なスポットとなっています。

青空と桜が彩る、春の撮影スポット

桜

満開の時期になると、ピクニックシートを広げてお弁当を楽しむグループや、桜並木をゆっくり散策する人、写真撮影に夢中になる人など、春ならではの微笑ましい光景が広がります。

ペットとのお散歩も可能で、満開の桜を背景に写真を撮る人の姿も多く見られます。ランドセルを背負った入学前の子どもの記念撮影スポットとしても人気で、春の思い出を残す場所として親しまれています。

桜

写真を撮るなら、青空と桜のコントラストが美しく見える晴れた日の午前から昼過ぎがおすすめ。堤防の低い位置から見上げるように撮ると、空いっぱいに広がる桜の花が印象的な一枚になります。やわらかな光に包まれる朝の時間帯は、桜の色もいっそうやさしく感じられるでしょう。

開花の時期に合わせて、地域では「坂戸にっさい桜まつり」が開催され、屋台などが並び多くの人でにぎわいます。桜まつりの初日には、フラダンスやチアダンス、よさこい演舞などのステージイベントが行われ、近隣地域の物産販売などの屋台も登場します。

桜

こうしたにぎわいも、この桜並木の名所ならではの春の風景。地元の人々に長く親しまれてきた桜並木が、春の訪れを祝う場所となっています。

ひと足早く春を感じる桜並木へ

桜

約1.2kmに渡って続く桜並木は、ゆっくり歩くと40分ほど。遠くに田畑を望む道をのんびり歩きながら桜を見上げる時間は、春の訪れをゆったりと感じさせてくれます。満開の時期には、ピンク色の花が空を彩り、歩くたびに景色が少しずつ変わっていくなか、お花見ウォーキングを楽しんでみませんか。

桜

春の主役であるソメイヨシノの開花を待つ間、こうした早咲きの桜の名所を訪ねてみるのもおすすめ。ひと足早く咲く桜を見上げれば、春を実感する思い出がまたひとつ増えていきそうです。

埼玉『北浅羽桜堤公園』
Information

北浅羽桜堤公園「第12回坂戸にっさい桜まつり」

開催/2026年3月14日(土)~22日(日)

所在地/埼玉県坂戸市北浅羽673番地先(イベント会場は、第一駐車場近く)

入場料/無料

アクセス/

電車:東武東上線「北坂戸駅」西口から川越観光バス入西団地行き「今西」下車 10分

車:坂戸西スマートIC 10分

駐車場:無料駐車場あり約80台、臨時駐車場あり約550台

開花情報/https://www.city.sakado.lg.jp/site/travel/30262.html

Credit
文&写真(クレジット記載以外) / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!

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