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病に倒れた父「苦労かけて申し訳ない」せん妄の記憶を断片的に持っていた?「まさか覚えているとは!」という衝撃【作者に聞く】

  • 2026.3.12
 「父が全裸で倒れてた。」第23話 作=キクチ
「父が全裸で倒れてた。」第23話 作=キクチ

キクチさん(kkc_ayn)は、自身の体験をコミカルに描く漫画家である。前作「20代、親を看取る。」で母の最期を描いた彼女が、本作「父が全裸で倒れてた。」では、母の死から2年後に病に倒れた父と向き合う日々を綴っている。一人っ子としてさまざまな決断を迫られるなかで直面した、父の闘病の記録だ。

本格治療へのスタートラインとビデオ通話

第23話1-1 作=キクチ
第23話1-1 作=キクチ
第23話1ー2 作=キクチ
第23話1ー2 作=キクチ
第23話2-1 作=キクチ
第23話2-1 作=キクチ

父がコロナに罹患し抗がん剤治療が止まっていたとき、キクチさんは担当医から腫瘍が大きくなっていると告げられた。不安に襲われる報告だったが、コロナからの回復により、ようやく本格的な治療が始められるという。キクチさんは「本格的な治療ができるのは父の体力が復活してきたということ。ここからがスタートライン」と当時の安堵を語る。

容態が安定した父からビデオ通話が届くと、画面にはむくみで「顔がつぶれすぎ」な父が映っていた。その元気だったころに近いあっけらかんとした様子に、キクチさんは思わず笑ってしまったという。医師の言葉通り、父の体力が随分と戻ってきたことを実感させる再会となった。

せん妄の謝罪と救われた心

父は、自身が「せん妄」の状態だったときのことを断片的に覚えていた。「苦労をかけて申し訳ない」という父の謝罪は、大変な時期を必死に支えてきたキクチさんの心を救うものだった。「意識がありながらあんなひどいことを言ってたんかい!(笑)」と突っ込みつつも、過ぎ去ったことを責める気にはなれなかったという。

せん妄は脳の意識障害であり、その間の言動を振り返って謝ってくれる人は稀である。キクチさんは、父からの言葉を受けて自分を「すごく幸せ者だ」と感じた。つらい状況を淡々と、ときに笑いを交えて描く物語の先に、多くの読者が共感を寄せている。

取材協力:キクチ(kkc_ayn)

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