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茶文化を生んだ地の茶を引き立てる道具。作家の手仕事を感じられる、中国茶の道具。

  • 2026.3.11

紀元前にはすでに飲まれていたとされる中国茶は、茶文化発祥の地にふさわしく、ハマればハマるほど世界が広がる奥深さと複雑さを秘めている。茶葉は、発酵の度合いや製法の違い、産地などによって多様に分類され、その個性を最大限に引き出す道具もまた、揃え始めるとキリがないといわれる。だからこそ探求の楽しみも尽きないといえるが、ここでは一通りこれがあればおいしく飲める、というものを紹介。作家の手による洗練された茶道具を並べて、芳醇な中国茶の味わいにたっぷりと浸りたい。

&Premium144号(2025年12月号)「コーヒーとお茶と、わたしの時間」より、中国茶の道具を紹介します。

王 沁の茶海

出典 andpremium.jp

中国・景徳鎮出身。現在は上海を拠点に活動しているガラス作家によるもの。2020年頃から中国茶器を作り始め、機能性と美を兼ね備えた詩的な作品を発表している。急須などから茶杯へ注ぐ前、味と濃さを均一にするために使う茶海は、銀彩なども用いて華やかながら繊細な佇まい。各¥18,200(茶ノ路 Road of Tea)

タナカ シゲオの茶杯

出典 andpremium.jp

奈良・明日香で自身で穴窯を築いて作陶。土も自ら採取しているほか、釉薬も自作している。茶杯は浅碗形だけでなく、高台付きや耳付きなど、幅広いバリエーションがある。また、茶に限定せずに酒や料理などにも多様に使えるよう、形状や質感が考えられている。右/¥4,400、左/¥5,500(ともにLEAFMANIA)

齋藤有希子の御本手馬唐草紋蓋碗

出典 andpremium.jp

イタリア留学中に陶芸に触れ、2011年に東京・三鷹で陶芸家として独立。中国国家資格・中級茶藝師の資格を持つ。茨城県にて中国茶室「馬日月茶」を運営。御本手、唐草など古典を再解釈した作品は現代の生活にもマッチ。蓋碗は茶葉と湯を入れて蓋をして蒸らして飲む、もっともシンプルな器。¥11,000(アットキルン トウキョウ 03−3780−1070)

伊藤 環の茶壺

出典 andpremium.jp

日常的に中国茶に親しみ、自分の作った器で淹れて楽しんでいるという、岡山を拠点に活躍する陶芸家。イギリス・ブリストルの陶業から生まれた釉薬を、自身の使う土や焼成条件に合わせて調合した白色系マット釉を採用。ミルクのような柔らかな色合いが印象的だ。ブリストル釉茶壺¥35,200(エッセンス キョウト)

佐久間美術の茶通

出典 andpremium.jp

インテリアデザイナーを本業にしながら、中国茶好きが高じて、茶通や茶則づくりを始める。茶通は茶葉を茶壺に移す際や、詰まった茶葉を取り除くときに使う道具。煤竹を主原料に自由な表現でものづくりをしている。巻いている和紙はハタノワタルによるもの。右/¥8,250、左/¥3,630(ともに佐久間美術 Instagram@sakuma_ssds)

チョ ジャンヒョンの茶入

出典 andpremium.jp

出身地でもある韓国・光州に窯を持ち、高麗青磁の技法で茶器を制作する陶芸家。伝統的な技法を基盤に、揺らぎをもたせたフォルムや落ち着いた色調、静謐さをたたえる作風が持ち味。磁土と陶土を混ぜて”完璧すぎない質感”を目指している。茶葉の長期保存よりも、茶席での一時的な取り分けに適している。各¥71,500(LEAFMANIA)

手々の茶則

出典 andpremium.jp

茶則とは茶葉をすくったり、移したりする道具。竹や木、陶器や金属など、さまざまな素材で作られるが、これは撥水加工を施した和紙を使用。手漉き和紙を用いて、茶則や敷紙などを制作している〈手々〉によるもので、紙ならではの軽やかさが手に優しく馴染む。右/¥4,400、左/¥5,060(ともにカシカ カブトチョウ 03−6231−1127)

photo : Satoshi Yamaguchi styling : Emiko Furuse edit & text : Wakako Miyake

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