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【小倉城庭園】傷を美に変える魅力を間近で!「金継ぎ工芸会展」

  • 2026.3.8

こんにちは。リビングふくおか・北九州Web地域特派員のそらいろです。

北九州市の小倉城は有名ですが、敷地内に庭園があるのをご存じですか?今、その小倉城庭園内の展示室で「金継ぎ工芸会展」が行われています。公開直前の内覧会で、取材をしてきました!

金継ぎとは?

「金継ぎ」とは「天然の漆や金粉などの金属を使い、割れたり欠けたりした陶磁器を再び使えるようにする日本独自の伝統的な技術」。発祥は、茶の湯が盛んだった室町時代(14~16世紀)と言われています。「金継ぎ工芸会」は福岡を中心に活動されていて、今回の作品展では、工芸会の方々の80点近くの作品が展示されています。

出典:リビングふくおか・北九州Web

「リペアから面白味を見出したんじゃないですかね」と語る、「金継ぎ工芸会」会長の福田さん。「アンバランスな物を好む日本文化が関係しているんだと思いますよ」とのこと。確かに、日本の伝統的な建築や生け花でも、アシンメトリーを美とする文化がありますね。

出典:リビングふくおか・北九州Web

材料はすべて自然素材

金継ぎの道具や工程も、パネルで紹介されていました。割れ目を塗る、繊細な作業だと思っていましたが、研ぐ作業の方が大事なんだそうです。研ぐことに夢中になる方も多いんだとか。そして材料はすべて自然素材。金ではなく、銀や錫を使ったり、金紛を撒く前で完成とする場合もあるそうです。また、何より大事なのは、接着剤としての「漆」だそうです。漆は乾くのにとても時間がかかり、高温多湿でないと乾かない性質。なので、完成するまでに2~3か月、長くて1年以上かかる作品も!

出典:リビングふくおか・北九州Web
出典:リビングふくおか・北九州Web

修復箇所ってどこ?

こちらの作品は、講師の井上さんが手掛けたもので、欠けた部分を漆や粉等で練ったもので補われています。修復部分が一見わからないものも多く、もとからのデザインかと勘違いしてしまいます。どんな色にしようか、模様を描こうかと色々悩まれたそうです。よく見ると、模様が描かれています。手書きなんだそうです!修復だけでなく、新たな作品を作る感覚なのでしょうね。

出典:リビングふくおか・北九州Web
出典:リビングふくおか・北九州Web

もう一つの工法は、欠けた部分に、別の割れた器や、陶器以外の素材で継ぎ合わせる「呼継ぎ(よびつぎ)」です。この展示会では呼継ぎのものが多く展示されています。青い器はシーグラスで継ぎ合わせたもの。ステンドグラスのようで、とてもキレイです!また、白い器はビー玉を組み合わされています!かわいいです♪呼継ぎは遊び心があふれていますね。

出典:リビングふくおか・北九州Web
出典:リビングふくおか・北九州Web

金継ぎの魅力に惹かれて

会長の福田さんに、金継ぎに興味を持たれたきっかけを聞くと、「元々は西洋の食器が好きで」と意外な返答。西洋の食器は裏に番号が記されているので、作った年代がわかるそうですが、「日本の食器は年代がわからないから知りたくなって」と。そして金継ぎに出会ったそうです。たくさんの器に触れることで「年代もわかるようになりました」と笑顔でお話し下さいました。

会長の福田さん(左)と講師の井上さん(右)
オールドノリタケ(もとから栗が入ったデザインだそう!)

趣味としても注目を浴びている金継ぎ。「若い方のほうが多い気がします。他にはないもの、手間がかかるものに惹かれているのでは」と福田さん。「割れたものは作れないですからね」と井上さん。確かに!素材が限られているのも、面白味の一つですね。また、海外からも注目が集まっています。SDGsに通じるサステナブルな工法や、傷を「美」とする哲学が受け入れられているようです。「傷を金で光らせる」という発想は、改めて考えると、とても面白いですね。

イベントのご紹介

工芸会展の開催中、イベントがありますので、ご紹介します。

〇ワークショップ

金継ぎ工程の要所を実際に体験し、できあがったかわいい器をおみやげに。

日時:3月27日(金)・4月18日(土)

※ご好評につき、両日とも満席になりました。

会場:庭園研修室

定員:各20名(中学生以上)

参加費:3,000円(入園料が別途必要)

庭園立礼席での茶道体験付

〇解説と金継ぎ教室見学会

会場の展示物で金継ぎについて解説を受け、さらに庭園研修室で金継ぎ教室を見学。

日時:4月7日(火)11:00~12:00

会場:庭園研修室

定員:20名(中学生以上)

参加費:無料(入園料が必要)

申し込み・お問い合わせを含め、詳しい内容は、小倉城公式ホームページをご覧ください。

(https://kokura-castle.jp/kintsugi_2026/)

金継ぎ教室の会員募集中です!

小倉城庭園の研修室では、「金継ぎ教室」が開かれています。1クラス4~6人ほどで、丁寧な指導を行っているそうですよ。お問い合わせは、お電話(092-732-6632)または「金継ぎ工芸会」のホームページのメールフォームからできます。

池泉回遊式の小倉城庭園

小倉城庭園は、リバーウォーク北九州から見て左側に位置しています。今は中庭に桃色の梅が咲いていました。庭園ゾーンでは、約30種、80本もの樹木があり、「池を巡りながら四季折々の自然が楽しめる」そうです。特に秋は紅葉が美しいそうですよ。立礼式のお茶室では、お抹茶と季節のお菓子を頂けます。(10:00~16:00 おひとり様2,000円)常設展示室もあります。

出典:リビングふくおか・北九州Web
出典:リビングふくおか・北九州Web

〇入園料

小倉城庭園 一般350円 中高生200円 小学生100円

※注 R7年4月1日からは下記に変更となります。

小倉城庭園 一般500円(北九州市内にお住まいの方は400円)

中高生300円 小学生150円

その他の券種は、小倉城公式ホームページにてご確認ください。

(https://kokura-castle.jp/)

出典:リビングふくおか・北九州Web

金継ぎ工芸会展

~伝統とアート、遊びごころ。~

会期:2026年2月28日(土)~5月10日(日)

会場:小倉城庭園 企画展示室(北九州市小倉北区城内1-2)

開園時間:9:00~19:00(2/28~3/31)

9:00~20:00(4/1~5/10)

休園日:なし

観覧料:無料(入園料が必要)

主催/金継ぎ工芸会、小倉城庭園

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