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森万里子さんも魅了される宮古島。アトリエ「ユプティラ」や「八重干瀬」で過ごす豊かな島時間

  • 2026.3.5
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最高級リゾートのオープンなどで、ますます注目を集める宮古島。世界的な現代アーティストである森万里子さんも魅了され、アトリエを構えています。宮古島を愉しみ創作活動に打ち込む森さんに島での近況と、再発見した魅力を伺います。

宮古ブルーの海を一望する、広々とした2階のアトリエスペースにて。「海を感じながらドローイングを描きたい」という森さんの願いどおりのアトリエが叶いました。リシェス44号「宮古島特集」(2023年)より。 Akiko Fukuchi

<Profile>
森万里子(もりまりこ)

1997年第47回ヴェネチア・ビエンナーレ優秀賞受賞。世界主要美術館へ巡回した個展「ワンネス」は、ブラジル銀行文化センターでその年の世界最多入場者数を記録した現代美術展となる。ニューヨーク近代美術館、グッゲンハイム美術館などに作品が収蔵されている。

自然から授かるパワーは食卓から創作まで限りなく

バロックパールのようなに有機的なフォルムと、柔らかな輝きが美しいアトリエ「ユプティラ」。 KENICHI SUZUKI

森万里子さんが15年越しの夢を叶え、この地に建てたアトリエ「ユプティラ」。宮古島での暮らしは「港で揚がる魚の新鮮さに感嘆し、また滋味豊かな島野菜に出合いました。さらに、家の周囲に自生する草までもが食卓を彩り、島の自然が抱く懐の深さに驚かされています」。「御嶽などの聖域や、窓から眺める刻々と移ろう自然の景色は、はかなさと普遍性を同時にたたえています。その深遠なエネルギーに心を揺さぶられ、突き動かされるようにドローイングを描いています。抽象絵画という形をとっていますが、まさに自然から授かる力の結晶そのものです」

宮古島の北方沖にある国内最大級のサンゴ礁で、国の名勝および天然記念物の八重干瀬。「この夏も幾度となく潜りました」と森さん。「目の前に広がるのは、数え切れぬほど多彩なサンゴ。その種類は約300にも及びます」 小早川渉/アフロ

お気に入りの場所は八重干瀬という広大なサンゴ礁群で「生命が連なり、共生しながら、まるで一つの大きな呼吸をしているかのようでした。その営みは、まさに世界そのものの縮図を見ているよう。その圧倒的な美に包まれたとき、ふと気付きがありました。私たちがサンゴを美しいと感じるように、サンゴもまた私たちを美しいと映しているのではないかと。私たちも自然の一部であり、その循環のなかに息づいていると言えるでしょう。手つかずのサンゴは、その真理を静かに諭してくれているように感じられました」

初出:リシェスNo.54 2025年11月28日発売

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