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自転車のベル使用、“NG行為”に「知らないと『反則金3,000円』」4月から始まる青切符の“冷酷な現実”

  • 2026.3.24
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歩行者の後ろで、つい「チリン」とベルを鳴らしてしまったことはありませんか?日常的に自転車に乗っていると、道を開けてもらいたくなる場面は少なくありません。

しかし、2026年4月から導入される自転車の「青切符制度」によって、こうした何気ない行動が違反とみなされ、反則金の対象となる可能性があります。

では、自転車のベルはどのような場合に使用が認められるのでしょうか。専門家の見解をもとに、誤解されがちなルールと安全な走行のあり方について解説します。

2026年4月スタート!自転車のベル使用で「青切符」を切られるケースとは

---2026年4月から導入される自転車の青切符制度についてですが、ベルの使用に関して具体的にどのようなルールが適用されるのでしょうか?

寺林智栄さん:

「2026年4月から導入される自転車の青切符制度では、一定の交通違反について反則金が科されることになります。自転車のベル(警音器)についても規制の対象となっており、『危険を防止するためやむを得ない場合』を除き、みだりに鳴らすことは禁止されています。

このルールは、道路交通法上の『警音器使用制限違反』として扱われます。例えば、前方に歩行者がいるものの十分に距離があり、徐行や進路変更によって安全に回避できるにもかかわらず、歩行者に道を譲らせる目的でベルを鳴らす行為は典型的な違反例です。また、歩道上を走行中に歩行者に対して繰り返しベルを鳴らして進行を促す場合や、見通しの良い場所で注意喚起の必要性がないのに鳴らすケースも含まれます。

これらの場合、青切符の対象となり、反則金3000円が科されるとされています。一方で、見通しの悪い交差点やカーブで他の車両や歩行者に自分の存在を知らせる必要がある場合など、危険防止のためにやむを得ず鳴らす場合は違反にはなりません。したがって、ベルはあくまで『警告のための最終手段』として限定的に使用すべき点に注意が必要です。」

なぜ「どいて」はNG?ベルの使用が認められる限定的な状況

---そもそも道路交通法において、自転車のベルはどのように定義されているのでしょうか?どのような場面で鳴らして良いのか詳しく教えてください。

寺林智栄さん:

「自転車のベル(警音器)は、道路交通法上、自由に鳴らしてよいものではなく、使用できる場面は限定されています。具体的には、①『危険を防止するためやむを得ないとき』と、②『警音器鳴らせ』の道路標識がある場所を通行するときに限られます。

①の『危険防止』とは、例えば見通しの悪い交差点やカーブで他の車両や歩行者に自分の接近を知らせる必要がある場合など、衝突の危険を回避するためにやむを得ないケースを指します。単に注意喚起や存在を知らせるためというだけでは足りず、『鳴らさなければ危険が生じる状況』であることが求められます。

そのため、歩行者や前方の自転車に対して『どいてほしい』という目的でベルを鳴らす行為は、原則としてこの要件を満たさず、『警音器使用制限違反』となる可能性があります。特に歩道上では歩行者が優先されるため、ベルで進路を譲らせる行為は不適切と評価されやすい点に注意が必要です。

したがって、自転車のベルはあくまで危険回避のための例外的手段であり、進路確保や催促のために用いることは、2026年の青切符制度の下では反則金の対象となり得る点に留意すべきです。」

トラブルを防ぎ違反を避ける、自転車利用者が知っておくべき「安全な回避術」

---日常的に自転車を利用する際、歩行者が前方にいる場合はどうすればよいのでしょうか?ベルを使わずに安全に走行するための対策を教えてください。

寺林智栄さん:

「日常の自転車利用では、歩道や狭い道で前方に歩行者がいると、ついベルで知らせたくなる場面は少なくありません。しかし、道路交通法上、ベルはあくまで『危険回避のための例外的手段』であり、進路を譲ってもらうために使うことは原則として認められていません。

このような場面での基本は、『減速』と『徐行』、そして必要に応じた『一時停止』です。特に歩道では歩行者が優先されるため、無理に追い越そうとせず、十分な距離を保って後方で待つ、あるいは安全なタイミングでゆっくりと追い越すことが求められます。狭い道でも同様に、相手の動きをよく観察し、自分が速度を落として回避するのが基本です。

また、どうしても接触の危険が高い場合には、ベルではなく声かけ(『後ろ通ります』など)で穏やかに注意を促す方がトラブル防止につながります。ベルは強い威圧感を与えやすく、思わぬクレームや事故の原因にもなり得るためです。

利用者としては、『ベル=どいてもらう合図ではない』という意識を持つことが重要です。日常的にはスピードを抑え、歩行者優先を徹底することが、結果的に違反防止と安全確保の両方につながります。」

ベルの常識を見直して、歩行者にも自転車にも優しい走りを

「ベルを鳴らせば道が開ける」という認識は、法律上適切とはいえません。今後は違反として反則金の対象となる可能性もあります。

自転車のベルは、進路を確保するための合図ではなく、あくまで危険回避のために限って使用されるべきものです。前方に歩行者がいる場合は、減速や一時停止を基本とし、無理に追い越さないことが求められます。

日常の中で「歩行者優先」を意識することが、結果としてトラブルや違反の防止につながり、誰もが安心して通行できる環境づくりにつながります。


監修者:寺林智栄

2007年弁護士登録。札幌弁護士会。てらばやし法律事務所。2013年頃よりネット上で法律記事の執筆・監修を開始。Yahoo!トピックスで複数回1位獲得。読む方にとってわかりやすい解説を心がけています。


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