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結婚10年目で離婚協議→資産600万円を「半分ずつ分ける」はずが…最終段階で、30代女性に告げられた“思わぬ真実”【お金のプロは見た】

  • 2026.3.27
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!マネーシップス代表の石坂です。

離婚における財産分与は、「夫婦で築いた財産を公平に分ける」という考え方が基本です。そのため、「大きなトラブルにはならない」と考える方も少なくありません。

しかし実際には、財産の把握が不十分なまま話し合いが進み、後から問題が発覚するケースもあります。今回は、実際の相談事例をもとに、財産分与で見落とされやすいポイントを紹介しましょう。

「合意直前で崩れた」隠し資産と借金で前提が変わった実例

相談に来られたのは、30代後半の女性です。結婚10年目で離婚協議を進めており、子どもが1人いる家庭でした。

夫は会社員、妻はパート勤務で、主に夫が家計を管理している状況でした。

当初、把握していた夫婦の財産は次の通りです。

  • 預貯金:約300万円
  • 自宅:時価3,500万円、住宅ローン残債3,200万円

実質資産:約600万円

この前提で、「半分ずつ分ける」という方向で話し合いがまとまりかけていました。

しかし最終段階で、新たな事実が発覚します。夫名義の証券口座に約500万円の投資資産があり、さらに約200万円の借入もあることが分かりました。

これにより、実際の全体像は

  • 預貯金:300万円
  • 投資資産:500万円
  • 不動産の純資産:約300万円
  • 借入:▲200万円

となり、純資産は約900万円に修正されました。

当初の想定から大きく変わり、分与の前提自体が崩れることになりました。

見えている財産だけで進めると起きるズレ

離婚協議では、お互いが把握している財産を前提に話し合いが進むことが多くあります。

しかし実際には、すべての資産や負債が共有されているとは限りません。今回のように、後から内容が変わることで、交渉自体がやり直しになるケースもあります。

特に見落とされやすいのは、証券口座や個人名義の資産、そして借入です。表に出ていない情報があるだけで、分与の結果は大きく変わります。

相談の現場でも、「貯金だけだと思っていた」「借金はないと聞いていた」というケースは少なくありません。こうした前提のズレが、そのまま不公平な分与につながる可能性があります。

後悔しないために押さえておきたい財産分与の考え方

財産分与で私がまずお伝えしているのは、「全体像を正確に把握することが重要」という点です。

預貯金だけで判断するのではなく、投資資産や保険、不動産、借入まで含めて整理する必要があります。一部だけを見てしまうと、全体のバランスを見誤る可能性があります。

また、名義にとらわれない視点も欠かせません。実務上も、一方の名義であっても、婚姻期間中に形成されたものであれば、分与の対象となるケースは多くあります。

さらに、口座の履歴や証券口座の有無、借入の状況などを一つずつ確認していくことが重要です。この確認を省いてしまうと、後から前提が変わることもあります。

そしてもう一つお伝えしているのが、財産分与は感情と切り分けて考える必要があるという点です。感情で判断してしまうと、本来受け取れるはずの権利を見落とすことにもつながります。

財産分与は、「見えている情報」ではなく、「整理された情報」をもとに判断することが重要です。これが結果に大きく影響します。


監修者:石坂貴史
証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)、日本証券アナリスト協会認定資産形成コンサルタント、2級FP技能士、AFP、NISA取引アドバイザー、マネーシップス代表。累計1,200件以上のご相談、金融関連の記事制作、校正・監修を手掛けています。「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」的6つの分野が専門。各種メディアにて毎朝金・プラチナ相場の解説を担当。お金の運用やライフプランの相談において、ポートフォリオ理論と行動経済学を基盤にサポート。