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ただいま来日中で、ベルリンにいる下の子たちの世話はお父さんが。それを支えている、ドイツ社会の制度と考え方【タベコト in Berlin・118】

  • 2026.2.21

ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主宰している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイです。

ドイツ社会の子育て

今、日本に来ています! 今回は上の大きなお姉ちゃん2人と1か月の滞在で、下の小さな子ども(小6と小4)はベルリンに置いてきました。その間は夫が私の代わりに子どもの世話をしています。

今回の一時帰国では、今年春頃に出版される新刊の仕上げの仕事も! みなさんどうぞお楽しみに!

え! と思われるかもしれませんが、ドイツではお父さんがサブでなく、メインで子育てをする、あるいはお母さんと交互に子育てをする、ということもよくあります。なぜならお母さんもほとんどの場合仕事をしているからです。たしかに幼稚園に子どもが入った時、初対面のお母さんとの会話でよくあったのが「あなた何の仕事してるの?」という質問でした。その当時主婦だった私はとてもびっくりしたのを覚えています。

成人した娘らとの帰国。昔よく行ってた自然食料品店で久しぶりに買い物。懐かしいお菓子など!

子育てをしながらお母さんが仕事をする。それにはもちろんお父さんの協力だけでは成り立ちません。けれど、基本的にはお父さんもお母さんと同じ育児スキルを持つことが当然のように理解されているように感じます。

お弁当を作る、洗濯をする、公園で子どもを遊ばせる、子どものお迎えに父母会、病院に連れていくことなどなど。全てお父さんもお母さんと同じようにできることが求められ、そのような家庭が多いように思いますし、家事は女性のもの、という意識は今や欧米では少ないです。同時にそのようなことを可能にしている会社の制度や社会全体の意識もあります。

ベルリンでは夫が子どものお弁当作り。逐一写真を送ってくれていました。頑張ってる!

ドイツでは子どもが風邪をひいたら、基本的に親は仕事を休めます。医者が会社に向けてそのための書類を出してくれるのです。また職場によっては、私の夫のように妻が出張で不在にしている時、子どもを見るためにホームオフィスを許可してもらう、ということもあります。

ある時、街で隣合わせたスーツ姿のおじさん(50代)が「最近うちの部下(女性)が子どもが風邪ひいて仕事休んでいるんだよね」と言いました。その後一緒に会話しているもう一人のおじさんが「今流行ってるもんなぁ。でも子どもが風邪じゃ休むしかないよな!」と爽やかに話していたのを見てとても感銘を受けました。

今回は、次女と共にモデルの仕事もさせていただいています。

子どもを育てるのは確かに親の責任ですが、その親を支えるシステムがないと子育てはかなり難しく、その皺寄せは子どもにやってきます。

ドイツの社会では、子どもが最低限健やかに育つことが守られる権利、教育を受ける権利をとても大切にしており、その責任は親だけのものでなく、社会全体、そして親の所属する会社という組織がサポートする責任があると考えているようです。そのような仕組みや意識が一般的に浸透していることも感じます。


日本在住時によくいった自然食レストランでランチを。懐かしい! 味覚って覚えているものですね。

例えば国籍関係なく、ドイツ国内に住民票のある子どもを育てる親には子ども手当が支給され、国籍関係なく子どもが教育を受ける義務と権利を与えられるのです。

風邪をひいた時には、大人も仕事を休む許可を医者から貰えば、会社は一定時期有給を与える義務があります。そんなふうに子育てを守ってくれる社会の仕組みと意識は、ひいては全ての人の基本的人権を尊重し補償する、ということになるのではないでしょうか。

父と子。子育てはママのものだけじゃない! パパにも是非チャンスと機会をシェアしよう!

子どもは親の元だけでは育ちません。たくさんの人の中、社会の中で育っていきます。そのことをもう一度全ての人に思い出してほしいと思います。子どもがいる、いない、うむ、うまない、関係なく、全ての人が、ある時は子どもだったのだから。

子どもを大事にする社会は、もしかすると大人を大事にする社会なのかもしれません。

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