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2026年の旅先、『エル・デコ』エディターたちが狙うのは?

  • 2026.2.18
Mindaugas Dulinskas

BTSのRMがキュレーションを手掛けアートコレクションを公開する『RM x SFMOMA』展(サンフランシスコ近代美術館)、ポルトガルの色鮮やかな「ペーナ宮殿」、レンゾ・ピアノ設計で2024年に開館した台湾の「富邦美術館」、2025年にギザのピラミッド近くにオープンした「大エジプト博物館」、デヴィッド・チッパーフィールドの建築が楽しみなベルリンの博物館島など。建築・デザイン・アート好きの『エル・デコ』エディターたちが2026年に狙う旅のデスティネーションを紹介。









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サンフランシスコ近代美術館『RM x SFMOMA』展/アメリカ

副編集長 YUI

アートへの情熱を見せてきたBTSのRMのアートコレクションが公開に!と大きな話題になっている、サンフランシスコ近代美術館(SFMOMA)で開かれる展覧会『RM x SFMOMA』(会期:2026年10月~2027年2月)。RMが自らキュレーションし、SFMOMAのアメリカ・カスティーリョとキム・ヒョウンが共同キュレーターとして名を連ねています。

<写真>サンフランシスコ近代美術館。 SFMOMA, view from Yerba Buena Gardens; photo: Jon McNeal, © Snøhetta

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ユン・ヒョングンの作品、RMのコレクション。
Yun Hyong-keun, Blue-Umber '79-C6, 1979; Collection of RM; © Yun Seong-ryeol, courtesy PKM Gallery


RMが所有しているアートとSFMOMAの所蔵作品とで構成され、出品数はなんと200点余。RMのコレクションからはユン・ヒョングン(尹亨根)、パク・レヒョン(朴崍賢)など韓国の重要な近現代美術が出品されるほか、フィリップ・ガストンや部屋に置いたところがInstagramで投稿され、アートファンを重さの面でも驚かせたロニ・ホーンの作品も。

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ロニ・ホーンの作品、RMのコレクション。
Roni Horn, Untitled ("But the boomerang that returns is not the same one I threw."), 2013–17; Collection of RM; © Roni Horn, courtesy Namjoon Kim

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キム・ファンギの作品、SFMOMA所蔵。
Kim Whanki, 26-I-70, 1970; San Francisco Museum of Modern Art, gift of Mrs. Whanki Kim; © Estate of Whanki Kim; photo: Katherine Du Tiel

SFMOMAからはキム・ファンギ(金煥基)、マーク・ロスコ、アグネス・マーティン、アンリ・マティスなどが選ばれています。2018年に国立現代美術館ソウル館でユン・ヒョングンの回顧展が開催された時、親交のあったドナルド・ジャッドの作品の上にユン・ヒョングンの絵画が置かれた、居室をイメージした展示があったのですが、静かに呼応するような関係が記憶に残っています。海を越えて異なるバックグラウンドを持つ芸術と芸術が響き合う瞬間が『RM x SFMOMA』でも感じられるんじゃないかなとワクワクしています。

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マーク・ロスコの作品、SFMOMA所蔵。
Mark Rothko, No. 14, 1960, 1960; San Francisco Museum of Modern Art, Helen Crocker Russell Fund purchase; © 1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko / Artists Rights Society (ARS), New York; photo: Katherine Du Tiel

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『RM x SFMOMA』
サンフランシスコ近代美術館

会期: 2026年10月~2027年2月

Portrait of RM; courtesy HYBE

Mindaugas Dulinskas

「ペーナ宮殿」「MAAT」「アルヴァロ・シザの建築」/ポルトガル

アシスタントエディター TOMOYO

10年ほど前、ポルトガル人の友人に案内されて訪れたポルトガル。その時に食べた新鮮な魚料理の美味しさと、街を彩るタイルの愛らしさが忘れられません。ただ一つ心残りだったのがシントラの「ペーナ宮殿」。ふもとまで行きながら、不運にも封鎖されていてその姿を拝むことすらかなわなかった苦い思い出があります。2026年は、あの極彩色のお城にリベンジを果たすとともに、自身の目もアップデートして、新旧の建築を巡る旅に出れたらなと思っています。

<写真>山の上にそびえ立つ「ペーナ宮殿」。

ペーナ宮殿


fotoVoyager

3Dタイルの外壁が美しい「MAAT」や、巨匠アルヴァロ・シザが手掛けたミニマルな空間など……。デコラティブな古城と静謐な現代建築を往復しながら、今の気分にフィットする上質なリネンも探したいです。

<写真>2016年10月に開館した「MAAT」(写真)は、美術・建築・テクノロジーを横断するミュージアム。リスボンの河岸に立ち、歴史的発電所と現代建築から成る空間で、現代社会について考えるきっかけとなる展示や活動を展開している。

MAAT

View Pictures

<写真>アルヴァロ・シザが設計したアヴェイロ大学の図書館。


アヴェイロ大学

Ph: Lucas K. Doolan © Fubon Art Museum

「富邦美術館」/台湾

エディター NORI

ここ3年ぐらい毎年アジアに旅行に行っているので、今年は台湾を攻めたい!と思っています。特にメインの予定なく暮らすように台湾を楽しみたいと考えていますがやっぱりデザインスポットはさらっておきたいもの。そこで見に行きたいと考えているのが、レンゾ・ピアノ設計で2024年にオープンした「富邦美術館」。近くにはうねるような圧巻の外観をもつ集合住宅「陶朱隱園」もあるそうで、合わせて見に行きたいと思っています。

富邦美術館

Ph: HsiangYun Mai

<写真>富邦(フーボン)プロジェクトの中心に立つ、高さ265m、地上54階建ての富邦タワー。敷地の東側に「富邦美術館」がある。

KONO KIYOSHI/AFLO

<写真>集合住宅「陶朱隱園」。

Courtesy of Grand Egyptian Museum

「大エジプト博物館」/エジプト

エディター KAORI

現状決まっている今年の旅行は韓国・ソウルだけなのですが、どうにかエジプトへ行けないかを模索中です。まず行ったことないアフリカ大陸に上陸したいというのと、2025年にオープンした「大エジプト博物館」が気になりすぎています。紆余曲折あり、着工から10年以上の時を要した荘厳な建築と圧倒的なコレクションの数々。そして、大量のツタンカーメンの遺物! とにかく広いと噂で聞くので、1日かけて巡りたいです。

Courtesy of Grand Egyptian Museum

<写真>「大エジプト博物館」展示風景。


大エジプト博物館

NurPhoto / Getty Images

「北京都市図書館」「天津濱海図書館」/中国

アシスタントエディター RINA

建築学科の同級生がこぞって中学に留学をしているのを見ると、やはり中国の建築は世界でとても優れているのだなと感じ、今年もし機会があれば訪れたいなと思っています。中でも目を引くのは、図書館やホールなどの大規模な公共施設。広大な敷地に建つ「北京都市図書館」はスノヘッタが設計を手掛けており、マストで訪れたい建築の一つです。

<写真>夜も美しい「北京都市図書館」。

NurPhoto / Getty Images

<写真>「北京都市図書館」の内観。

北京都市図書館

TPG / Getty Images

もう一つは、「天津濱海図書館」。フロアの真ん中に「目(eye)」と呼ばれる発光球体があり、外観から見ると本当に目のように見える面白い&秀逸な建築。今年は一度は見てみたかった、というような建築を見る旅に出かけたいです。

<写真>「天津濱海図書館」、設計はMVRDV。

天津濱海図書館

claudiodivizia / Getty Images

ベルリン博物館島「新博物館(ノイエス ムゼウム)」「ジェームズ サイモン ギャラリー」/ドイツ

ブランデッド コンテンツ シニア エディターTORU

その内にと思いつつも未だ訪れたことのないベルリン。中心部の博物館島にデヴィッド・チッパーフィールド先生が手掛けた、「新博物館(ノイエス ムゼウム)」と「ジェームズ・サイモン・ギャラリー」の格好良き佇まいを雑誌やサイトで見るにつけ、やはり行かぬわけにはいくまいということで、次なる渡欧のターゲットとしたいと思います。

ベルリンと言えばジョン・ポーソン先生の「バスチアンギャラリー」もありますしね。為替を忘れて何だか楽しみになってきました!

<写真>「新博物館(ノイエス ムゼウム)」。

新博物館(ノイエス ムゼウム)

YASEMIN OZDEMIR

<写真>「ジェームズ・サイモン・ギャラリー」。

ジェームズ・サイモン・ギャラリー

Frieze Seoul 2025. Photo by WeCap Studio. Courtesy of Frieze.

「フリーズソウル」「Kiaf SEOUL」「光州ビエンナーレ」「釜山ビエンナーレ」/韓国

副編集長 YUI

2023年から、アートフェア「フリーズソウル」の開催される9月に韓国アート修業の旅をやってます。「フリーズソウル」は江南のCOEXで開催されギャラリーの出展数もすごいですが、去年のパク・ソボ(朴栖甫)など特別展示もあって、マーケットの傾向分析はいろいろあれどやはり見ごたえあり。同時期に同じCOEX内で「Kiaf ソウル」(キアフ・ソウル、韓国国際アートフェア)も開かれるので、一日で見ようとするとCOEX内といっても脚が棒になります。

<写真>会場や街中で配布される「フリーズソウル」の大きなタブロイド。

フリーズソウル
会期:2026年9月2日~5日


「Kiaf ソウル」

会期:2026年9月2日~6日

Photo: © Gwangju Biennale Foundation(top), YUI IDE(above)

今年は、5・18光州民主化運動の精神を持つ「光州ビエンナーレ」と、海洋都市の風情も魅力の「釜山ビエンナーレ」も開催されるので、ハシゴしたいです。「光州ビエンナーレ2026」はアーティスト、ホー・ツーニェン(シンガポール)が芸術監督に。

<写真>2024年に開催された「光州ビエンナーレ」、メイン会場の光州ビエンナーレ展示館と展示風景。

光州ビエンナーレ

会期:2026年9月5日~11月15日


ⓒBusan Biennale Organizing Committee All rights reserved.

「釜山ビエンナーレ2026」の芸術監督は、アマル・ハラフ(イギリス/バーレーン)とエヴリン・シモンズ(ベルギー)、2人のキュレーター。建築も好きなので、どちらのビエンナーレもその地域の建物を生かしたサイトスペシフィックなインスタレーションに期待しています。秋は美術館でも大規模な企画展が始まるのでアートラバーには最高の時期。ソウル→光州の電車、KTXがすぐに埋まるので忘れずに買わなきゃなと自分に言い聞かせています。

<写真>「釜山ビエンナーレ」のメイン会場の釜山現代美術館は乙淑島(ウルスクト)にあり海風を感じる。上は2024年の展示風景。

釜山ビエンナーレ

会期:2025年9月5日~11月15日

Xinhua News Agency/AFLO

シンガポール ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ「Jurassic World – The Experience」「シンガポール動物園」/シンガポール

エディター RYOKO

娘が保育園の「ぞうさん滑り台」の中で恐竜の卵を見つけ、さらに園庭で恐竜の歯(!)まで発見したことをきっかけに我が家には初めての恐竜ブームが訪れています。さっそく恐竜リサーチを始めるなかで見つけたのが、シンガポールの植物園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」で開催されている、映画『ジュラシック・ワールド』の没入型イベント。

Xinhua News Agency/AFLO

美しく巨大な熱帯雨林のドームの中にブラキオサウルスやティラノサウルスがリアルに再現されているとのこと。

シンガポール ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ
「Jurassic World – The Experience」


NurPhoto / Getty Images

さらに、10年前に訪れて感動した「オープン・コンセプト」の先駆けともいえる「シンガポール動物園」にも今度は娘と一緒に足を延ばしたいと考えています。恐竜という「かつての生命」と、動物園の「今の生命」。そんなふたつに出会う旅を、娘と一緒に計画中です。

<写真>「シンガポール動物園」。

シンガポール動物園


Photo TAKU MINAGAWA

ルイス・バラガン建築「バラガン邸」「ヒラルディ邸」/メキシコ

副編集長 YUI

ルイス・バラガンと言えば、鮮やかなピンク、光と影が生むグラフィカルなイメージ、水盤の存在、大開口から見える植物……写真集を見るだけで幸せ気分に満たされます。
ルイス・バラガン建築「バラガン邸」「ヒラルディ邸」/メキシコ

<写真>「バラガン邸」のピンクの壁面が有名な階段ホール。階段を上るとマティアス・ゲーリッツの金のアートが左の壁にぴったり沿ってかけられているのもポイント。


Photo TAKU MINAGAWA

一時期バラガン財団研究員として、バラガンが設計し40年暮らした「バラガン邸」の解説をしていたというメキシコと日本に拠点を持つ建築家・皆川拓さんいわく、仕事場も併設された「バラガン邸」は1,161㎡と広く、構成が複雑で平面図を見ただけでは暗い空間から明るい空間へというドラマティックな空間を想像するのは難しいとのこと。

<写真>あふれんばかりの緑が見える「バラガン邸」の大開口。


Photo TAKU MINAGAWA

説明を聞くうちに体感したい思いがいっそうアツくなり、バラガン財団のマップにアクセスしては、メキシコシティに打たれた30ものポイントを眺め「ヒラルディ邸」「トゥラルパンの礼拝堂」と夢のプランを考え中です。

<写真>「ヒラルディ邸」のイエローの廊下。その先に水盤があり、青・赤・白の配色と差し込む光、その屈折がつくり出すアートのような光景が広がる。

バラガン財団

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