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「俺のご飯は?」私の旅先まで届く、夫の催促LINE。子が巣立っても続く『終わらないお世話』にゲンナリ

  • 2025.12.31

子育て中は自分の趣味は後まわしで、家族を最優先にしている人も多いと思います。子どもが高校生くらいになってようやく、自分の趣味をゆっくり楽しめたり、友人との時間を取れたりするものです。
今回は、筆者の友人A子が子育てが一段落し、自分の時間を楽しもうと思っていたときに気付いた“手のかかる存在”についてのエピソードを紹介します。

画像: 「俺のご飯は?」私の旅先まで届く、夫の催促LINE。子が巣立っても続く『終わらないお世話』にゲンナリ

子育ても落ち着き、大好きな推しに会える

私の友人A子は第2子が大学に進学し、子どもたちもようやく手が離れたと思いました。これまでは、子どもの食事や塾の送迎などの問題から家を1日以上空けることは仕事や実家以外の理由でありませんでした。

A子には好きなアーティストがいましたが、子どもを置いて泊りがけでライブに行ったりするのも気が引け、テレビや動画で推しに会ったり、ライブ会場には行けないけどグッズのみ購入したりしていました。

下の子どもも大学生になり、ほぼ自立したため、A子は友人との泊りがけの旅行に結婚後初めて行くことを決めました。1泊2日ではあったものの、A子にとっては大旅行で、喜びと緊張が混じった不思議な気持ちでした。

夫に旅行のことを伝えると、「その期間、ご飯どうすればいいの?」と一言。家族以外の誰かと結婚後初めて泊りがけの旅行に行くことへのおどろきもなく、誰と行くのかといった質問よりもまず自分のご飯が気になったよう。

ちなみに、夫は在宅勤務をしており、三食自宅で食べています。特に、昼食が気になっていたようで、「昼休みの時間だけじゃ昼食を買いにも行けないよ」とこぼしていました。しかし、夫は1時間きっちり休憩を取れますし、自宅からすぐの場所にコンビニもスーパーもあります。

A子は夫に困惑しつつも、「1泊だけだからね。作り置きしておくし、何か買っとくよ」と受け流し、その場を収めました。

旅行中、夫のLINEに唖然。「何食べればいい?」

A子は旅先では大好きなアーティストにも初めて会えたし、おいしいものも食べて充実した時間を過ごしていました。娘からは「ママ楽しんでね!」というLINEが届き、夫からは連絡もなく、それぞれが自立してうまくやっていると思っていました。

旅行2日目の昼頃、夫から「作り置きがなくなった」とメッセージが届きました。旅行先でこんな連絡をもらってもと困惑しつつも、「インスタントラーメンか何かあるでしょう?」と返信。すると、「おかずは?」と返ってきました。A子は「家にいるんだから冷蔵庫で確認すればいいし、なければコンビニに行く。それが難しければ一食くらいラーメンのみでも問題ないでしょうに……」と思いつつ、「バナナかみかんでも食べて」と返信しました。

A子は帰路の新幹線でも「夕飯はどうすればいい?」「何か買ってくる?」などの連絡を受け取り、「22時すぎるって言ったでしょ。何か食べてて」と返信したものの、既読スルーされます。

そして、A子が帰宅すると、「こんな遅くまで出歩いて。家が散らかってる」などと小言を言われました。ラーメンを作って食べたのであろう皿や鍋は洗っていません。ちなみに、大学生の娘は自分でお弁当を作って大学に持って行ったり、友人と夕食を食べたり、バイト先でまかないを食べたりとうまくやりくりしていたよう。

A子は夫にあきれつつ、子どもたちを留守番させていたときのことを思い出しました。二人とも小学校高学年くらいでも、自分の帰りが遅くなれば、家にあるパンやラーメンなどをそれぞれ食べたり、高校生にもなれば自分で家にあるものを料理して食べたりしていました。また、自分が食べた食器は洗っていたし、家族の分を作ってくれることもありました。

A子は第2子が大学に進学するまで、自分が外出を控えていたのは、子どもたちではなく、夫が原因だったと気づきました。子どもたちの世話を焼いたという記憶は、ここ数年ほとんどなく、手はほとんどかかっていませんでした。A子がいつも世話をしているのは子どもではなく、夫だったのです。

子どもを理由に外出を控えていたはずが、夫が理由であったと気づき、A子はこれまでの我慢を思い起こすと、複雑な気持ちになりました。

夫を「お世話の対象」ではなく「自立した大人」として接していく。それが、これからの人生を自由に楽しむための第一歩だとA子は感じています。次のライブの予定を立てながら、夫にも少しずつ「自分のことは自分でする」練習をしてもらおうと、A子は前を向いています。

【体験者:50代・会社員女性、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:太田あやこ
大学でジェンダーや女性史を学んだことをきっかけに、専業ライターとして活動中。自身の経験を活かしながら、幅広い情報収集を行い、読者に寄り添うスタイルを貫いている。人生の選択肢を広げるヒントを提供し、日々の悩みに少しでも明るさをもたらせるよう、前向きになれる記事づくりに取り組んでいる。

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