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【最新】アンドルー元王子からエリザベス女王まで──エプスタイン資料に登場した欧州ロイヤル実名リスト

  • 2026.2.16
Getty Images

2025年12月から2026年1月にかけて、米司法省から公開されたジェフリー・エプスタイン関連の資料、通称「エプスタイン・ファイル」。膨大なメールや写真・証言記録などが公開されたが、その中には、アンドルー元王子を筆頭に、多くの欧州ロイヤルの名前が記されていた。その内容は、アンドルー元王子やセーラ元妃のように個人的な親交が疑われるものから、エリザベス女王やダイアナ元妃のように、交流はないものの名前が登場しただけのものまで多岐にわたる。

今回は、誰がどんな理由で最新資料に載っていたのか、ロイヤルメンバーの顔ぶれやその文脈、交友関係などを含めて紐解いていく。

※現在の称号を使用する。

Max Mumby/Indigo / Getty Images

アンドルー元王子/英国

エプスタインファイルにおいて、アンドルー元王子はスキャンダルの中心人物として、最も詳細に、繰り返しその名前が出てくる。もはや個人のスキャンダルという枠を超え、英国王室をも揺るがす国家的な問題となっている。

エプスタインとの親交に関わる不正行為を一貫して否定してきたアンドルーだが、2026年2月のエプスタインファイルの公開で、法的責任が生じうる深刻な疑惑が浮上。焦点は、アンドルーによる「貿易特使」という公的な立場を利用した「国家機密の漏洩」の嫌疑である。2010年のアジア諸国(シンガポール、中国、ベトナムなど)への公式訪問に際する詳細情報やアフガニスタンの資源開発に関する非公開情報を、エプスタインに不正に共有していたことが明らかになったのだ。現在、テムズバレー警察は、公職不正行為と公務上の機密漏洩の疑いについて捜査を進めているようだ。

Ming Yeung / Getty Images

他にも、アンドルーが、横たわった女性に覆いかぶさるように四つん這いになっている衝撃的写真が明らかに。撮影時期や場所はいずれも不明で、写真そのものから違法行為が行われているとは断定できないが、アンドルーがエプスタインに弱みを握られ、支配的な関係にあったことを示唆するものとして、世界に強い嫌悪感を与えている。また、2025年12月には、エプスタインの共犯者ギレーヌ・マクスウェルとともに、アンドルーが5人の女性の膝の上に微笑みながら横たわっている写真も公開されており、その場所がエリザベス女王の愛したサンドリンガム・ハウスだったことも明らかになっている。

Patrick McMullan / Getty Images

さらに、バッキンガム宮殿というプライベート・エリアに、エプスタインやギレーヌ・マックスウェルを女王の許可なく頻繁に招き入れていたことも判明。

2010年9月には、性犯罪で服役し同年8月に自宅軟禁を終えたばかりのエプスタインを、アンドルーが自ら招待したことも。3人の女性を伴うことを提案したエプスタインに対し、アンドルーが宮殿を密会の場として提供しようとしていたという事実が明らかになった。

Stephane Cardinale - Corbis / Getty Images

セーラ元妃/英国

エプスタインファイルからは、セーラ元妃とエプスタインとの異常なまでの深い関係性が浮き彫りになった。エプスタインの犯罪が公になった後も、経済的困窮を理由に接触を続け、金銭面だけでなく、彼を精神的にも支えとしていた様子が伺える。

セーラがエプスタインに宛てたメールには、戦慄を覚えるような内容が並ぶ。
エプスタインが性犯罪で服役し出所した直後の2009年8月、セーラは彼に対し、「あなたは私がずっと欲しかった兄のような存在」と熱烈な感謝を表現。また、2010年1月30日のメッセージで は、セーラは彼を「レジェンド」と称え、「あなたの寛大さと優しさへの愛と感謝の気持ちを、言葉で表現できない」とつづり、「結婚して(=Just marry me)」と求婚のフレーズまで添えていたのだ。

Dave Benett / Getty Images

最もあり得ないと批判が殺到しているのが、ユージェニー王女についての記述。2010年3月、セーラは性犯罪者エプスタインに対し、娘の私生活について「性行為」を意味する卑俗な英スラングを用いて報告していた。これは親としての倫理観を疑う行為であり、世間からの反発を招いている。

さらに、私的な借金返済や家賃の支払いに窮していたセーラが、「至急、2万ポンド(約400万円)を工面してほしい」などと直接的にお金の無心をする文面も複数発見された。ロイヤルという看板を背負いながら、なりふり構わず性犯罪者から個人的な資金援助を受けていたという実態は、極めて不適切であると糾弾されている。

Rune Hellestad - Corbis / Getty Images

メッテ=マリット王太子妃/ノルウェー

この度公開されたエプスタインファイル内で1000回以上も名前が言及されており、他のロイヤルと比較しても突出していると言えるのが、ノルウェー王室のメッテ=マリット王太子妃。2019年に、エプスタインとの過去の接点を認め、謝罪していたが、その謝罪を覆すほどの私的な交流が明らかになった。

2011年のメールで、王太子妃はエプスタインに対し「あなたの名前を検索してみたけれど、あまり評判が良くないようね」と冗談めかして伝えている。これは、エプスタインが性犯罪で服役した事実を知りながら、あえて親交を深めていたことを示す動かぬ証拠となっている。

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特に世間の注目を集めているのが、連れ子である長男マリウスのPC壁紙に関するやり取りだ。「息子が喜ぶから」と、エプスタインが所有していた「裸の女性たちが写った画像」を要求する内容が含まれており、王太子妃としての教育的視点やモラルを疑われる事態を招いている。さらに、パームビーチにあるエプスタイン所有の豪華別荘を複数回にわたりプライベートで利用していたことも、当時の滞在写真やフライト記録から判明している。

これらの事態を受け、メッテ=マリット王太子妃は2026年2月、ノルウェー王室を通じて改めて声明を発表。「私の過去の交友関係について、深くお詫びする」と謝罪の意を表明した。ただ、2019年に釈明した際の「数回の面会」をはるかに超える親密さの露呈に、王太子妃のみならずノルウェー王室への信頼が大きく揺らいでいる。

Dave Benett / Getty Images

ベアトリス王女 & ユージェニー王女/英国

アンドルーとセーラの2人の娘、ベアトリス王女とユージェニー王女に関しては、両親とエプスタインとのメールのやり取りに幾度となく名前が出てきている。両親に巻き込まれる形でエプスタインファイルに登場しているが、娘たちがどこまで両親とエプスタインとの不適切な交友関係を把握していたのかについても注目が集まっている。

最も世間を驚かせたのは、2009年7月の出来事である。2009年7月、セーラはエプスタインが児童性犯罪で服役し、釈放されてからわずか5日後のこと、出所祝いとして当時20歳と19歳の娘を連れて彼の邸宅を訪れていたことが判明した。

Mark Cuthbert / Getty Images

ベアトリス王女が単なる傍観者ではなく、母セーラに対し、エプスタインとの関係修復やPR戦略について具体的な助言を行っていた可能性についてもファイルには記されている。具体的には、2011年4月のメールによると、セーラがエプスタインとの関係についてジャーナリストと電話中、ベアトリス王女はその傍らで会話の一部始終を「証人」として聞いていたという。また、2011年7月にエプスタインに対し、「ベアトリスと、あなたの評判を回復する方法について話し合った」と伝えていたことも明らかに。

さらに、2人のプライバシーを侵害していたのが、父アンドルーだ。2011年と2012年のクリスマスに、娘たちがスキー場でくつろぐショットなどプライベートな写真をエプスタインへのメールに添付していたようなのだ。2008年に有罪判決を受けた性犯罪者であるエプスタインに対して娘の無防備な姿を送っている点、2010年12月を最後に関係を断ったと主張していたことが嘘であることが明らかになった点などで大いに問題視されている。

Michael Campanella / Getty Images

ソフィア妃/スウェーデン

スウェーデン王室のソフィア妃についても、王室入りする前にエプスタインとの接点があったことがファイルから浮上した。それは妃がモデルやウェイトレスとしてニューヨークに居住していた2000年代半ばのこと。エプスタイン周辺の人物がソフィア妃を彼に紹介することを申し出ており、実際にエプスタインがソフィア妃をカリブ海旅行に誘っていた事実が明らかになったのだ。

この報道を受け、2月10日、ソフィア妃本人がインタビューを通して初めて、自らの言葉でエプスタインとの関係について語った。エプスタインと数回会ったことは認めたものの、個人的な親交や継続的な関係については、断固として否定。過去20年間は一切接触していないと強調した。

Martin Sylvest Andersen / Getty Images

フレデリック国王/デンマーク

デンマーク王室フレデリック国王の名前も、ファイルには2度登場している。

1度目は2012年3月、エプスタインと実業家との間でやり取りされたメール内で、2度目は同年7月、プライベートなディナーパーティの出席者リスト内である。しかし、実際に出席したという証拠は現在のところ一切見つかっていない。アンドルーやメッテ=マリット妃のような直接的な親交とは異なり、エプスタイン側が未来の国王(当時は皇太子だった)の名前をロイヤルブランドとして利用しようとしていたのではないかと思われている。

また、今回のエプスタインファイルには登場しないものの、モナコのアルベール大公やギリシャの旧王室メンバーであるパブロス王太子&マリー・シャンタル王太子妃は、エプスタインの「ブラックブック(連絡先リスト)」に名前が載っている。ロイヤルの名前がこういったリストに含まれているという事実は、エプスタインが、いかに戦略的にロイヤルとのネットワークを構築し、箔付けに利用していたかが伺える。

Patrick van Katwijk / Getty Images

ロラン王子/ベルギー

ベルギー王室フィリップ国王の弟であるロラン王子は、2026年2月2日、自身の名前がエプスタインファイル記載されていたとの報道を受けて、自ら告白。ベルギーの通信社に対し、エプスタインと2度、一対一で面会したことを明らかにした。

エプスタイン側の働きかけで行われたこの接触は1990年代初頭と2000年代初頭にまで遡るという。1度目は、ロラン王子が国連やニューヨークの銀行でインターンをしていた際、当時のベルギー国王夫妻(王子の両親)の紹介を求められた時。その接触から約10年後、再びエプスタインから連絡があり、パリでのVIP夕食会に招待されたのが2回目だったという。ただ、ロラン王子はいずれの申し出も断ったという。

Patrick van Katwijk / Getty Images

ギヨーム大公&ステファニー大公妃/ルクセンブルク

ルクセンブルクのギヨーム大公とステファニー大公妃の名も、2012年のロイヤルウェディングを巡るメールの中で浮上している。エプスタインが知人に対し、この式を「退屈だった」と感想を漏らした際、イベント名として言及されたに過ぎない。夫妻とエプスタインの間に直接的な面識があったかについては、依然として不明のままである。

WPA Pool / Getty Images

エリザベス女王/英国

エリザベス女王自身がエプスタインとの接点があったわけではないが、エプスタインファイル内にあった彼の側近デヴィッド・スターンのメールによれば、女王は当時「息子アンドルーの行動(友人選び)は賢明ではない」と漏らしていたという内容が記されている。これは、王室側が当時既に、アンドルーの不適切な友人関係をどう捉えていたのか、エプスタインの危険性が認識されていたのではないか、を示す資料として注目を集めている。

Tim Graham / Getty Images

ダイアナ元妃/英国

エプスタインの被害者の1人の証言内に、「エプスタインから『ダイアナ妃を知っている』『彼女と会ったことがある』と聞かされた」とあり、また、彼の共犯者ギレーヌ・マクスウェルへの尋問でも弁護士が「エプスタインはダイアナ妃と関係があったのか」などと元妃の名前を挙げて問いただす場面があった(ギレーヌはこの質問に対し明言を避けている)。

しかし、元妃がエプスタインと直接会った、あるいは何らかの関わりを持ったという証拠は一点も発見されていない。エプスタインが、ダイアナ元妃のような世界的なアイコンの名前を出して箔をつけたかったのだと考えられている。

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