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数字でわかる【50代】の保湿対策

  • 2026.2.16

気温も湿度も低下する冬は、肌の乾燥がいつも以上に気になります。
そこで、肌、ボディ、髪の保湿のキーポイントを数字でひもときました。

お話を伺ったのは・・・
資生堂
トップビューティスペシャリスト
角谷智恵さん
スキンケア、メイクについてトップレベルの技術と知識をもち、多角的な美容提案を得意とする。YouTube「Kakutani Channel」ではメイクテクニックを披露。

50代の肌はホルモンバランスの変化で乾燥しやすい状態に

私たちの体を覆っている皮膚には、外からの異物の侵入や攻撃から体を守ったり、体内から水分が出ていくのを防いだりする『バリア機能』が備わっています。

この大切な機能を担っているのが、皮膚の一番外側にある角層です。ただこの角層、湿度や寒暖差の影響を受けやすく、肌の保湿状態に関わるそう。
下の2つのグラフは、毎月の湿度と肌から逃げる水分量、角層内水分量の季節ごとの変化を表したもの。空気が乾燥する季節は、肌も乾燥しやすいことがわかります。

「乾燥によって角層の状態が不安定になるとバリア機能は低下し、外気の乾燥や紫外線の影響を受けやすくなったり、肌内部の水分が逃げやすくなります。
そのままの状態が続くと乾燥が深刻になり、肌荒れを引き起こす……という悪循環に陥ることもあります」と角谷さん。

さらに50代前後の肌の乾燥は、年齢特有の理由も。
更年期を迎え、女性ホルモンの分泌量が減ってくると、肌内部で水分を保てなくなったり、皮脂分泌量が減ってきます。
年齢を重ねるにつれ、肌の乾燥が気になるようになるのはこのせい。

また、体調がゆらぎやすくなるのと同様に、肌状態もゆらぎやすくなります。
今まで『自分の肌は強い』と思っていた人も、思わぬ肌トラブルに見舞われることがあります。

保湿ケアでバリア機能を高め、乾燥に負けない肌へ

では、肌を健やかに保つために、何をしたらいいのでしょうか?

「肝心なのは保湿です! 肌のうるおいが保たれていると、角層のバリア機能の強化につながります」(角谷さん)

保湿ケアというワードは何度も耳にしていて当たり前のように思われるかも知れませんが、保湿はすべてのケアの基本。

乾燥を放っておくと、肌の内部で炎症が起こり、シワやたるみ、くすみを招いてしまいかねません。

大人世代が保湿ケアで心がけるべきなのは、どんなことでしょうか?

肌の乾燥を防ぐためには、うるおいを与えることはもちろんですが、汚れを落とす洗顔においても、うるおいを残すようにすることが大事。
キメの細かいフワモコ泡で洗うと、肌を摩擦で傷つけることなく、肌のうるおいを守りながら汚れだけを落とすことができます。
タオルでゴシゴシこすると肌への刺激となり、乾燥や肌荒れを招くことになるので、そっと肌を押さえて水気を吸わせましょう。
ボディの保湿もあなどらないでください。
腕や脚は皮脂分泌が少なく、特に乾燥しがち。そのままにしておくとひび割れしたり、かゆみが発生するなど、トラブルにつながりかねません。
ボディ用の保湿料を手に取り、軽くすり込むようになじませましょう。

髪はシャンプー方法にも注意が必要。
髪をこすり合わせる、爪を立てて頭皮を洗うなど、乱暴に扱うのはNG。シャンプーを泡立て、指の腹で頭皮をもむように洗いましょう。
熱いお湯は必要な皮脂まで落としてしまい、頭皮が乾燥する原因になるので、38℃程度のぬるめのお湯ですすぐのがベストです。

メイクのりにも影響大!肌の保湿

服に守られていない肌は、冷たい風や乾いた空気をダイレクトに受けます。
乾燥状態が進むとファンデーションがなじみにくくなり、ムラになったり粉が吹いたりして、キレイを損ねてしまうことも。

化粧品の適量は、化粧水は500円硬貨大よりやや大きめ、
乳液は10円硬貨大よりやや大きめ、クリームはパール粒1個分。
化粧品ごとに提示されている『適量』を守るのが、効果を最大限に引き出すポイントです。量が少ないと、なじませる過程が肌への摩擦となり、負担をかけることになります。
また、最初に使う化粧品が肌になじんでから、次の化粧品を使用するのも大切。
「目安は、肌表面のベタつきやヌルつきなどがなくなってから。化粧水や乳液は、コットンを使ってつけることで肌なじみがよくなります。そして、それぞれの化粧品をなじませた後に、手のひらで顔を包み込む“ハンドラッピング”をすることで、効果的になじませることができ、手が吸いつくような感触に」

紫外線ケアは、365日必須。
紫外線はシミ、シワ、たるみといったエイジングサインを加速させることで知られていますが、肌を乾燥させ、その後もカサつきやゴワつきが残ってしまうことも。
「紫外線の量・強さともに真夏よりは低いとはいえ、真冬も紫外線は降り注いでいます。また、紫外線の一部は窓を透過して入ってくるので、屋内にいる日も紫外線ケアは必要です。利用シーンや日焼けのしやすさに合わせて、日焼け止めを上手に使い分けることが大切です」

皮脂の分泌量は、20代に比べると約60%程度に減少。
テカリやベタつき、メイク崩れの原因ともなり、何かと嫌われがちな皮脂ですが、それは過剰に分泌された場合のこと。
皮脂には、外から肌に異物が侵入するのを防いだり、肌の内部から水分が蒸散するのを抑えたりする働きがあり、私たちの肌にとってなくてはならないものなのです。皮脂の分泌量には女性ホルモンも影響しているので、女性は20代が最も多く、その後年齢を重ねるにつれて減少していきます。
するとバリア機能が低下し、肌が乾燥しやすくなります。なので、50歳以降はより保湿が大切になります。

肌のうるおい(水分)を保つヒアルロン酸は、赤ちゃんと比べると約1/3~1/4に!
保湿成分のなかでもよく耳にするヒアルロン酸。優れた保水力を持ち、肌の乾燥を防ぎ、うるおいを保つ成分ですが、実は私たちの肌の内部でも作られているのです。
「肌の奥の真皮層には、線維芽細胞という細胞があって、これがヒアルロン酸を産生しています。でも、加齢や紫外線ダメージによって、この線維芽細胞の機能は低下。それに伴い、ヒアルロン酸もどんどん減少していきます。実際、60代女性の皮膚には、乳児の1/3~1/4しか含まれていないという調査結果も」。
ヒアルロン酸配合の化粧品で補いましょう。

クレンジング、洗顔時のすすぎは、流水で約1分を目安に洗い流す。
ていねいなクレンジングや洗顔は、その後の化粧水や乳液などの肌なじみをよくし、うるおいや透明感も期待できます。ただし、すすぎ残しは肌への刺激になるので要注意。すすぎは、衛生面を考えるとためすすぎではなく、流水で行うのが◎。
「水または人肌程度のぬるま湯で、約1分間を目安に洗い流し続けましょう」。髪の生え際、目頭、小鼻、鼻の下、あごの下、フェイスラインはすすぎ残しやすい部分なので、細部までしっかりとすすいで。最後に、すすぎ残しがないか鏡でチェックをしてみましょう。

illustration: Yumiko Noguchi text: Chieko Takahashi
※資料提供:資生堂

大人のおしゃれ手帖2026年2月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事を書いた人

大人のおしゃれ手帖編集部

大人のおしゃれ手帖編集部

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